★「歴史ドラマ」を楽しむ-ドラマ『海神』の主役は実在の人物?-チャン・ボゴ編

特集 韓ドラここが知りたい 歴史の中の英雄たち
統一新羅時代(676~935年)、東アジアの海上を制圧し、国際貿易を主導した実在の英雄がいた。名前は『チャン・ボゴ』。(韓ドラここが知りたい!の表、「韓国歴史年表」、「ドラマで見る年表」「地図」の統一新羅・渤海時代を参考に)

「三国史記」にも彼の記録は残されている。れっきとした実在の人物である。しかし、そこでは、彼を“謀反を画策した卑しい身分の海島人”ととらえている。果たしてチャン・ボゴは反逆者なのか、それとも英雄なのか!?

『海神』は、長く歴史に埋もれていた人間チャン・ボゴを甦らせ、その秘密のベールを剥いだ一大スペクタル歴史ドラマだ。

このドラマで、ひときわ強いカリスマ性を魅せたのが、主人公チャン・ボゴを演じたチェ・スジョン。韓国歴史ドラマにあまり慣れていない方には、ドラマ『初恋』のヨン様ことペ・ヨンジュンのオッパ役といった方がとおりがいいかもしれない。(でも、初恋の主役はチェ・スジョンですヨ!)

最高視聴率65.8%という脅威の数字をたたき出した『初恋』は、今も韓国の歴代視聴率トップの座に君臨している。彼の出演したドラマは全て大当たり!海神以外にも『太祖王建』、『大祚栄(テジョヨン)』、『太陽人李済馬』など多くの歴史ドラマに出演している。全て大ヒットで“スジョン不敗”の異名をもつ今や国民的俳優だ。

彼の魅力は何といってもその「目力」にある。ドラマの中で、奴隷となった主人公チャン(チェ・スジョン)が、何度も何度も脱走を繰り返し、捕まる度にその目力に凄みが増す。繰り返される脱走シーンを観て、故人となってしまったポール・ニューマン主演の映画『暴力脱獄』を思い出した。

少々古いが、この名作をリバイバルでご覧になった方も多いのでは?
どちらも、そのあきれるほどの逞しさと強烈なカリスマ性とで人心を掌握していき、遂には不遇な世界の中ながらもトップにのし上がる。しかし、この両主人公、真の自由を追い求めていつまでも抗い続ける。その先にどんな酷い仕置きがあっても・・・これがリングならタオルを投げるところだ。

『海神』の大自然をバックに繰り返される壮烈な戦闘シーンは、とにかく凄い!「手に汗握るド迫力」。汗どころか、その迫力に胸はバクバクするし、肩は凝るし…。全く疲れるドラマに嵌ってってしまったもんだ。

もっとも、逞しい男に限って、恋にはオクテ!チャンもご多分に漏れず、恋するジョンファ(スエ)にはからきし弱い。もう、メロメロ~♪「男は強くなくては生きていけない。優しくなければ生きている資格がない」(米、レイモンド・チャンドラー)

ドラマ『海神』のチャン・ボゴと「三国史記」に記されたチャン・ボゴ。一体どちらが実像に近いのだろう?
次は「ヨムジャ編」。

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チェ・スジョン、チェ・シラ、ソン・イルグク、スエ、キム・フンス、キム・アジュン
監督/演出:カン・イルス/カン・ビョンテク、脚本:チョン・ジンオク