見た目と中身、本当に大切なのは…ハン・ヒョジュ主演『ビューティー・インサイド』鑑賞レポ!予告動画

2016年01月22日02時30分映画
(C)2015 NEXT ENTERTAINMENT WORLD. All Rights

最近の韓国ドラマでは多重人格の物語「ジキルとハイドに恋した私」や「キールミー・ヒールミ―」が人気だが、韓国映画『ビューティー・インサイド』は人格ではなく外見そのものが変わってしまう男と女のファンタジーロマンス…「質量保存の法則」無視のありえない設定ながら、現実的な悩みどころも組み込まれていて共感できるこの映画を一足先に鑑賞したのでレポート!予告動画は映画公式サイトで視聴できる。
※「質量保存の法則」とは、化学反応の前と後で物質の総質量は変化しないという化学の法則。

「トンイ」『デビクロくんと恋の魔法』(主演、嵐・相葉雅紀)などの作品で日韓で活躍するハン・ヒョジュが扮するのは、毎日姿の変わる男を愛した女、イス。123人1役の恋人役を演じる。

ドラマ「ジキルとハイドに恋した私」はヒョンビン、「キルミー・ヒールミ―」はチソンという、アジア中で人気のトップ俳優がその素晴らしい演技力とメイクや髪型で複数人を演じ分ける。一方、この映画はパク・ソジュン、イ・ジヌク、ソ・ガンジュン、イ・ドンウク、キム・ジュヒョク、イ・ボムス、パク・シネら韓国のトップ俳優・女優、そして上野樹里ら21人がストーリーの流れの中で重要なキャラクターを演じる。それ以外の102人はモンタージュとして登場するが、それが芸能事務所各社の社長や現場スタッフの面々というのが面白い。

ウジンは18歳のときから、寝て目覚めると外見が変わるようになってしまった。男、女、老人、子ども、そして時には外国人まで。そんなウジンの秘密を知っているのはウジンの異変を知り、謝り、受け入れた母と親友サンベク。ウジンはサンベクの協力を得て、謎の家具デザイナーとして生活。
そんなウジンがある日、アンティーク家具専門店の店員イスに一目惚れ。ウジンは若くてハンサムな自分になる日を待ってイスに近づき、猛アプローチ。なんと、3日間寝ないでイスとデートを繰り返す。ところが4日目の朝に居眠りしてしまい、ひげ面のさえない中年オヤジになってしまい、その日からイスとの連絡を絶つ。

イスは突然姿を消したウジンを探し、結局毎日姿が変わるウジンを恋人として受け入れるのだが、ここでキーマンとなるのが今期ドラマ「家族ノカタチ」でSMAPの香取慎吾と共演している上野樹里。上野になったウジンは日本語。ベッドの上で二人はどんな会話をするのか?
恋人として付き合いだした2人だが、ある事情で再びウジンはイスの前から姿を消す。ウジンはなぜイスの前から姿を消したのか?そしては、その後イスはどうするのか?

この映画は2012年のインテルと東芝の合作のソーシャル・フィルム「The Beauty Inside」を原案にしている。原案では「毎日姿が変わる」秘密を告白して結ばれる二人の姿で終るが、映画では原案で描かれなかったその後がきちんと描かれている。

映画の見どころはこれまで誰も見たことのないファンタジーロマンスだが、123人の恋人に負けないいろいろな表情を見せてくれたイス役のハン・ヒョジュの魅力がたっぷり詰まっている。これまで清純派女優として人気だった彼女は、この作品で間違いなく個性派・実力派女優となった。そして映像が美しいのも見どころ。「応答せよ1994」でブレイクしたユ・ヨンソクと歩くヨーロッパの街並みはハン・ヒョジュをメジャーにした「春のワルツ」を思い出す。音楽も素晴らしい。

もちろん笑い所も満載だ。親友サンベク(イ・ドンフィ扮)が、「相続者たち」「ピノキオ」で人気の女優パク・シネになったウジンをものにしようとしたり、「キルミー・ヒールミー」のパク・ソジュンが居眠りした途端にひげ面の中年男性になった時には観客が一斉に「あーあ」とため息。このオヤジは韓国ドラマに詳しい方なら「シティーハンターin Seoul」に出演した頭髪がキューピー人形のような名脇役と聞けば想像がつくだろう。正解は映画の中でご確認を。また、イスと子どものウジンが居酒屋デートした時にはタメ口を店員に注意されたり、ある飲み物で大爆笑させられたり。
ウジンとイスをそっと見守る母役のムン・スクの演技もいい。18歳のウジンの異変を聞いたときの謝罪の意味も明らかにされる。とにかく、この映画は、全てのネタをキチンと拾って笑いや驚き涙に変えてくれるのだ。
素敵な映画は最後の最後までが胸に響く。エンドロールでもう一つの素敵な物語があるので、どうぞエンドロールが終わるまで決して席を立たないでほしい。

※2016.1.14に行われたハン・ヒョジュ来日イベントの様子は再現レポでご紹介⇒記者会見フォトギャラリー

外見に囚われない内面の美や愛をファンタジーで描く『ビューティー・インサイド』は、2016年1月22日(金)より全国順次ロードショー。

■作品紹介
監督:ペク
出演:ハン・ヒョジュ、パク・ソジュン、上野樹里、イ・ジヌク、キム・ジュヒョク、ユ・ヨンソク他
キム・デミョン、パク・シネ、イ・ドンウク、コ・アソン、ト・ジハン、ペ・ソンウ、チョン・ウヒ、イ・ジェジュン、キム・ミンジェ、イ・ヒョヌ、チョ・ダルファン、ホン・ダミ、ソ・ガンジュン
2015年/英題:THE BEAUTY INSIDE/原題:뷰티 인사이드/韓国/韓国語/127分/カラー/字幕:根本理恵 
配給:ギャガ・プラス
(C)2015 NEXT ENTERTAINMENT WORLD. All Rights

映画『ビューティー・インサイド』公式サイト

kandoratop【韓国映画】【関連記事】