[チャングムの魅力]医女修練生時代の見どころ

特集 韓ドラここが知りたい チャングムの魅力
医女をめざした彼女は、女医チャンドクの厳しい指導の元、メキメキと腕を上げた。元々王朝には男性の医師しかいなかった。そのため、夫以外の男性に体を触られることを許さない当時の厳しい道徳観から、それほどの重病でなくても、医師にかかれず死に至る女性が多かった。これを憂いた3代王の太宗が、医女という制度を設けた。しかし、人の体を触るのは卑しいとされていたので、国が抱えている奴隷(公婢)から選抜して医女養成学校に入れ、無事合格すれば医女に任命することにしたのだ。

【医女修練生編】(第31話~第34話あたりネタばれあり)

チャングムが狙ったのはこの制度を利用して、宮廷付きの医女として舞い戻ることだった。当時の主な医療は、脈診と鍼灸、そして食物療法、つまり医食同源が根底にあった。そのため、女医は保養食も作るのだが、水刺間で鍛えたチャングムにとって、これはもっとも得意とするところだ。まさに、彼女は自分に最適な手段を選んだのだ。

しかし、ある事件がきっかけで、チャングムは鍼が打てなくなってしまう。なぜそうなったかは、第31話でご確認あれ!とにかく、そんなチャングムを救ったのは育ての親ドックおじさんだった。チャングム会いたさに、はるばる海を越えて済州島にやってきたのだが、ひどい船酔いで気絶してしまったのだ。これがきっかけでチャングムは復活するのだが、今度は倭冠たちの襲撃だ。全く、一難去ってまた一難、息つく暇もない。
ところで、ドラマに登場する倭冠はもちろん日本語を話すのだが、これがなんとも奇妙な言葉を使う。日本人が、韓国語や英語を話しているとき、ネイティブの方にはこんな風に聞こえるのだろうか?おまけに武士たちの格好も奇妙だ。どれほど奇妙かはドラマでしっかりチェックしておこう。彼らは頭目が病気になり、この済州島に医者を探しに来たのだ。

ちょうど女医チャンドクは不在で、島民の命を守るためチャングムが治療に当たるしかなかった。チャングムのこの行為が、後に、倭冠に通じた裏切り者と見られ都で裁かれることになるのだが、王妃がこの急場を救う。この王妃は、「女人天下」のチョン・ナンジョンと一緒に天下を思いのままに牛耳った、あの女傑ユン妃(ムンジョン王妃)だ。「女人天下」での描かれ方とはずいぶん違い、こちらでは、分別のある素敵な女性として描かれている。(詳しくは[韓国三大悪女-女人天下]参照)

晴れて無罪放免となったチャングムは、医女の試験をめざす。ちょうどこのとき医女登用試験があったのだが、菜園時代の上司ウンベクは、医術を復讐の手段として見ているチャングムに教えなかった。しかし、一人の少年との出会いがきっかけで、チャングムはこの試験の存在を知る。

チャングムは無事合格し修練生となったが、そこにはシン先生という恐ろしく厳しい教官が待ち受けていた。修練生には、半年間で50の試験を受け、成績のよい者が宮中勤務(内医院)となる。(詳しくは、王朝豆知識参照)もちろん、チャングムはこれを狙っている。ただし、不可を3つとれば落第だ。ところが、シン先生は、都で人助けをしたチャングムを「医女の資格もないのに、治療行為をした」として、いきなり不可を付けた。そして、「お前は医女になってはいけない人間だ」と、目の敵にされる。チャングムには、何故、自分がそんな烙印(らくいん)を押されたのか納得できない。頑張れば頑張るほど、シン先生のチャングムに向けられる目は厳しくなる。

ここも見どころ満載で、特に、チャングムがシンビのおかげで自分の欠点がわかった場面は必見。また、何やらいわくありげのシン先生の素性にも興味がわく。全く、この監督は主役以外の人物を描くのも手を抜かない。
色々あったが、どうにか医女登用試験に合格したチャングムは、シンビと一緒に内医院へ配属される。

それにしても、済州島でミン・ジョンホンがつぶやいた一言は、まさにチャングムの人生をぴったり言い当てている。「チャングムさんは、一歩進み出すたびに、辛い人生へと歩もうとしています」

さあ、いよいよ、宮廷に返り咲きだ!-続きを読む

kandoratop【作品詳細】【「チャングムの誓い]を2倍楽しむ】
  • 紹介したページには上の※印から移動できます

キャスト:イ・ヨンエ、チ・ジニ、ホン・リナ、イム・ホ、ヤン・ミギョン、ヨ・ウンゲ、パク・ウネ、ハン・ジミン、キョン・ミリ
監督/演出: イ・ビョンフン、脚本: キム・ヨンヒョン