“訓民正音”誕生!「大王世宗」第85~最終話あらすじと見どころ!最終回に寄せて…ハングルのその後と予告動画-BS11

2013年07月31日18時38分ドラマ
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ヨンシルを守るために、明の使臣ヘ・スの剣に自ら体を投げ出したチェ・ヘサンの最期の言葉は、「父と呼べ…」だった!そして自らの体を、やさしく誰にでも読める文字づくりに役立ててほしい、と遺言して、我が息子のように慈しんだヨンシルの胸の中で命果てた…4月から始まったBS11の「大王世宗」、今回はいよいよ85話と最終話のあらすじと見どころを紹介!DVD公式サイトでは予告動画が公開されている。85話は明日8月1日より、最終回の86話は8月2日放送。次週5日からは、「天使の誘惑」を放送。
ドラマのあらすじを知りたくない方は、赤字の見どころだけを先に呼んで、ドラマ視聴後にあらすじで、ドラマのおさらいをどうぞ。

■第85 話 訓民正音の誕生
世宗は人体解剖を希望したチェ・ヘサンの遺言通りにすることを決意する。チェ・マルリは知らせを聞き、津寛寺に向かう。警護兵とこう着状態の中、世子が現れマルリの出入りを認め、中に入るが、そこには大提学チョン・インジとイ・スンジがただ勉強をしているだけで、くまなく探すもどうしても証拠を見つけることが出来ない。その頃ヨンシルは、イ・チョンとキム・ジョンソと一緒に父と慕ったチェ・ヘサンを弔う。その後ヨンシルによって人体の頭部の解剖模型の作製に成功。世宗はこれを参考に、朝鮮語の口の動きを徹底的に調べる。一方、マルリは、ヘ・スの死を彼の裏切りの結果とワン・ジンに説明し、もっと優れた使臣を朝鮮に送れと強気の発言。正体のばれたたプンゲだったが、ヘ・スの死で九死に一生を得、ヘ・スの代わりにワン・ジンの右腕となる。
昭憲王后は晋陽大君(後の首陽大君)とマルリの接触を知り、世宗と話し合うよう世子を説得する。その後世宗は、ついに17の子音と11の母音を記号化した朝鮮の文字を作る。世宗は、目が見えなくても簡単に書け、どんな民でも覚えられるこの美しい文字を、民に訓(おし)える正しい音という意味を込めて“訓民正音”(フンミンジョンフン)と名づけら、民に広げるべく普及を命じるが…。
すっかり丸くなったマルセンに比べ、どんどん尖ってくるマルリ。世子と対峙するマルリの険しい目、机の下に潜り込んで捜査するハ・ウィジの奇妙な動きをお見逃しなく。さあ、人体解剖は、マルリの目をどのように潜り抜けるのか?
文字完成の瞬間、王と王妃の静かな感動のシーン、ダミの手紙、そしてロマンチックな28文字の完成のシーンをお見落としなく。


根の深い木■最終話 偉大なる文字
世宗の視力の衰えはやまず、とうとう歩きなれた集賢殿の中でさえつまずいてしまうありさま。30年近く暗闇を歩き続けてきたから大丈夫とオム・ジャチに話す世宗を優しく見守るファン・ヒ。明の軍が国境に集結し、これに備えてイ・チョンが国境へ赴く。イ・チョンは、武運を祈るヨンシルが朝鮮語で認めた“銃筒謄録”を、感慨深げに手に取り、チェ・ヘサンの意志を継げと言い残し、戦地へ。その頃、世宗は朝鮮の文字の頒布を阻むものは、朝鮮の自主性を阻むものとして徹底的に戦うと宣言し、チェ・マルリ率いる集賢殿も反対の立場を明確にする。集賢殿で学士たちと向き合った世宗は、“三網行実図”の翻訳と配布をイ・スンジに命じる。しかし、簡単に文字を学べると学士たちが学問しなくなるとマルリが言い、民が卑しく愚かなのは文字が読めないからではない。品性は学問では治せないとチョン・チャンソンが声高に言う。世宗は激怒し「卑しい民たちと同じ文字を使いたくないためだろう」と彼らの本心を突く。
ワン・ジンは痺れを切らしマルリを動かす。マルリは辞表と上疏を提出し、集賢殿を去る。マルリの謀計に悩む晋陽大君を世宗が呼び出し、彼に“首陽大君”という新しい名を与える。一方、ワン・ジンは世宗の暗殺を指示するが、その頃、昭憲王后と晋陽大君が蒙古親征のために遼東にいる皇帝・英宗を訪ね、母の真心で皇帝を感動させる。
失明した世宗に謁見したワン・ジンは、ある言葉を残して笑顔で立ち去る。ついに世宗は長年の研究の末、“訓民正音”を完成させる。
世宗が晋陽大君に与えた新しい名“首陽大君”にはどんな意味が込められているのか?世宗の言葉をお聞き逃しなく。世宗を狙う刺客との影の戦い、暗闇の中の世宗とマルリの最後のツーショット。世宗の視力低下をうまく具現する素晴らしい演出をお見逃しなく。そして、ワン・ジンの残した最後の一言をお聞き逃しなく。

