NHK【放送90年ドラマ】「経世済民の男 鬼と呼ばれた男 松永安左ェ門」見逃した方のためにあらすじと関連動画

2015年09月20日14時23分ドラマ

国策会社・日本発送電を解体し民営化させた男!高度経済成長の日本を支えたのは松永安左ェ門の英断!74歳にして国相手に大げんかをしかけた電力の鬼が仕掛けた最後の大勝負とは!?【放送90年ドラマ】第3弾「経世済民の男 鬼と呼ばれた男 松永安左ェ門」は9月19日放送された。NHKオンデマンドにて見逃し配信予定。

【放送90年ドラマ】「高橋是清」「小林一三」に続き第3弾で放送されるのは、戦後日本の復興を電力で支えた男・松永安左ェ門。高橋是清、小林一三は前後編に渡ってそれぞれの生涯を描いていたが、第3弾となる松永安左ェ門は、戦国、国策会社日本発送電を解体し、全国9区分けにし民営化させるという大胆な改革案を打ち上げ、実現にこぎつけるまでをドラマで描いた。

松永安左ェ門に関する紹介はコチラ。
ナビコン:松永安左ェ門紹介記事

劇中、茶人としても有名だった安左ェ門が、訪ねてきた水野成夫(うじきつよし)に茶をたてるシーンがあったのだが、そこで吉田鋼太郎がすごい演技を見せた。よく鼻をかむことで有名だった安左ェ門、当時巷では、安左ェ門がたてるお茶には、鼻水が入っていると言われていたらしい。神妙な顔つきで安左ェ門が茶をたてるのを見守る水野。すると安左ェ門の鼻から鼻水がタラーっと…。それが茶碗に届く寸前で、安左ェ門はズズズーッと鼻をすすり上げた。これはCGではなく吉田鋼太郎の熱演によるもの。絶妙なタイミングで鼻をすすりあげたのには、思わず感動してしまった。

■あらすじ
戦前、電力王と呼ばれた財界人・松永安左ェ門(吉田鋼太郎)は最後まで、国による電力統制に反対したが、結局軍部に押し切られるかたちで国策会社・日本発送電(通称日発)が発足。安左ェ門はそんな国のやり方に見切りをつけ、一切の職を辞して隠居生活に入った。
ところが戦後、日本は敗戦しGHQの配下となる。GHQは財閥解体、国策会社解体を命じ、当然のごとく日発解体もその中に含まれていた。時の総理、吉田茂(吉田茂)、元三井財閥総帥・池田成彬(宝田明)、吉田の側近だった白洲次郎(高川裕也)は安左ェ門を電気事業再編成審議会委員長に指名。委員会に集められたのは安左ェ門のほか、日本製鉄社長・三鬼隆(國村隼)、国策パルプ副社長・水野成夫(うじきつよし)、復興金融金庫副理事長・工藤昭四郞(国広富之)、慶應義塾大学法学部長・小池隆一(岩松了)。安左ェ門以外全員、日発解体に反対。最終的に審議会の意見として三鬼案の日発解体反対意見1本化にまとめられ、参考意見として松永案が添えられるだけになった。
安左ェ門は、日発があることで全国安い電気料でいられるが、現状は圧倒的な電力不足。これから日本経済の発展には大量の電気が必要とされ、そのために今のうちからダム建設など大量電気発電の準備をせねばならない。そのために、日本を9ブロックに分け、各地域で民間事業として会社を設立すべきだと主張。しかし審議委員会の意見として、三鬼案がGHQ、そして国会にも提出されてしまった。
ところが安左ェ門はまだ諦めていなかった。通算産業大臣が池田勇人(高嶋政伸)に任命されたと聞くと、すぐさま池田のもとへ行き、電力事業の民営化を直談判。もともと大蔵省出身で数字に強い池田は、安左ェ門が出した計画書を隅々まで読み、安左ェ門から直に話を聞き、最終的に松永案を支持。みずからGHQに掛け合うとまで言ってくれた。
そしてGHQから呼び出しされた安左ェ門は、そこでもまた民営化の必要性を主張しようとしたのだが、すでにGHQ側も三鬼案を認めず、安永案を支持していると安左ェ門に伝えた。それでも国会が動かなかった場合、マッカーサーから吉田茂に書簡を送り、ポツダム宣言を執行するとまで言った。
そのおかげで昭和26年、日発は配電会社9社とともに解散。発電、送電、配電を一環して行う地域独占の電力会社9社に再編された。これこそが、後にやってくる日本の高度経済成長期を支える基盤となったのは言うまでもない。
この時、松永安左ェ門は75歳。その後昭和46年没するまで日本の電力に尽力を尽くした。享年95。

NHK総合「放送90年ドラマ経世済民の男 鬼と呼ばれた男 松永安左ェ門」は9月19日放送された。出演は吉田鋼太郎、萩原聖人、伊藤蘭、國村隼、うじきつよし、国広富之、岩松了、藤木孝、串田和美、伊東四朗、高嶋政伸、高川裕也、宝田明、利重剛、大竹まことほか。NHKオンデマンドにて見逃し配信予定。

NHK総合【放送90年ドラマ】「経世済民の男」番組公式サイト
NHK総合「経世済民の男 鬼と呼ばれた男 松永安左ェ門」番組公式サイト

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