サン、絶体絶命!孝心が下した決定とは?「イ・サン」41-42話見どころと予告動画-NHK

2010年11月05日02時09分ドラマ

政務会議のために迎えに行ったチェ・ジェゴンは、そこに倒れている英祖王を見つけた!英祖は脳梗塞と診断され、意識なく眠り続けていた。

41話では、最後の頼みの綱である王の親衛隊が老論派につくのかどうか、42話では、サンの孝心ゆえに苦渋の選択を強いられたサンの辛い胸のうちが、一番の見どころとなっている。
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【第41話】
王の不在が続けば混乱が起きると考えたサンは、英祖と亡父の意志に沿うべく、重臣たちを集めて英祖が内密に譲位の命を下していたことを告げる。だがそこに貞純(チョンスン)王妃が現れ、数日前に英祖がサンの廃位を命じる宣旨を下したと指摘した。貞純には宣旨という物証があるのに対し、サンには何もない。サンへの譲位の件は、老論派からの妨害を避けるためこっそりと行っていたため、証人も証拠もなかった。ここに来て秘密裏に動いたことがあだとなってしまった。しかしサンはひるまず、英祖の真意は目覚めればわかることだと一歩も譲らず対立する。
この後、こん睡状態の英祖の手を握り、決して敵に負けないと誓うサンの姿をお見逃しなく。

一方貞純は、サンを廃位する宣旨を明日施行すると宣言し、その裏でサンの暗殺を計画し、軍の完全掌握にかかる。39話で老論派の中心的人物のチェ・ソクチュが禁衛営以外の軍は全て労論派が抱きこんでいると英祖に明かしたが、貞純はこの禁衛営までも掌握した。その強引なやり口は40話で見たとおりだ。

朝廷の軍隊は「五軍営」という組織の下に5つの軍隊があり、そのひとつが宮殿を守る禁衛営である。そして王直轄で王を守る親衛隊の禁軍が別にある。貞純はこの親衛隊までを掌握するため、キム・ギジュに親衛隊の隊長に近づくように指示する。サンもまた隊長に協力を求める。隊長は、英祖が思悼世子の墓参りにも同行し、英祖の真意を知る数少ない人物だった。
果たして、親衛隊の隊長はどちらにつくのか、サンか?貞純か?その答えは、禁衛営にサンを攻撃させようとする作戦ではっきりする。
結局この作戦に失敗した貞純たち老論派は慌てて宮中から逃げ出す。

貞純はすべての軍に「サンが王位を奪おうとしている」という密書を送りつけ、2万を超える軍でサンを攻撃する準備をする。このことを知ったサンは、平安道に支援軍の要請をし、支援軍が到着するまで800人の兵士で2万人の軍隊を迎え撃つことにする。
ところが、800名の兵士の中から死を恐れた親衛隊の兵士の一部が離脱してしまい、これを好機と睨んだ貞純たちが、宮中へと戻ってきてサンを逮捕しようと打って出る。そのとき、信じられない奇跡が起きる…。

今回、死を覚悟したサンやテスが、それぞれ妻のヒョイやソンヨンに別れを告げるシーンがある。今回はテスの別れのシーンが素晴らしいので紹介しよう。テスは、結局ソンヨンに会うことはせず、離れたところから心の声でソンヨンに別れを告げる。「王世孫は、命がけで守りたい方だけど、ソンヨン、お前は死んでからもずっと守りたい人だ」、なんと素晴らしい言葉だろうか。女冥利に尽きる!ぜひとも劇中のテスの声でお聞きいただきたい。

【第42話】
貞純王妃はサンを捕らえるため、和緩(ファワン)や老論派の重臣たちと大勢の兵士を引き連れ王宮殿に乗り込んだが、そこに奇跡的に意識を取り戻した英祖が現れ、貞純たちは驚がくする。目の前の光景に激怒した英祖は、全員を捕らえるよう命じる。こうして、サンは絶体絶命のピンチから救われた。

みごと一網打尽に敵を捕らえたあと、サンとホン・グギョンが二人きりで語らう場面がある。42話の中盤だ。男が男に惚れる心意気を短い会話で表現している。短いシーンだが、ドラマ後半のためにも、ここで二人の絆の強さをしっかりと感じ取っておいてほしい。

英祖の回復は一時的なもので容態は深刻なままだと主治医に聞かされたサンは、英祖の負担を和らげるために、罪人の処分を任せてくれるよう願いでる。

その頃、捕らわれ追い詰められたチョン・フギョムは、起死回生のため大きな賭けにでる。彼は今回の事件が、キム・ギジュら数人が仕出かしたことだとして片付けさせようと考えたのだ。もし、全てを明らかにしようとするなら。英祖の認知症が公表され、歴史にも刻まれてしまうと手紙に書き、チェ・ソクチュに託す。ソクチュはこの手紙を持って、サンとの交渉に当たる。

敵を根絶やしにできる千載一遇のチャンスを、サンは祖父の名誉を守るために捨てるしかなかった。苦汁の選択をしたサンの悲しみと怒りの表情をお見逃しなく。
そんなサンの辛い胸の内を知らないホン・グギョンやテスたちは、命がけで戦った挙句に、サンが下した処罰に納得できず大荒れに荒れる。グギョンに至っては完全にキレて宮殿を飛び出し釣で怒りを静める始末。なだめに来たチェゴンの、サンという人物にほれ込んだ男の台詞もお聞き逃しのないように。
果たして部下たちをここまで失望させた、サンの下した決定とはいったいなんだったのか?そして、それを知った英祖王はどうしたのか?ドラマが大きく動く今回の放送もお見逃しなく。

ところで、英祖王の認知症だが、史実にはこのような記録は残っていない。しかし、王朝系図からも明確なように、歴代もっとも長生きをした英祖の晩年は相当な変り者といわれたそうで、“英祖の認知症”は十分に考えられることだろう。


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  ※ NHK BShi「イ・サン」番組サイト 画像:(c)2007-8 MBC

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