「ドクターX」首位でも3話連続下落、19.5%から15.3%へ!韓国メディアが注目する“20%の壁”
キム・ジウォン主演のSBS金土ドラマ「ドクターX~白衣のマフィア~」が、視聴率首位を守りながらも伸び悩んでいる。11月6日放送の第9話は全国15.3%。第6話で自己最高19.5%を記録してから3話連続の下落となり、目前に迫っていた20%の大台が遠のいた。韓国メディアも、強さを保つ一方で上昇の勢いが止まった現状に注目している。
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■19.5%から15.3%へ、首位と最高更新は別の課題に
日本の人気シリーズ「ドクターX~外科医・大門未知子~」をリメイクした本作は、天才外科医ケ・スジョン(キム・ジウォン)が、手術の腕で病院の不条理に立ち向かうメディカル・ノワール。初回11.4%から第2話14.9%、第4話18.5%へと数字を伸ばし、10月24日の第6話で19.5%に達した。
しかし、第7話は16.5%、第8話は15.6%、最新の第9話は15.3%。自己最高からの下落幅は4.2ポイントとなった。第7話の急落後も上向くきっかけをつかめず、直近2話は15%台で足踏みしている。
韓国のテンアジアは11月7日付の記事で、20%突破を目前に上昇へブレーキがかかったと指摘。一方、第9話は同時間帯に加え、放送日の全番組でも首位を記録し、5週連続で全チャンネルの全番組1位を獲得したと伝えている。高い支持を維持しながら、最高視聴率を更新する勢いは失っているという状況だ(【11月6日視聴率TOP10】)。
■医療描写から歴史、ストライキへ――広がる作品への議論
上昇が止まった時期に重なるのが、作品を巡る議論の広がりだ。
まず、医療現場の描写には放送序盤から批判が出ていた。韓国メディアは、現役医師を名乗る人物が、医療スタッフを無能な悪役として単純化しているなどと問題視し、放送内容の審議を求めたと報道。THE FACTの10月16日付記事では、制作側は医療考証を巡る議論について「特に立場はない」と回答している。
さらに、第6話では5・18民主化運動で負傷した患者の苦しみを描き、反響が作品の外へと広がった。歴史の傷を医療ドラマに取り込んだことを評価する声がある一方、その組み込み方を疑問視する意見も浮上。放送中止を求める国会への請願や、主演俳優個人へのSNS上の批判も報じられた。聯合ニュースによると、請願は10月26日時点で公開前の賛同要件100人を満たし、公開の可否を検討する段階にあった。
続く第8話以降は、専攻医の辞職や医療空白も物語に登場する。テンアジアは、5・18民主化運動に続き、医療ストライキという重い社会的題材を扱うなかで視聴率が足踏みしたと論評している。韓国版が打ち出す社会性が、作品の受け止め方を左右する要素になっている。
■論争が視聴者離れを招いたのか、数字だけでは断定できない
ただし、これらの議論を、そのまま下落の原因と結びつけることはできない。医療描写への批判は視聴率が上昇していた時期から存在し、5・18民主化運動を扱った第6話そのものは自己最高19.5%を記録している。題材への反発だけで数字の動きを説明するには、視聴者調査などの裏付けが必要だ。
また、原作の痛快さを期待する視聴者と、韓国版独自の重厚な展開を支持する視聴者では、評価する点も異なる。原作にない歴史的題材への不満は報じられているが、それがどの程度の視聴者離れにつながったかは確認されていない。現時点で言えるのは、物語への賛否が広がる時期に、地上波の視聴率も下降へ転じたということだ。
■第9話の大手術と師弟の再会は、再上昇への転機になるか
第9話では、8歳の小児がん患者を救おうとするスジョンが、複数の臓器を体外に取り出して腫瘍を切除する難手術に挑んだ。医療陣の協力が得られないなかで手術を始め、終盤にはチャン・ヒスク(イ・ジョンウン)が外科医として合流。スジョンが彼女を自分の師と紹介する展開で幕を閉じた。
患者を救うために動く医師たちと、明らかになった師弟関係。第9話で提示された次回への引きが、視聴率の反転につながるかが注目される。15%台の首位を守る「ドクターX」にとって、今夜11月7日の第10話は、再び上昇へ向かうきっかけをつかめるかを見極める放送となる。
※医療描写への批判と放送中止請願を巡る経緯は、こちらの記事で紹介
➡視聴率19.5%から急落!医療描写への批判、5・18民主化運動めぐり放送中止請願まで…韓国で何が起きている?
◇ドクターX ~白衣のマフィア~ | オフィシャル予告編 | Netflix
◇SBS「닥터X : 하얀 마피아의 시대」SBS「ドクターX」HP