3D映画化決定、キャスト陣の躍進も!BS時代劇「テンペスト」最終回あらすじ-NHK

2011年09月22日16時36分ドラマ

特集でご紹介してきたNHKのBSプレミアムで放送のドラマ「テンペスト」が18日の放送で最終回を迎えました。この放送の間に、来年1月にこのドラマが「劇場版 3D テンペスト」として劇場公開される事も決定しました。また、これも放送中の話題ですが、尚泰王役の染谷将太さんと思戸(ウミトゥ)役の二階堂ふみさんが第68回ベネチア国際映画祭で新人賞に当たるマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞したニュースも飛び込んで来ました。世界的に評価された若い俳優2人がどちらも出演しているということで、偶然とは言えこのドラマ視聴者にとっても何となく喜ばしい話題かと思います。テレビドラマは終幕ですが、これから原作を読もうと思ってる人、再読する人、映画に期待する人など様々ではないでしょうか。
これまであらすじをまとめてきましたが、字数の関係上、登場人物の細かいリアクションや印象的な挿入シーンなどはばっさりカットして掲載してあります。心苦しい反面、やはりこういう部分はドラマを見てこそだとも感じています。DVD化の予定はまだ決まっていないようですがとりあえずNHKオンデマンドでの放送が始まっているので、もう一度ご覧になりたい方はそちらでお楽しみ下さい。これまでお読み頂きありがとうございました。

最終回「永遠の太陽」あらすじ
薩摩藩の島津斉彬の急逝により、薩摩に於ける琉球への方針も様変わりしたことから、浅倉雅博(谷原章介)は帰国せざるを得なかった。最後に二人の想いが通じ合っている事を分かり合ったばかりだったが、孫寧温として生きる真鶴(仲間由紀恵)は浅倉をただ見送るしか無かった。今後の琉球のためにまだ役人として問題を抱える寧温だったが、突然国王からの左遷命令が出される。国王に理由を問おうと寧温は面会を求めるが、拒否されてしまう。そして御内原では真鶴としても国王からの面会を拒否される。困惑する真鶴だったが、そこには真美那(上原多香子)の助言があった。真鶴が寧温である事を知る真美那は、国王へ頼んで寧温を閑職に遣り、出産に専念してもらおうという考えだった。
一方王府では薩摩の影響力が薄れたことから清国派だった喜舎場朝薫(塚本高史)や真美那の祖父である宜野湾の館(名高達男)が復権し、薩摩派の役人たちを一掃した。

そうして真鶴は無事男児を出産、王子の誕生とあって国中が祝福で満ち溢れた。王府でも祝いの宴席が設けられ、寧温が親しく過ごした多嘉良(藤木勇人)も、寧温とは知らずに真鶴から100年ものの泡盛を振舞われて感激する。粛々と行われる祝いの席で、真鶴の兄である嗣勇も踊り子として舞台に立っていた。しかし嗣勇の目には亡き父親・嗣志(奥田瑛二)が怒りの形相で現れる姿が映り、第一尚氏の末裔として王朝を復興することが出来なかった事への怒りだと受け取り、舞台の上から真鶴とは孫寧温であるという事を暴露する。そして真牛(高岡早紀)に吹き込まれたとおり、生まれた王子も薩摩との不義密通の子であるかもしれないと泣きながら告発した。真鶴は、子どもは正真正銘国王の子である事を訴えたが、国王が聞いたのは薩摩の侍とは相思相愛であったのかという問いだった。それについて、真鶴は迷いながらも真実であると応えた。結果、真鶴は王子と引き離されて隔離される事になってしまった。
国王は寧温が真鶴であったのを知っていた事を家臣たちに打ち明け、寧温への処分を家臣たちに託した。宜野湾親方は厳罰を主張したが、かつて盟友として共に働いた朝薫は、寧温の根底にある揺ぎ無い琉球への想いを保証し、その現の通りに王子も国王の子であるだろうと助けを出した。浅倉との仲を認めたことに対しても寧温なりの国王へ対する正義であると主張する朝薫だったが、国王はその時ばかりは偽りを望んでいたと涙を流すのだった。
かくて寧温への処置は久米島への一世流刑と決まり、その旨が真鶴にも告げられた。王子と離されたままで不安のうちに過ごす真鶴だったが、そこへ最後の膳として御料理座の役人と名乗るものが真鶴のもとへ訪れた。実はその役人は、男装姿の真美那であった。真美那は料理を入れたと思われた大きな膳に王子を隠し入れ、さらに真鶴からもらった馬天ノロの勾玉を添えて真鶴に渡した。その頃、王宮では思戸(二階堂ふみ)が御内原に火を放って騒動になり、真鶴を警護していた役人も全て消火に駆けつけてしまっていた。実は、前大勢頭部(かたせ梨乃)によって真鶴が側室に送り込まれたという事を打ち明けると、思戸が真鶴を救うことに積極的に協力してくれたと真美那が打ち明けた。御内原では王子は火の中に取り残されてしまったと思戸が国母(若村真由美)に告げ、国母は泣き崩れるのだった。そして騒動に紛れて真鶴は真美那に言われた遍照寺のお堂に逃げおおせるのだった。一度は気を失う真鶴だったが、そこには多嘉良のオバア(平良とみ)が待ち、真鶴を介抱してくれた。真鶴はこの国に残り、息子に全ての知識や理念を授けて母として生きる事を決意した。

