柄本祐、重厚な演技で魅了!「空白を満たしなさい」最終回・第5話に滝藤賢一登場!第4話ネタバレあらすじ

2022年07月24日09時43分ドラマ
©NHK

「生きたかったんだ」自殺した理由を突き止めた柄本祐と鈴木杏の涙が感動を呼んだ7月23日放送NHK土曜ドラマ「空白を満たしなさい」第4話、 そして7月30日(土)夜10時から放送の最終回・第5話に滝藤賢一、木野花がゲスト出演!予告動画は番組公式サイトで公開中、見逃し配信はNHKプラスで配信中だ。



3年前に謎の転落しから生き返った男が、自分の死の真相を追い求めるヒューマンサスペンスドラマ「空白を満たしなさい」。7月23日放送の第4話では、柄本祐演じる主人公・徹生が自殺した理由を思い出し、妻・千佳役の鈴木杏と抱き合うシーンが感動を呼んだ。また、注目を集めたのは阿部サダヲ演じる佐伯のゴッホのシーン。佐伯の自宅を訪れた徹生に、「どのゴッホがどのゴッホを殺したと思いますか?」という衝撃的なセリフから始まり、ゴーギャンと仲たがいをして自らの耳をそぎ落とし、精神を病んだ挙句、拳銃自殺をしたゴッホの最期を例にあげ、徹生が自殺したのは「幸せに生きたい」と願うもう一人の徹生に殺されたのだと語った。

自殺を選んだ人の心理を思いもよらない切り口で語った佐伯。そして徹生は、自分を追ってくる影に怯え、その正体を佐伯だと思っていたが、実は自分自身だったと悟った。これまで阿部サダヲの怪演が話題となっていたが、終盤に向かうにつれ柄本祐が自分自身を殴りつけながらも、辛い現実を受け止め、乗り越える様を丁寧に演じ見応え抜群の回となった。

そして最終回となる7月30日放送の第5話では、前向きに生きることを選択した徹生に、世界中で復生者が消えていくニュースが飛び込んでくる。家族との時間もあとわずかと悟った徹生がとった行動は?そして、第4話で突然気を失った千佳のその後はどうなるのか。ゲストに個性派俳優の滝藤賢一、木野花が登場。最後まで気を抜けない最終回を楽しみに待ちたい。


■第4話ネタバレあらすじ
ホテルから飛び降りた佐伯(阿部サダヲ)は一命を取り留め、この騒動はニュースでも取り上げられていた。その場に居合わせた徹生は、ラディック(ブレーク・クロフォード)から自殺対策のNPO団体を紹介され、その足で実家に立ち寄った。徹生は、母・恵子(風吹ジュン)がなぜ息子が自殺したと思ったのか聞いてみると、恵子は、両手を強く握ったまま死んでいた徹生を見て自殺を確信したと話してくれた。それは小さい頃から徹生が我慢する時にする行動と同じで、恵子は「この子は自分で飛び降りたんだ」と思ったのだった。

自宅に帰ると千佳が夕飯を準備して待っていてくれた。徹生は自分が死んだ日の手帳を見返していると、その日の記憶が蘇ってきた。翌日、堂島製缶へ行き、元上司の安西(渡辺いっけい)に頼んで屋上へ連れて行ってもらった。徹生は自殺した日、取引先との約束を忘れていたことを思い出していた。当時の徹生は仕事に疲弊し、うっかりその予定を翌月に書きこんでいたのだった。小さなミスでも、徹生はそれまで我慢していた箍が外れてしまったことが自殺の原因だったのか。なぜ自分が飛び降りたのか。そして理由を探るため、権田(うじきつよし)に住所を聞いて佐伯を訪ねるのだった。

佐伯は父親と暮らしていた家に一人で住んでいた。本が所狭しと積み重ねられた家の中は、何枚ものゴッホの自画像が壁に貼られ、佐伯は全身包帯にまかれベッドに横たわっていた。さっそく徹生は、自分で飛び降りたことを思い出したことや、佐伯の言葉が自分の中で大きくなり、車の中で佐伯の首を絞めたことを語り出した。しかし、佐伯は徹生が車の中でうなだれていたところを見たことはあっても、先に車の中に入って徹生を待ち伏せしたことはないと思いもよらないことを言う。

そして、突然「どのゴッホが本物のゴッホだと思いますか?」と質問してきた。質問の意味が掴めない徹生のために、佐伯は、耳を切り落とした時のゴッホが本物だと教えてくれた。絵に誠実だったゴッホが描く自画像は全てが本物だったが、同時にゴッホがいろんな顔を持っていることを示していた。そして佐伯は、ゴーギャンと仲たがいをして病んでいたゴッホを、その他の生きる力に溢れたゴッホたちが殺したのだと話した。つまりゴッホが自殺したのは、自分の中にいるもう一人の自分に殺されたのであって、人生に疲れた徹生も、自分の精神を保つために自殺したのだと語るのだった。

徹生は佐伯の話に衝撃を受け、自分が死ぬ前のことを完全に思い出した。自分が見ていた狂気的な佐伯は自分の分身だったこともわかった。仕事に疲弊した自分と、幸せであろうとする自分。雨の日の車の中で、佐伯の首を絞めたと思い込んでいたが、それは自分で自分の首を絞めていた幻想だった。雨に濡れて帰って来た徹生を、千佳が迎えてくれた。璃久も今では少しずつ徹生に慣れて来てタオルを持ってきてくれた。徹生は千佳に記憶が蘇ったこと、最期まで死のうとは思っていなかったこと、そして千佳と璃久と一緒に幸せに生きたかったと打ち明け涙を流した。千佳も戻ってきてくれてありがとうと徹生を抱きしめた。

やっと空白を埋めることができた徹生は、家族でアスレチックジムに来ていた。璃久から初めて「お父さん」と呼ばれ徹生は上機嫌だった。しかしその直後、突然千佳が意識を失い倒れてしまうのだった。

■第5話あらすじ
自分の死の真相を受け入れた徹生は、息子の璃久との溝も埋まりはじめ、千佳と共に家族の絆を確かめ合う。徹生は復生者の会で出会った木下(藤森慎吾)と共に新しいビジネスを始めることになり、NPO法人の池端(滝藤賢一)の支援を受けながら前向きに生き直そうとしていた。そんな矢先、世界中で復生者が次々に消えるというニュースが飛び込んできて、徹生は自分に残された時間があとわずかだと悟る。

NHK2022年6月25日(土)スタート「空白を満たしなさい」。原作:平野啓一郎、脚本:高田亮、出演:柄本祐、鈴木杏、萩原聖人、渡辺いっけい、うじきつよし、藤森慎吾、ブレーク・クロフォード、田村たがめ、斉藤拓弥/風吹ジュン、阿部サダヲほか。NHKドラマ公式Twitterアカウントは「@ nhk_dramas」。PR動画は番組公式サイトで視聴できる。

NHK「空白を満たしなさい」番組公式サイト

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