いよいよ3月29日（金）12時～13時は、実在の豪商の激動の生涯を描いた「商道」の最終回の第46話（全50話版オリジナル第50話）放送！いよいよ首が回らなくなったチョン・チスは、最後に足掻きに何をしでかすのか？タニョンの運命は？そしてサンオクの波乱の生涯の行きつく先は？公式サイトには予告動画が公開されている。オリジナル全50話を46話にして放送。以下、カットされた内容もできるだけ盛り込んでご案内。

※7月21日からの同時間では、手つかずの自然が残る美しい村・江原道（カンウォンド）コムベリョンを舞台に、家族の葛藤、愛、そこから生まれる絆を描き、見る者の涙を誘った感動ストーリー「天上の花園」を全30話で放送。

■第46話(最終話)　財物は水の如く
松商が偽造した湾商の換の期日が迫る中、チョン・チスは最後の足掻きとして倭銀を鋳造する。松商の陰謀により危篤に陥ったパク・チュミョンの代わりに、松商の都房たちはタニョンを中心に結束する。
そんな中、タニョンはチョン・チスが倭銀を鋳造していることを知り、鋳造場に押しかける。鋳造が発覚し、チョン・チスの破滅を予測したチャン・ソクチュは松商の金を持ち清国への逃亡を図るが、途中タニョンたちに捕まり、すべてを自白することに。
そんな中、湾商の換を偽造したチョン・チスの罪を知ったサンオクは、チョン・チスを訪ね、松商のすべてを湾商に渡し、二度と商界に足を踏み入れぬよう忠告する。すべてを失ったチョン・チスは絶望の中、自害する。
一方、郭山の改革にも成功したサンオクは、大命により従三品の位階を与えられるが、すべての欲を満たすことはできないとの和尚の奥深い教えの通り、権勢欲を捨て辞職願を出す。そして湾商に戻ったサンオクは、民の借金を帳消しにし、商売を始める者に天銀５両を与えるのだった。
月日が流れ、民を思う商人として生涯を過ごしたサンオクは、過ぎし日を振り返りホン・ギョンネの墓を訪れる。

■最終回に寄せて
やはりイ・ビョンフン監督とチェ・ワンギュの作家のコンビの作品は安心して視聴できる。作品の世界にどっぷりつかり、丁寧で緻密に計算された一つ一つのエピソードに、後になって「あー、こういうことだったのか、ここにつながるのか！」と、まるでお気に入りの本を繰り返し読み直すように、DVDを擦り切れるほど観返してしまう。
「商道」は、チェ・イノによる同名ミリオンセラー小説が原作。朝鮮王朝23代国王の純祖時代に、国家の税金の半分を収め、財産は家族に残さずすべて国に寄付し、人々の尊敬を一身に集めた実在の人物を描いている。純祖と言うのは、イ監督のドラマ「イ・サン」の次男にあたる。
視聴率60％超の「ホジュン」ほどの視聴率は取れなかったが、同時間帯のドラマが、大ヒット作の「女人天下」や「冬のソナタ」を向こうに回しての20％は立派！
イ監督は、主人公のサンオク役にイ・ジェリョンをキャスティングすることで、これまでの豪商の持つ豪放磊落と言うイメージを破り、穏やかでありながら強靭な精神力を持つ新たな商人像を描くのに成功した。そんな監督が俳優イ・ジェリョンについて、自著『韓流時代劇の魅力』（Amazon）で興味深いエピソードを披露している。サンオクは、劇中タニョンを深く愛するが、イ・ジェリョンは「妻でもない女性を心に抱くのは道徳的に正しくない」と考え、監督が要求する演技が出来なかったとのこと。今回紹介した、官妓生になったタニョンと再会した場面と、妻のミグンが愛し合う二人のために婚礼用の寝床を用意した場面だ。しかしこの道徳心こそが商人の鏡と言われるサンオクそのもののような気がするのだが…。この場面をもう一度観てみることにしよう。

※コーナ―に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。オリジナル版で視聴したため、テレビ版と内容が多少ずれているところもあるかもしれませんが、ご理解ください。イ監督作品をはじめ他にもいろいろな韓国ドラマを紹介していますでの、他の作品の【2倍楽しむ】にもお立ち寄りください。

■「商道」作品情報
・話数： 全50話
・制作： MBC
・放送年： 2001-2002
・監督／演出： イ・ビョンフン
・脚本： チェ・ワンギュ
・出演者： イ・ジェリョン、イ・スンジェ、キム・ヒョンジュ、パク・インファン、チョン・ボソク、キム・ユミ、ホン・ウニ、ソン・ジェホ
※朝鮮王朝については、韓ドラここが知りたい！に、地図、年表などがあるので参考にされたい。

◇「商道‐サンド‐」公式サイト
◇BS朝日「商道‐サンド‐」番組サイト
　※2014.03.03～03-29　　　毎・月-金　27時より再放送
　※2013.01.25～03.29　　　毎・月-金　12時より放送終了

　【「商道-サンド-」を2倍楽しむ】

★本サイトで掲載されている記事、写真については一切の転載・複製を禁止いたします。