騒動の後、嗣勇は浜辺にたたずんでいた。そこへ嗣志が訪れ、寧温が生き延びた事を伝えた。嗣志は真牛の言葉を信じた嗣勇を叱責し、耳を貸すなと何度も忠告するために嗣勇の前に姿を現していたが真牛の霊力によって声を封じられていたと告白した。それなら紛らわしいだけだとぼやく嗣勇の肩を嗣志は叩き、我々は去る時だといって浜辺を後にする。二人が去った後には、自害した嗣勇の遺体が残されていた。

月日は過ぎ、15歳となった真鶴の子・孫明(竹内寿)は科試の最終試験を受けるために王府の門に立っていた。門番に若すぎる事を馬鹿にされた明だったが、見送りの受験仲間に応援されて門を通る様子は、かつての寧温の科試を思い出させた。優秀な結果で試験を突破した明は、朝薫から評定所筆者主取に任命されていた。その頃日本では明治政府が発足、廃藩置県によって薩摩藩は鹿児島県となっていた。日本での改革の手は、琉球にも変化を強いるようになってきた時代だった。
更に5年が過ぎ、琉球に首里城を明け渡す旨を伝える日本政府の使者が訪れていた。朝薫ら旧臣は琉球の誇りにかけて最後まで大和と闘うと宣言したが、国王は明(石黒英雄)に意見を聞いた。明は、日本の意志が一大帝国を築くことになり、琉球制圧はその一歩でいずれは清国も征服するであろうと意見を述べた。大国の清に日本が敵うわけがないとせせら笑う朝薫だったが、明は、日本は無謀な野心を武力で成し遂げるだろうと説明した。日本はおろかな敗北へ向かうだろうとする明の言に、国王は琉球はおろかな敗北をしてはならないと言い、日本政府の言うとおりに首里城を明け渡して東京への移住を受け入れると決断した。ここに尚泰王が琉球王朝最後の国王となることが決まり、琉球王朝の歴史に幕が下りた。朝薫は断崖の淵に佇み、絶望からか遠くを見つめていた…

誰もいなくなった首里城に、真鶴が明を伴って訪れていた。真鶴は廃墟となった王府の玉座に明が座るようにいい、明が第三尚氏王朝の祖となるべく即位の儀を行った。そこへそれまで行方をくらましていた真牛が現れ、真鶴と明を罵った。しかし真鶴は手にした馬天ノロの勾玉を真牛に渡し、今こそ真牛が聞得大君として尚明王となる明の守護するように依頼した。「この勾玉があれば琉球は滅びなかったものの」と嘆く真牛だったが、王宮が見える場所へ場を移し、真牛は祈祷を行った。すると赤い勾玉と王宮の龍の飾りが共鳴し、神の祝福を感じた真牛は「わらわは未来永劫王国を守る聞得大君とならん」と告げ、その姿は光に包まれ天に昇っていった。聞得大君となった真牛の目には尚育王(高橋和也)を始めとするかつての御内原の面々が写り、最後に真牛の唯一の想い人であった津波古(遠藤憲一)の姿も現れた。万感の想いにつつまれ、真牛も光となってその姿は宙に掻き消えた。
明を伴ってその場を後にしようとする真鶴だったが、そこに洋装の男性がいるのに気づいた。浅倉だった。目と目を合わせた二人はいつしか琉歌を口ずさみ、共に「はじめまして」とあいさつを交わした。新しい時代の幕開けだった。<終>


BS時代劇「テンペスト」の全10回の予告動画は、公式サイトの「次回予告」で公開中です。

テンペスト|BS時代劇


ナビコンでは、ドラマ「テンペスト」をもっと楽しむためにあらすじや見どころを紹介しています。
    ↓
【「テンペスト」を2倍楽しむ】に戻る

PR