タクラマカン砂漠大紀行 ~消えゆく大河を追う~全1話

中国のタリム盆地には内陸河川として世界第二のタリム川が2100キロにわたって西から東に流れ、「さまよえる湖」として知られるロプノールに流れ込んでいた。ところが、現在タリム川は、途中で消えてしまったという。この現象は、地球の砂漠化と無関係ではないと言われている。その原因を探るため、中国の科学調査団が2001年11月、タリム川に沿って、上流から最終端であるロプノールまで、環境、地形の変化などを調査した。かつては緑豊かで、ウイグル族などが豊かな生活を送っていたこの地域が、なぜ砂漠化してしまったのか? 巨大なタリム川がなぜ消えようとしているのか。消えゆく大河の謎に科学的な視点で迫ると共に、環境を破壊するに至った原因を、自然現象と人間の活動の両面から考察する。ピラミッド砂丘やヤルダン地形の成り立ち、砂漠の典型的な植物など、砂漠特有の自然科学の興味も紹介する。今回の取材は、日中共同取材番組として、エンデレ古城が初めて紹介される。調査のルートと内容・カシュガル…かってのシルクロードの要衝・アラル…アクス川、ホーテン川が合流してタリム川本流となる地点・クチャ…西遊記で有名な玄奘三蔵が訪ねた仏教壁画で知られるキジル千仏洞のある所・砂漠縦貫道路…世界で唯一の流動砂漠縦貫道、砂止めの技術を紹介・ウテン…シルクロード西域南道の町・ケリヤ川…昔、砂漠を縦断してタリム川に注いでいた川・大河沿村…砂漠の真ん中にある遊牧民の村。貴重な水をどうしているか、また小学校の様子を紹介する。・エンデレ古城…かつてシルクロード西域南道にあった町、今は砂漠の中の無人の遺跡・タクラマカン砂漠の乾燥のメカニズム、美しい砂漠の造形、ピラミッド砂丘の形成、砂漠に生き る植物の特徴とは。・開発による土地の砂漠化。・タリム川中流の開発、いっぽう植樹による砂漠化との闘い。・タリム川が消える原因となった大西海子ダムと、廃墟となった下流の村・楼蘭古城とロプノール
  • 夏訓誠(調査隊) 中国科学院新彊生態地理研究所、巫新華(調査隊) 中国社会科学院考古学研究所
  • 再生時間 : 59分
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