【訃報】日活ニューフェイスから「特捜最前線」、往年のスター俳優・二谷英明をNHKオンデマンドで偲ぶ

2012年01月11日11時18分芸能

7日、俳優の二谷英明さんが肺炎のために逝去、かつて小林旭らと日活に入社し一時代を築いた往年の大スターが81年の生涯に幕を閉じた。現在、NHKオンデマンドでは二谷さんの出演した1992年の大河ドラマ「信長 KING OF ZIPANGU」と、声優として出演した「NHK特集 そしてトンキーもしんだ 子が父からきくせんそうどう話」を視聴する事が出来る。

二谷さんは日活映画全盛期にはヒーローのライバル役や相棒、上司といった準主役のポジションで人気を博し、石原裕次郎や宍戸錠なども活躍した時代にあって年長者であることから多くの俳優やスタッフから兄貴分として慕われる存在だった。そして1977年からはテレビ朝日系列ドラマ「特捜最前線」で主人公の神代警視正として多くのファンを獲得した。「特捜最前線」は1987年まで続く人気番組となり、同番組のスポンサーであった日産自動車の「セドリック」の専属CMキャラクターを務めるなど、まさに時代の顔として活躍した。
その後もロマンスグレーでスタイリッシュな容貌によってドラマの上司役や父親役として欠かせない存在として活躍した。妻で女優の白川由美と共におしどり夫婦として知られる一方で、1990年代からはボランティア活動でカンボジアに学校を作る活動を積極的に行っていた。2003年に脳梗塞で倒れて以降は芸能活動を休止しており、昨年は妻の白川が出演した「家政婦のミタ」が大ヒットした矢先の訃報となってしまった。
現在オンデマンド作品で見られるNHK大河ドラマ「信長 KING OF ZIPANGU」では織田信秀、信長の2代に渡って仕えた重臣・平手政秀として出演。うつけとされる信長に手を焼きつつも行く末を案じて自刃、信長に大きな影響を与えた一人として存在感のある演技を見せている。この時期の作品は二谷さんの出演作としては後期のものであり、病に倒れる前の堂々とした在りし日の姿が残されている。日本映画創成期の一員として、そして多くの人によきお父さんのイメージを抱かせてくれた姿などは今も多くの人々の胸に残っていることだろう。

NHKオンデマンド 二谷英明さん出演作品

二谷さん出演作品