普通すぎるキム・ナムギルも素敵!7/29公開『ワン・デイ 悲しみが消えるまで』試写レポ!予告動画

2017年07月03日08時00分ドラマ
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ある日突然大切な人を失ったら、人はその現実を受け入れることができない!だが、突然現れた彼女(チョン・ウヒ)によって男(キム・ナムギル)の心は少しずつ解きほぐされていく…7月29日(土)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国順次公開される韓国映画『ワン・デイ 悲しみが消えるまで』をひと足先に試写したので映画の見どころをご紹介!予告動画は公式サイトで公開している。

保険会社に勤めているイ・ガンス(キム・ナムギル)は最愛の妻ソンファを事故で失い、無気力な日々を過ごしていた。ある日、後輩が示談に持ち込めず手を焼いている案件を引き継ぐことになり、事故調査のため、被害者が入院する病室を訪れることになる。病室で寝ていたのは交通事故で昏睡状態になっている目の不自由な女性タン・ミソ(チョン・ウヒ)だった。

ガンスはある時、一人の女性に声を掛けられる。それは、ベッドに寝ているはずのミソなのだが、ガンス以外の人間にミソの姿は見えない。
「もしかして、俺は幽霊といるわけか?」と尋ねるガンスに、「幽霊は死んだ人の魂でしょ?私は生きてる」と笑顔で答えるミソ。
ミソは身体が寝ている間だけ身体から魂が抜けだして自由に動くことができるのだ。おまけに見えなかった目も見えるようになって嬉しそうなミソなのだが……。

この作品で主演を務めるのはキム・ナムギル。『パイレーツ』ではコミカルな演技も見せてくれたが、『無頼漢 渇いた罪』やドラマ「善徳女王」「赤と黒」「サメ」など多くの作品からはワイルドでクールな印象が強い。onedayどこかに影のあるアウトローな役どころが多い彼が、今回はごく普通の男を抑えめの演技で好演している。自分にしか見えない彼女に付きまとわれて困り果てる姿や、くたびれたスーツ姿に、犬を怖がるちょっと情けないシーンなど、今まで見たことのない“普通すぎるキム・ナムギル”の姿は超必見だ。子どもと遊ぶ貴重なシーンもあるのでお楽しみに!
ちなみにキム・ナムギル本人はインタビューで、これまで演じてきた役の中で、本作のガンスが一番自分に似ていると答えている。(http://news.donga.com/より)

一方、タン・ミソ役のチョン・ウヒにも大注目。チョン・ウヒは『ビューティ・インサイド』『愛を歌う花』で視聴者に印象を残し、最近では『哭声/コクソン』に出演して多くの称賛を得た今大注目の女優の一人だ。劇中での彼女の屈託のない愛らしさと儚げな演技もこの作品の大きな見どころの一つといえよう。

この作品の中ではキーポイントとなるアイテムがいくつかある。
特に注目すべきは”石ころ“と”杖“だろう。ミソの病室の窓辺には石ころが並べられている。この小さな石ころもミソにとっては大きな意味を持つもの。やがてそれが作品の終盤に向けて温かな感情を表現する大切なアイテムとなってくる。

onedayもう一つは、杖だ。事故調査をしている保険会社は、目の不自由なミソが杖を持たずに出かけたことを理由に、自殺の可能性があったとして示談に持っていこうとするのだが、ミソはなぜ杖を持たずに出かけたのか…そこには悲しい出来事が隠されていた。

日本版ポスターでは、主人公2人が桜並木を歩く姿が効果的に使われたが、桜の花びらは、劇中でもミソの儚さ、ガンスの優しさを効果的に表しているのでお見逃しなく。

また、主役を盛り上げる脇役の存在も見逃せない。
ガンスの妻ソンファを演じるのはキム・ギドク監督『殺されたミンジュ』で映画デビューを果たしたイム・ファヨン。ラスト妻の事故の真相に泣かされるはず。
ミソを家族同然に支える親友ホジョンにはアイドルグループ“M.I.L.K”の元リーダーで、「主君の太陽」「鬼(トッケビ)」など人気作に多く出演しているパク・ヒボン。彼女は昨年6月にドラマ監督のユン・セヨンと結婚したが、本作でも素敵な花嫁姿を見せているのでお楽しみに。
そしてもう一人注目したいのは『ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女』(公開中)にも出演するユン・ジェムン。ユン・ジェムンは「根の深い木-世宗大王の誓い-」「キング~Two Hearts」などドラマでも癖のある役を演じているが、本作でも保険金目当てでなかなか退院しないでガンスを困らせるワケアリ男を演じている。

『ワン・デイ 悲しみが消えるまで』のメガホンを取ったのはコン・ユ主演『男と女』、ヒョンビン主演『愛してる、愛してない』などを手掛けたイ・ユンギ監督。監督と脚本を兼ねるスタイルは健在で、今回の作品も登場人物の心の動きを繊細に表現し、穏やかで心温まるファンタジー&ヒューマン映画となっている。

大切な人との別れ。これは誰しもがいつかは経験しうること。

ガンスはミソとの出会いを通して、妻を亡くした悲しみに少しずつ向き合えるようになっていく。そんなガンスの繊細な心の動きがこの映画の最大の見どころだ。

去りゆく者と残される者。お互いを思い合う究極の愛が、見ている側の心に津々と迫ってきて思わず涙をぬぐわずにはいられない。

この作品をラブストーリーと表現するかどうかは、人それぞれ。だが、この作品にはラブストーリーを超えた究極の愛がとても繊細に描かれている。

キム・ナムギルの魅力が炸裂したこの作品を、ぜひ劇場でご覧いただきたい。
きっと、どの人の心にも温かいものを残してくれる今夏最高の一作となることだろう。

■キャスト・スタッフ
キム・ナムギル 『パンドラ』
チョン・ウヒ 『哭声/コクソン』 
監督:イ・ユンギ 『男と女』 
2017/韓国/カラー/韓国語 
英題:One day
原題:어느날
配給:ファインフィルムズ
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