■最終回に寄せて
フュージョン時代劇が人気の昨今、正史に基づいた骨太の歴史ドラマはいかがでしたか?万人の目を開いた盲目の王、世宗大王。今なお韓国国民からもっとも愛される偉大な王の10代~50代までをみごとに演じきったキム・サンギョンの後半の演技は、まるで世宗が乗り移ったようでした。そんな彼の演技には、韓国グラミー賞ドラマ部門最優秀演技者賞が、世宗の子供時代を演じたイ・ヒョヌには青少年演技賞が授与されました。そのほかにも、昭憲王后を演じたイ・ユンジと世宗の父であり親友でもあったユン・フェ役のイ・ウォンジョンに優秀演技賞が贈られました。俳優たちの熱演も素晴らしかったが、印象に残るドラマ音楽も素晴らしかった。おすすめしたいのは次の2曲。K.WiLLの歌う「願い(ソウォン)」と、ポジションの「太陽のために」。

▼「願い(ソウォン)」は、♪とてつもない大きな試練があっても、たったひとつの希望があるから、火花のような勇気を出して、また抱いて守れ…♪という歌詞で、K.Willが朗々と歌い上げる楽曲。劇中の感動的なシーンでよく流れ、この曲には何度も泣かされた。

▼「太陽のために」は、♪天よ、闇を下ろしてくれ。これほど騒がしいこの場所に、世の中のすべての魂が楽に眠れるように…♪という歌詞で、こちらも感動の場面で流れたが、もう少しやりきれない思いや、決意の場面などストーリーの転換時によく流れたテンポのある楽曲。


こちらでドラマ音楽のCD大王世宗(テワン・セジョン)(韓国盤)のチェックができますが、残念ながら欠品のようです。但し、「願い」はKiLLの「K. Will 2集 - 懐かしくて 懐かしくて 懐かしい 」にも収録されています。amazon⇒「K. Will 2集 - 懐かしくて 懐かしくて 懐かしい」

根の深い木さて、世宗が命を削って創製した訓民正音とは、もちろん現在のハングルの原型となる文字。
1446年に公布されたが、結局は、女・子供や僧が使う文字“諺文(オンモン)”と呼ばれ、両班たち支配層からは冷遇されました。ハングルが実際に公文書に使用されることになったのは、1894年の甲午改革から。実に450年後のこと。だから、世宗以降の時代を背景にしたドラマでも、お触書などは漢文で書かれていることが多いです。こうした事情を、「トキメキ☆成均館スキャンダル」が、第13話で実に興味深く描いています。
ある事情から、民のことを顧みない政府に対して反逆活動をする成均館の学生(儒生)が紅壁書と名乗り、市中に政府を批判する貼り紙をするのですが、ヒロインが、彼の書いた名文をバカにします。なぜなら、儒生は、民に知らせる文を漢文で書いたのだから…。読めるはずがありませんね。このドラマの時代設定は、朝鮮王朝第2代王の正祖、ドラマ「イ・サン」と同じ時代。18世紀後半のことです。つまり、文字公布から300年以上も後のこと。このころにも、支配層は常用文字として漢文を用いていたのです。こちらにドラマに基づいた年表があるので、参考にしてください。⇒「ドラマの年表(朝鮮時代編)

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4カ月に渡るコーナーにお付き合いいただきましてありがとうございました。「大王世宗」85話は、8月1日、最終回は8月2日にBS11にて午後1時から放送されます。どうぞお見逃しなく。

■作品紹介
・原題:대왕세종(テワンセジョ)
・韓国放送:KBS、2008年
・話数:全 86話
・監督/演出:キム・ソングン
・脚本:ユン・ソンジュ
・出演者:キム・サンギョン、キム・ヨンチョル、パク・サンミン、イ・ユンジ、チェ・ミョンギル
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「大王世宗」公式サイト
BS11「大王世宗」番組サイト
※2013年4月5日(金)~8月2日、月~金の13時~14時30分に放送。


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