科学標本の世界全6話
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自然は私たちの知らない間に少しずつ変わっていきます。100年も経てばその場所はまるで違うものになり、かつて生えていた植物がなくなってしまうこともあります。しかし、そうした二度と戻らない自然を手元に留めておく重要な方法があります。それは、標本を採っておくこと。博物館には江戸時代や明治時代に採られた植物が標本として残されています。標本として保存しておくことで、私たちはかつての自然の生の姿を今も見ることができるのです。今回は植物の標本づくりを通して、「時間の記憶装置」としての標本の役割をみていきます。
私たちの周り、海や川には様々な魚が生息しています。私たちはその魚のことをもっと知りたい、身近に感じたいと思い水族館などに足を運びます。しかしもっと魚のことを詳しく調べている研究者がいます。今回はその研究者と共に魚の標本の作り方やその標本の持つ意味、そして標本から取り出した組織からDNA解析していく様をご紹介しましょう。
皆さんは生き物に名前があることを当たり前のことと思っていませんか?実はオオクワガタやオニヤンマといった名前は、日本人だけが覚えやすいようにつけられた「和名」というものです。また研究の世界では生き物に「学名」という正式な名前がつけられています。学名は属名と種名という2つの名前から成り立っています。そして、生き物に名前をつけるには標本が必要なのです。今回は昆虫の標本と生き物の名前の関係を見ていきましょう。
マグマが冷える過程で純粋な物質が結晶化したものを鉱物といいます。そしてその鉱物の混合物が岩石になります。岩石や鉱物は地球がこれまで活動してきた証ともいえます。今回はそうした「石」の標本を調べながら地球の生い立ちについて見ていきましょう。
大空を自由に飛ぶことが出来る鳥。そのため他の生き物と比べ行動範囲が広く、わからないことが多かった鳥。その謎を解き明かすために鳥の標本が重要な役割を持っているのです。標本から活動範囲を示す鳥の分布図もわかります。さらに鳥の組織片を使ってDNAを解析していく研究も進められています。その取り組みはDNAバーコーディングと呼ばれ、世界中の研究者が閲覧できるようになっています。
私たちは身体に異常を感じた時、病院で診察を受け、どこに異常があるのか調べてもらいます。今回はある大学病院の病理部を訪ね、組織を検査するために必要な病理標本が出来るまでを見ていきながら、その病理標本がどのように医学に役立っているのか、そして私たちの健康にどのように寄与しているのかを見ていきます。
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