古典芸能鑑賞 人情噺 「鰍沢」 五代目 古今亭志ん生
NHKではテレビ放送初期から、落語や演芸を通して、お茶の間に笑いを届ける番組を作り続けてきました。もう二度と味わうことのできない芸人たちの高座や舞台の映像も、NHKにはさまざま残されています。その中から、思わず引き込まれる語り口や息の合った掛け合いなど、珠玉の芸をお聞きください。ごひいきの落語家や懐かしい漫才コンビなどの映像に出会えます。昭和39年(1964)11月1日放送の「古典芸能鑑賞」から、五代目古今亭志ん生の人情噺(ばなし)「鰍沢」(かじかざわ)でお楽しみください。五代目古今亭志ん生(1890~1973)は20世紀を代表する名人の一人です。演目は、「鰍沢(かじかざわ)」です。身延(みのぶ)参りの帰り、吹雪で道に迷った旅人が鰍沢の辺りで一軒家を見つけて、休ませてもらおうと戸を叩きます。色白の美しい女が快く迎え入れ、体が温まるからと玉子酒を振る舞ってくれますが、うとうとして目覚めると体が動かず…。
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