スペインの巨匠、カルロス・サウラの創作の秘密と人生に迫る『サウラ家の人々』予告映像公開!

2020年10月07日15時00分映画
© Una producción Pantalla Partida e Imval Madrid. 2017

11月21日(土)から新宿K'scinemaにてロードショーで公開される、スペインの巨匠、カルロス・サウラの創作の秘密と人生に迫ったドキュメンタリー映画『サウラ家の人々』の予告編が完成、公式サイトで公開した。



カルロス・サウラは生涯で7人の子どもをもうけた。彼らとの会話を通して見えてくる、その創作の秘密と人生ーー
sa1世界映画史に残るスペインの3人の監督、ルイス・ブニュエル、カルロス・サウラ、ペトロ・アルモドバル。『サウラ家の人々』は、その一人、カルロス・サウラとその子どもたちとの会話を撮った、知的刺激溢れるドキュメンタリー映画である。
サウラは今年88歳。生きる伝説だ。サウラは4人の女性との間に7人の子供をもうけている。カンヌ、ベルリン、ヴェネツィアの世界三大映画祭での受賞歴や、多数の候補作があり、自在に創造に励んだこの巨匠は私生活においても自由奔放だった。最も知られている相手は世界的名優チャップリンの娘、ジェラルディン・チャップリンで、息子も授かっている。

sa3当初、フェリックス・ビスカレット監督は、この偉大な監督のフィルム・ポートレイトを撮りたいと本作を企画した。彼と7人の子どもたちとの会話を通して、そのさまざまな側面を浮かび上がらせようと試みたのだが、彼は過去について話すことを好まない人物だった。好きなことは、絵を描くことと写真であった。本作の製作を通して、映画の他にはサウラが、絵と写真が好きだということが表現されている。本作で重要な場所として何度も現れる書斎。そこは絵を描き、本を読み、家族と語らい、そして映画を構想する大切な場所だった。

本作には『カラスの飼育』、『カルメン』、『血の婚礼』など、サウラの代表作が大胆に引用されている。ただ映像が抜粋されて使用されているだけではない。サウラと家族たちが語らうシーンの背景にさまざまに投影され、まさにサウラと家族の人生、そして映画作りが重層的に表現されているのである。

『サウラ家の人々』公式サイト 予告映像配信

監督・脚本:フェリックス・ビスカレット
製作:マリオ・マドゥエニョ/ルイス・アンヘル・ラミレス
撮影:ペドロ・J. マルケス
編集:ハビ・フルトス/アントニオ・フルトス
録音:マヌ・ロブレス/ナチョ・アレナス/ミゲル・マイキ・カルボ
主な登場人物:カルロス・サウラ、カルロス・サウラ・メドラノ、アントニオ・サウラ・メドラノ、アンナ・サウラ・ラモン
© Una producción Pantalla Partida e Imval Madrid. 2017
2017年/スペイン/カラー/85分
後援:駐日スペイン大使館、インスティトゥト・セルバンテス東京