愛と憎しみの後に…命の土地、朝鮮解放!最終回「名家の娘ソヒ」第50~52話あらすじと予告動画

2012年10月04日12時30分ドラマ
(C)SBS

激動する時代の流れの中でたくましく生きる名家の娘ソヒの人生と愛憎劇が、ついに最終回を迎える!最終回、ソヒはどんな思いで祖国の土地を踏みしめるのか?YouTubeのSpoCinemartAsiaチャンネルで予告動画が公開されている。今回は、第50話~52話の最終回までのあらすじと見どころについて紹介。

第2世界大戦、戦局が不利になり、日本は朝鮮の若者たちを軍隊に送り始める。平沙里の村でも、強制的に捕まえるのを見て、危機感を強めるソヒ。まずはギルサンを国外に逃亡させようとするが、逮捕されてしまった。

■第50話 親子
緒方は哈爾濱(ハルピン)のユンシルを訪ねる。ユンシルは13年前に緒方の子を産み、その子をチョ・チャンハの息子として育ててもらっていることを告白する。緒方は怒りをこらえ、チャンハに成人するまで育てることを頼む。
ドゥスは共産軍として活動するドゥメをソヒへの復讐に利用しようとする。
ヤンヒョンは、母ソヒにヨングァンを愛していることを告白する。ソヒは、感情を無くした幼いヤンヒョンに笑顔を教えたのがユングクだと言いながらも、ヤンヒョンが本当に必要だったのは、悲しみを分かち合える相手だったと気付く。
ソヒは、獄中で拷問を受け弱っているギルサンをみて涙を流す。しかし、獄中のギルサンはまた会える日を信じろとソヒを勇気づける。そんな時、ヤンヒョンは軍医として徴兵されようとする。家族の危機に解決策を見いだせず、苦悩するソヒ。残る手段は結婚しかないと、結婚の準備を進めるが、ヤンヒョンの心を知るユングクは、近藤署長に、ヤンヒョンの代わりに自分が志願するから、ギルサンも釈放するよう交渉する。

■第51話 愛と憎しみと
ヤンヒョンをヨングァンがいるハルビンに送って、入隊するユングク。手放してやることが愛だと悟ったのだ。一方、平沙里(ピョンサリ)の村の若者は全て軍隊に送られ、人々は嘆き悲しむ。出兵の日、家族たちとの別れを嘆く人々の中、ユングクは晴れ晴れとしていた。ユングクの入隊と引き換えに釈放されたと知ったギルサンは、自宅に帰り悲しむソヒと再会する。ヤンヒョンとユングクを心配するソヒはすっかり気弱になる。そんなソヒをギルサンは、ユングクは日本軍から逃げ出すつもりだから安心しろと慰める。
ハルピンでヨングァンに拒絶されたヤンヒョンは、飲んだくれた父サンヒョンに会い失望する。
一方、ユングクは共産軍の攻撃に乗じて逃げ、ドゥメの配下に入る。ところがドゥスが現れ、ドゥメの母クィニョがソヒの父を殺したという冤罪で処刑されたと、嘘を吹き込まれ、ドゥメはユングクを殺そうとする。ドゥメの義母オギネに助けられ何とか逃げおおせるユングク。オギネは、寡婦として苦境にあったとき、ギルサンとソヒに助けられた恩を忘れていなかった。

■第52話「土地は命」
ボロボロになった自分の写真を大切にしまっていたサンヒョンに、父親としての愛情を感じたヤンヒョンは、ヨングァンを諦めソウルに戻る。行き違いでユングクはハルピンにやってくる。一度は突き放したものの、ヨングァンは、今度もう一度ヤンヒョンに会えたら、二度と放さないと誓う。
ドゥスは復讐のために、ドゥメと平沙里にやってくる。2人はソヒを誘拐しドゥメはソヒに銃を向けるが、駆け付けたギルサンが説得する。しかし銃を向けるドゥスにハンボクが説得するがそれも聞き入れないドゥスは、もみ合ううちに弟ハンボクを誤って撃ってしまう。追跡をあきらめないドゥスは、とうとう山に隠れ住んでいる人々に殴り殺されてしまう。
ギルサンは無常感を、観音像を描くことで心を浄化する。完成した観音像は人々の心を慰める。近藤署長から土地を強要されたソヒは、亡き母の言葉、そしてヨンの最後の言葉を思い出していた。そして夫ギルサンの描いた観音像に向き合った。夫婦は初めてゆっくりと会話を重ねる。ギルサンは観音様を描きながらソヒを思ったと話す。自分を守銭奴と揶揄するソヒに、観音様に観たのは母性で母の姿であり、それがソヒだと言った。ソヒはやっと母とキム・ファン(グチョン)の愛がわかった。
土地の本来あるべき姿を知ったソヒは、土地を小作農達に分け、ギルサンは再び収監されてしまう。ソヒは悟った。命より大事だと思っていた土地が、誰のものでもないこと、生命を育む慈しみ深い母なのだということを。夫婦はやっと一つになれた。
広島と長崎に原爆が落とされ、1945年8月15日、ついに解放の日が…。獄中のギルサンは釈放されファングクに迎えられた。日本による統治時代が終わり、35年間の長く苦しい時代が幕を閉じた。

■最終回に寄せて
全52話、辛い場面、やりきれない場面がたくさんあったが、素晴らしい作品だった。扱った時代が日本統治時代の朝鮮近代史だけに、視聴前は一方的な描き方も想像したが、正史にあった事実をドラマの中継点にし、過剰なまでの反日色を出すことなく、朝鮮王朝を堕落させた両班という特権階級に、ドラマの悪役を当て込み、当時を公平な目で見つめようという姿勢が作品の中に感じられた。それは、「財産や土地を奪ったジュングという愚劣な親戚の行状を知らせるために、きちんと日本語を学んで説明しよう」とするソヒの描き方にすべて集約されていたように思う。
そして、なにより素晴らしかったのは、ソヒを演じたキム・ヒョンジュの熱演だ。10代の終わりから50代までを演じたキム・ヒョンジュを見て、筆者は一緒に歳を重ねた気持ちになった。本作は、1970年代のハン・ヘスク、1980年代のチェ・スジなど、当代最高の女優が歴代主人公を演じ、視聴者を魅了してきた。残念ながら筆者は古い作品は視聴していないが、キム・ヒョンジュの演技が決して歴代の主人公たちに引けを取っていないと思う。

古代の三国時代から朝鮮王朝まで、時代を追って韓ドラを視聴された方でも、この日本統治下時代を飛び越して現代ドラマに進むことが多いようだが、空白の時代にぜひともこの1作をお勧めしたい。

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BS日テレ「名家の娘ソヒ」番組サイト
エスピーオー「名家の娘ソヒ(原題:土地)」予告篇

■作品紹介
・制作:SBS、2004-2005
・話数:全52話
・監督:イ・ジョンハン
・出演:キム・ヒョンジュ, ユ・ジュンサン, キム・ミスク、 シン・セギョン

■DVD紹介
・DVD-BOX1~5(各5枚組)
・各15,960円
・封入特典:ブックレット
・発売・販売元:エスピーオー


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