羽生結弦選手の記者会見内容速報:心の中の9歳の自分と一緒に跳んだ!

2022年02月14日19時15分スポーツ
TBS Youtubeよりキャプチャー

2022年2月14日午後6時30分ごろ(日本時間)から北京オリンピック会場にあるメインメディアセンター(MPC)で羽生結弦選手が記者会見を行った!TBSのYouTubeチャンネルで記者会見の模様が公開されている。



北京オリンピックで2022年2月10日に実施された男子シングルフリー「天と地と」の冒頭で4回転半に挑戦し、初めて国際スケート連盟(ISU)の公認大会で認定された羽生結弦選手(27=ANA)が2月14日(月)の午後6時30分(日本時間)から会見を行った。TBSのYouTubeチャンネルなどのほか、NHK、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日の各情報番組でLIVE放送された。

当初、試合後ではないタイミングでの会見に様々な憶測が飛んだが、JOCは個別の取材申請があまりにも多かったためだと説明していた。記者会見を控えた14日、サブリンクでの練習にも参加し、リラックスした様子も見せていた。羽生結弦選手自身も多数の予定通りにスタートした主な会見内容は以下の通りとなる。

■金メダルをとったネイサン・チェンへ(羽生結弦選手自身からの発言)
素晴らしい演技だったと思いますし、金メダルはすごいことだと思います。自分も金メダルを目指して頑張ってきました。彼には4年前のくやしさがあり、それを克服した今があると思います。

■スタッフやボランティアへ(羽生結弦選手自身からの発言)
滑りやすい飛びやすい氷を作ってくれてありがとうございました。ショートでは不運なこともありましたが、とても感謝しています。

■リンクから離れていた3日間という時間は?
今まで頑張ってきた道のりやその価値などを考えました。なにより足首が痛いこともあって痛み止めを飲んで今日、滑りました。いろいろな人に支えられていると感じましたし、足首に関してもケアしてくださった方に感謝しています。そういうことに感謝したいと感じた三日間でした。

■フリー演技の後の観客席へいつもより長めにしたお辞儀については?
自分の演技はベストではなかったけれど、大きな拍手をもらって感謝をしたいと思いました。カメラ越しの向こうで応援してくれている人、地元の人、被災地の人、世界中の人にも感謝を込めたいと思いました。

■4回転半への挑戦は?
まだ、考えはまとまっていないです。今言えることは、挑戦は正しいことかどうかわからないです。発言したことで悪いことを言われるのもわかっていますが、でも、言わせてもらうと、練習で挑戦したときに捻挫をしてしまった。普通の大会なら棄権するレベルだったけれど、6分間練習の前に注射を打って挑戦した。いろいろな思いがあってアドレナリンがでて最高のアクセルになった。思いっきり飛んで思い切り高く飛んでという自分の中での最高点には到達できたと思います。

■4日経って滑ろうと思った感情は?
本当は医者からは止められている期間だったが、どうしても滑りたいと思って滑りました。スケートが嫌いになることも多かったけれど、今日(2月14日)滑っていて本当に楽しいと思えて、自分のスケートが好きだと思えました。今は、氷の感触を楽しみながら滑りたいと思います。

■東日本大震災の被災者の人へのメッセージは?
いろいろな人からいろいろな声を聴かせてもらいました。「おめでとうございます」にはならなかったかもしれないけれど「よかった」という声を聞けて幸せです。東日本大震災の時にも感じたことですが、なにかをきかっけにみんなが一つになることの大切さを感じていて、自分の演技がきっかけでみなさんの心が一つになっていれば幸せです。

■王者として攻める、挑戦とは何か?
自分だけが特別とは思っていなくて、みなさんなにかしら日常で挑戦していると思っています。それが報道されることかどうかというだけだと思います。挑戦ではないことはないんだと思います。自分も挑戦を大事にして今まで来ましたが、みなさんも挑戦を大事にして、自分自身を認めてもらいたいです。

■オリンピックの満足度、これからのモチベーションは何なのか?
ショートの演技は満足しています。最初のジャンプでミスがありましたが、その後、崩れずに表現したいことを表現でき、いいジャンプを飛べたことが満足です。フリーはサルコウをミスしたのは悔しいし、アクセルもおりたかったですが、上杉謙信というか「天と地と」に相応しい演技だったと思います。4回転アクセルは、9歳のころの自分が「飛んで」と言っていたし、あの時は一緒に飛んだと思います。最終的に飛んだのは9歳の自分と同じだと思いました。羽生結弦のアクセルはこれだと思えました。自分のアクセルは自信が持てるものです。今後のモチベーションはまだわからないです。

■中国のファンへ一言、オリンピックは北京で最後なのか?
これで最後かと聞かれればそれはまだわからないです。オリンピックは特別だし、何より、怪我しても立ち上がって挑戦すべき舞台はここしかないと思っています。また滑ってみたいという気持ちはあります。何万件ものメッセージや手紙をもらったり、ボランティアの方からも歓迎してもらっているのはとても幸せだと思いながら滑りました。羽生結弦でよかったと思いました。

■あなたのゴールは何ですか?
4回転半を降りたい、自分のプログラムを完成させたいと思いますが、自分のアクセルは完成したのではという気持ちもあります。今後、どういうものを見せたいかなど、自分のことを把握しきれていませんが、これからも羽生結弦として羽生結弦が大好きなフィギュアスケートを極めたいです。

■五輪王者というものがなくなった感情はどうなのか?
王者というのはとても重かったし、重かったからこそ、自分が目指しているスケートと4回転半を目指せたと思います。ソチで金メダルを取ることで注目されたと思いますし、平昌オリンピックで更に増えたのかと思います。重圧からは解放されたかと思いますが、オリンピックで2連覇した人間として胸を張っていられるように生きていたいと思います。

TBS YouTubeチャンネル 羽生結弦選手記者会見

【北京オリンピック 関連記事】