バークレイ・ショットって?有名な手法は映画『42ndストリート』から!新場面写真公開

2019年08月23日10時17分映画
©BroadwayHD

「松竹ブロードウェイシネマ」第三弾として、10月18日(金)から東劇先行限定公開、10月25日(金)よりなんばパークスシネマ(大阪)、ミッドランドスクエア シネマ(名古屋)ほか全国順次限定ロードショーする『42ndストリート』より、新場面写真が解禁となった!予告動画は先行公開中だ。



本作『42ndストリート』は、1933年公開の大ヒット・ミュージカル映画『四十二番街』を舞台化した作品。42『四十二番街』は、ミュージカル映画の画期的な位置にあり、この舞台を特別に撮影、編集し、日本語字幕を付けたのが、今回の『42ndストリート』だ。撮影には何台もの高性能カメラを使用し、映画館でもお楽しみ頂ける映像に仕上げた。群舞シーンの本番では、約50人はいるであろう大人数のダンサー達が、生き生きと迫力たっぷりに踊る。その姿は、一度観たら絶対に忘れられない光景。そして、もう1つ忘れてはならないのは、「希望」と言うストーリー。主役のペギーは、夢を胸に秘め、新しい世界へ飛び立とうとする。でもそこには、色々な困難が立ちはだかる。ペギーに限らず、誰だってそんな経験があるはず。そんな時、「希望」と言う名の笑顔で前進して欲しい―。そんな願いがこの作品には込められている。

今回公開されたのは、予告動画の中にある、カレイドスコープ(万華鏡)の様な、群舞のダンサーを絶妙な上の位置から撮影しているシーン。これは、「バークレイ・ショット」と言われていて、今では大変、有名な手法だ。この「バークレイ・ショット」の生みの親がバスビー・バークレイ、1933年公開の映画『四十二番街』の振付担当。

©BroadwayHD©BroadwayHD

1930年代からのミュージカル映画で、「個人技(個人芸術)」としてのダンスシーンを一人で完成させたのが『踊るニューヨーク』等の俳優・ダンサー・歌手のフレッド・アステア(1899〜1987)とするならば、「群舞」としてのダンスシーンを完成させたのが『四十二番街』(振付)『私を野球につれてって』(監督)等の振付師・監督のバスビー・バークレイ(1895〜1976)ではと言われても過言ではない。二人とも元々は、舞台出身だ。

バークレイの振付は「質より量」。彼の「群舞」のダンスはスクリーンを埋め尽くし、繰り広げるマスゲームと化する。舞台出身の彼は映画の世界で「舞台では表現できないダンスシーン」の演出を試みた。その代表が「万華鏡ショット(バークレイ・ショット)」。ダンサーたちの群舞を真上から撮影。舞台では前後の奥行きがあるため、ダンサーを円形に配置して踊らせても、客席からそれが円形になかなか見えないはず。しかし映画なら撮影ステージの上で円を描いて踊るダンサーたちを真上から撮影することで、完全な円形を作り出すことが可能。映画の中では数十人、数百人のダンサーたちが、画面の中で何重もの同心円を描いて踊り、ダンサーたちの動きは音楽とシンクロして、万華鏡のような千変万化の幾何学模様を描くことができる。本作『42ndストリート』では、舞台で不可能だったシーンの再現に成功した。10/18(金)より公開の『42ndストリート』でもそれを観ることができる。

バークレイの作り上げたスタイルは今でも多くの映像作家たちに模倣され、ミュージカル映画、CM、PVなどでその影響を見ることができる。

■あらすじ
今は心も体もボロボロに弱っているジュリアン・マーシュは、演出家として新作ミュージカルに全力投球していた。その最中、プレミア前日に、主演女優のドロシー・ブロックが怪我をしてしまう。その代役に選ばれたのは、群舞の中の一人である、ペギー・ソイヤーだった。厳しい世界で、果たしてジュリアンとペギーは成功出来るのだろか…。



■作品詳細
『42ndストリート』
10.18(金)から東劇(東京)先行限定公開、
10.25(金)よりなんばパークスシネマ(大阪)、ミッドランドスクエア シネマ(名古屋)ほか全国順次限定ロードショー!
配給:松竹
演出・共同脚本:マーク・ブランブル  
共同脚本:マイケル・スチュワート
出演:クレア・ハルス、ボニー・ラングフォード、トム・リスター他
英国/2018/ビスタサイズ/135分/5.1ch 日本語字幕スーパー版

公式インスタグラム
公式facebook
予告動画