日産自動車、手頃な価格とニーズを満たす電気自動車「リーフ」を公表

2009年08月02日14時31分商品・CM
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「リーフ」

日産自動車は、2日、横浜に完成したグローバル本社ビルのオープニングに合わせて、ゼロ・エミッション車「リーフ」をマスコミに初披露した。
同車は、リチウムイオンバッテリーを搭載した量産電気自動車(EV)として専用に設計・デザインされたモデルで、2010年度後半に北米、日本、欧州で発売される。価格は2010年末に発表される予定。
「リーフ」という車名は、自然界において葉が大気を浄化するように、日産リーフが走行時の排出ガスをなくすことを意味している。
同車は、従来の内燃エンジン(ICE)と異なり、90kW超の出力を発生するラミネート型コンパクトリチウムイオンバッテリーと80kW/280Nmを発揮する電気モーターを搭載する。これにより、従来のガソリン車と同等の高いレスポンスと運転の楽しさを味わうことができる。
また、ICE車と違い、このEVのパワートレインは、走行中にCO2やその他排出ガスを一切出さない。この革新的な新型リチウムイオンバッテリーと協調回生ブレーキシステムの搭載により、リーフは1回のフル充電で160km(100マイル)以上の航続距離を可能としている。
充電は、急速充電器を使えば30分以内で電池容量0%から80%までの充電が可能で、家庭での充電時間も200Vの普通充電で電池容量0%から満充電まで約8時間で行える。
同車は、快適性と居住性、広い荷室を確保するため、全く新しいシャシーと車体レイアウトを採用している。デザインを担当したプロダクト・チーフ・デザイナー(PCD)の井上真人は「『リーフ』は、世界初の、手頃な価格で毎日使いたくなるような実用的な中型のEVとする必要があった。そして私たちはそのようなクルマを創り出した。このクルマのスタイリングは、一目で「リーフ」であると分かるだけではなく、そのオーナーをゼロ・エミッションモビリティの新時代の一員としてみなす役割を果たすだろう」と語っている。
同車は、そのデザインコンセプトを「スマート・フルディティ(賢い流動体)」とし、クリーンなイメージと、知性を感じるデザインに、最高の空力と風音性能を実現するボディと、革新的で独創的な5人乗り5ドアハッチバックのパッケージングを実現。コンパクトな新型リチウムイオンバッテリーをフロア下に配置することにより、後部席のレッグルームとヘッドルームにも余裕が生まれ、快適なスペースを空力性能とともに確保している。
エクステリアは、V字型の特徴的な低いフロント・エンドに、大型LED式ヘッドランプを配し、ひと目で日産のEVとわかる個性的で上品なスタイリングとしている。ボディから突き出た独特のヘッドランプは気流を分散してドアミラーを避け、風切り音と空気抵抗を低減する効果を生み出している。印象的に青く光る内蔵反射型デザインを採用したヘッドランプが消費する電力は、従来のヘッドランプのわずか10%で、航続距離に与える影響を最小限に抑えている。
インテリアは、トリムに使われている明るいカラーにより楽しくスタイリッシュな室内空間を実現。インテリアカラーは、環境への配慮を印象づける、同車のボディカラーであるアクアグローブを基にしたブルーアースを使用。また、ブルーをEVのアイコンカラーとしてダッシュボードのアクセントや計器類のイルミネーションにも採用している。
同車は、ゼロ・エミッション車専用の高度なITシステムを採用しており、グローバルデータセンターに24時間接続可能な同システムが運転者をサポートする。
センターコンソールに搭載されたモニターには、エネルギー残量に応じた到達可能エリアや充電ステーション位置が表示される。エアコンと充電機能は、スイッチを切った状態で携帯電話を使って遠隔操作することが可能で、リモートコントロール・タイマーによってあらかじめバッテリーの充電開始時間を設定しておくこともできる。
商品企画を担当したチーフ・プロダクト・スペシャリスト(CPS)の阿部徹は、「このクルマに搭載したITシステムは、運転者や同乗者にとってパートナーのような存在であってほしいと思っている」と語っている。
社長のカルロス・ゴーンは、「日産『リーフ』は、すべての日産の従業員が誇りを感じて良いほど、非常に素晴らしい出来となった。私たちは、エミッションが少ないのではなく、エミッションがゼロとなるクルマを公開するこの日を実現するために懸命に取り組んできた。これは世界中の人々が間違いなくエキサイティングに感じる新しい時代に向けた最初の一歩である」と述べている。
「日産ゼロ・エミッションサイト」では、同車について、豊富なビジュアルなども踏まえて、より分かりやすく知ることができる。

日産ゼロ・エミッションサイト