ヘプバーン主演『ティファニーで朝食を』に原作者が大激怒!?『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』本編映像公開

2020年11月06日10時00分映画

本日11月6日(金)、『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』の世界最速公開を記念して、カポーティ原作の誰もが知る名作映画『ティファニーで朝食を』(1961)映画化の裏側が明かされる本編映像が解禁となった。

『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』は、トルーマン・カポーティの知人や関係者たちの証言をもとに、流行作家であり、戦後アメリカを代表するセレブリティのアイコン的存在でもあったィ、栄光から転落までを追い、その素顔に迫る文芸ドキュメンタリー。



映像は、『ティファニーで朝食を』をバックに、カポーティの良きライバルであった作家ノーマン・メイラーがカポーティの印象を語るテープの音声から始まる。彼の特別な才能について、メイラーは「文章だ。最高に素晴らしい。同世代で敵う者はいない。当時のNYをあれほど見事に描いた小説があるか? 時間と場所をとらえるセンス。誰より息の長い作家になる」と絶賛。だが、原作者カポーティが描いたヒロイン、ホリーは小説とはまるで別人のように描かれていることが明らかに。

作家で批評家のセイディー・スタインは、映画では主人公のホリーと駆け出しの作家ポールのロマンスが描かれるが、「小説はより現実的でもっと中身がある。もちろんロマンスはない」と評した。さらに、映画のラストシーンの映像と共に、映画の脚本を担当したジョージ・アクセルロッドが、「小説ではここは行っちまえ!だし、最後は彼女が1人で去る」と原作との大きな相違点を指摘する。このラストシーンに「トルーマンは激怒してたよ。「ムーンリバー」のハッピーエンド」だと、苦笑いする。オードリー・ヘプバーンが新境地を拓いた映画史に残る傑作だが、実は原作者カポーティはお気に召さなかったというのだ。
毒舌とユーモアで知られるカポーティは黙っていない、映像は「ティファニーから電話が来た。宣伝のために朝食の食器セットを送ってくれると言うんだ。僕は純銀か純金ならと答えたよ」と周りを笑わせる貴重な映像で締めくくられている。

『ティファニーで朝食を』、『冷血』の大成功を経て長年出版が待ち望まれた新作『叶えられた祈り』は、ニューヨークの上流階級の実態を描いた最高傑作となるはずだった。しかし第一部が発表されるや否や、そのスキャンダラスな内容によって激しい論争を巻き起こす。社交界から追放され、多くの友人を失ったカポーティは、アルコールと薬物中毒に苦しみ、作品の完成を待たずしてこの世を去ることとなる。栄光から転落へ、死後36年を経て、未完の問題作「叶えられた祈り」執筆の裏側が今明かされる――。

『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』は、Bunkamuraル・シネマほか全国劇場にて本日より世界最速ロードショー!

『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』本編映像
   
監督・製作:イーブス・バーノー
出演:トルーマン・カポーティ、ケイト・ハリントン、ノーマン・メイラー、ジェイ・マキナニー、アンドレ・レオン・タリー
2019年/アメリカ=イギリス/英語/98分/カラー・モノクロ/ビスタ/5.1ch
原題:The Capote Tapes 字幕:大西公子 字幕監修:川本三郎
後援:ブリティッシュ・カウンシル 配給:ミモザフィルムズ
© 2019, Hatch House Media Ltd. 
『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』公式サイト