小松左京の名作「空中都市008」がiPad用書籍に、テーマソングは中山千夏と初音ミクがコラボ

2010年10月20日12時35分iPad

日本SF界の巨人・小松左京の児童向け小説を音声・ビジュアルと結合して全く新しい感覚で体験するiPad向けオーディオビジュアルノベル(AVN)「空中都市008-アオゾラ市のものがたり-」が、App storeにリリースされている。価格は通常600円のところ1カ月の期間限定で350円にて提供している。

「空中都市008-アオゾラ市のものがたり-」は、1968年(昭和43年)に小松左京がSF児童文学として発表した作品。翌69年にはNHK人形劇になるなど40年以上にわたって読み継がれてきた、小松の代表作の一つだ。その名作に声・音楽・イラストによる演出を加え新たな物語体験を実現しようというのが今回のiPad向けAVNだ。

人気イラストレーター・石塚敦子氏による描き下ろしカラーイラストと、アニメ「うる星やつら」などで知られる安西史孝氏によるBGMをバックグラウンドに、全く新しい「小説を読む」楽しさが体験できる。登場人物のセリフは、小林由美子(「デュエル・マスターズ」など)、高本めぐみ(「鋼の錬金術師」など)ら人気声優が担当している。

また、書き下ろしのテーマソング「008は明日の番号」は、40年前のNHK人形劇でも主題歌を歌った中山千夏とボーカロイド・初音ミクによる奇跡のデュエットが実現。その昔テレビにかじりついて見ていた世代には泣いて喜ぶこと請け合いの企画だ。テーマソングは後日、iTunes storeなどを通じて発売される予定だ。

さらに、初回リリース記念として小松左京自らのボイスメッセージを収録。自らの小説がこのような形になるとは「SF作家のくせに思いもよらなかった」と悔しがる21世紀の小松ワールドを、是非この機会に体験したい。

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