もろくはかないギャマンの赤いワインのほろにがさ。西洋館の窓辺からむせぶごときしのびなき…。鰐淵晴子が歌う「らしゃめん」の映画化。この歌は、らしゃめんの薄幸の生涯を哀しくも美しく謳い上げたもの。〝らしゃめん〟という言葉は、幕末から明治にかけて、外国人の現地妻として提供された日本女性をいう。横浜奇談によると長い航海の途中で、異人たちは懊悩する昂ぶりを鎮めるために綿羊を犯すという。この綿羊をラシャメンというのであった…。
監督 牧口雄二(1977年 84分)
らしゃめん
(c)東映
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