「すまない、命令だ…」この一言で、無二の親友だったヒョンジュンとサウとの友情の絆は断ち切られた。瀕死のヒョンジュンを助けに来たと思われたサウは、なんとヒョンジュンの命を奪いにやってきたのだった。

番組サイトには、12日（水）夜9時から放送される第4回目の予告動画が配信されている。放送終了後、48時間以降にはTBSオンデマンドで見逃し配信が開始される。（視聴料金315円）

前回の放送では、ヒョンジュン（イ･ビョンホン）が、NSSのペク副局長から北朝鮮の要人暗殺の指令を受け、無事任務を遂行するが、逃走中に銃傷を負ってしまう。そこに親友のサウがやってくるのだが、なにやら様子が違う。サウは、ペク副局長の命を受けて、ヒョンジュンを始末しにやってきたのだ。
今回は、NSSと国の捨て駒にされたヒョンジュンが、スンヒと一緒に逃げようとするが、彼女を乗せた車が目の前で爆発してしまい、ついにヒョンジュンが復讐を誓う。ドラマが大きく動き出す大切な回だ。（詳しいあらすじは番組サイトで紹介）


【第4回放送の見どころ】

どんなドラマも次回につなげるため、各回の最後の5分間に美味しいところを必ず入れるものだが、第3回のラストは衝撃だった。

銃傷を負ったヒョンジュンの潜伏先にサウがやってきて、これで助かったと安心した矢先に、サウ（チョン・ジュノ）の銃口が自分に向けられる。サウが何故、親友を殺さなければいけないのかは、ネタばれになるのでドラマを観て確認していただくとして、何より驚いたのは、対峙したヒョンジュンとサウの迫真の演技だ。
これまで「ラスト・スキャンダル」のようなコミカルなロマンスモノの演技に定評のあったチョン・ジュノの抑え目の、それでいて迫真の演技もいいが、やはり、イ･ビョンホンの追い詰められた演技が素晴らしい。特に、極限状態の“眼球”演技が秀逸だ！韓国には、見ているだけで心が癒されて目を楽しませてくれる人を“眼球清浄剤”のようだと形容したりする。（詳しくは、「善徳女王」のイ･ヨウォンのイベントレポート記事を参照）
絶望、怒り、深い悲しみ…そんなヒョンジュンの苦しみが、血走った眼球の裏側から吹き出している。そこにはもはや俳優イ・ビョンホンはどこにもいない、友に裏切られ、組織と国家に見捨てられたヒョンジュンそのものだ。イ・ビョンホンが女性だけでなく、多くの男性ファンからも支持される理由が分かった。

これまで、初回の冒頭アクションシーン以外は、サンウとヒョンジュンの友情、ヒョンジュンとスンヒのロマンスの方に、やたら比重が置かれていたように感じたのは、この眼球の演技を引き出すためだったのか！この作品、やっぱり脚本がスゴイ！
4話以降は、まさに映画を超えた銃撃、爆撃、カーアクションの連続で、アクション好きにはたまらない見どころが目白押しとなってくるので、心臓の弱い方はご注意を。

親友の裏切り！絶体絶命のヒョンジュンは今回のカーアクションでは、ヒョンジュンと北朝鮮の警護責任者のパク・チョリョン（キム・スンウ）の乗る車が、本当に激突しそうになった脇汗ものの場面も登場する。

しかし意外なことにイ･ビョンホンは、このドラマのためにアクションのトレーニングや銃器の扱いに、あまり練習時間が取れなかったそうだ。どうやら実践で鍛えたものらしい。もっとも、実践といっても過去の出演作品の上でのこと。イ･ビョンホンはかつて「ポリス」というドラマに出演しており、役を演じる上で警察大学の射撃場へ行き、銃に関して習っていたのだ。また、ハリウッド映画「G.I.ジョー」でも、共演したアメリカの俳優たちとともに、山の中のシューティングレンジへ行って、射撃の姿勢などを詳細に習ったという。（詳しくは、TBSの番組サイトのインタビュー「イ･ビョンホン」を参照）
これまで彼が俳優として積み重ねてきた努力が、「アイリス」へとつながっていたのだ。

ドラマは今後、南北に分断した“朝鮮半島の今”についてもスリリングなまでに描いていく。ドラマをもっと楽しむためには、北緯38度線（半島の地図青い線）を挟んだ朝鮮人民共和国（北朝鮮）と、大韓民国（韓国）についてもちょっぴり知っておいた方がいいだろう。
これについては、TBS元ソウル支局長の巡田忠彦さんが、「朝鮮民主主義人民共和国と大韓民国はなぜ分断したのか。その歴史的事実および、現在の両国の状態はどうなっているのか」を番組サイトの「アイリス」に見る韓国で分かりやすく紹介している。

番組サイトのインタビューでは、吹替えを担当した日本の俳優陣のインタビュー動画が公開されているが、ヒョンジュンを見捨てたペク副局長を担当した松方弘樹は、「いい作品とは、いい役が多い」と語っている。
ヒョンジュン、サウ、ペク・サン、ビック、スンヒ、ソンファと魅力的なキャラクターが続々と登場する「IRIS」、アナタのお気に入りの人物は？

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