格物は性理学を冒涜するのか?ハングル完成!「チャン・ヨンシル」第22話あらすじと予告動画

2017年06月29日17時50分ドラマ
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ヒジェ亡きあと、ヨンシルは自動水時計、玉漏を作り、世宗は密かに朝鮮固有の文字を完成させた!しかし、朝鮮建国の功臣チョ・グァンや儒学者チェ・マルリに知られてしまう!さらに明のチュ・テガンの地位が脅かされる事態に…実在の科学者、蒋英実の波乱の生涯を描いた「チャン・ヨンシル~朝鮮伝説の科学者~」(BS-TBS)来週6月15日(木)放送の第11話のあらすじと見どころ、豆知識などを紹介!予告動画は番組公式サイトで公開している。本作はDVDも好評発売中で公式サイトでも予告動画が公開中だ。

【「チャン・ヨンシル」を2倍楽しむ】には、ドラマの時代背景や豆知識や、放送にあわせて各話のあらすじと見どころを紹介するので、視聴の参考にどうぞ。

■キャスト相関図BS-TBS
チャン・ヨンシル役:ソン・イルグク
世宗役:キム・サンギョン
太宗役:キム・ヨンチョル
ソヒョン王女役:パク・ソニョン
チャン・ヒジェ役:イ・ジフン

■第22話「王の功績」
【高麗時代の地図】【高麗時代の地図】地図【高麗時代の地図】世宗が女真族の度重なる侵攻を防ぐために北方に四郡六鎮を設置した。1433年に平安道の都節制使チェ・ユンドクが設置を開始し、1437年にイ・チョンが完成させた。これにより朝鮮の領土は鴨緑江と豆満江まで拡張。チョンが指揮する兵もヨンシルの日星定時儀のお陰で機動力が増した。チョンの元を訪れたファン・ヒとヨンシルから、自動水時計“玉漏”の評判を聞く。その素晴らしさに驚きながらも、ヨンシルが作ったある仕掛けが気になるチョンだった。
格物(科学技術)の振興や文字創製が有名だが、「世宗を知る」でも紹介したように、世宗は女真族への侵略戦争や強制同化策をとるなど、強硬策も行った。
■女真族って?金・後金・清を建国
女真族は満洲の松花江一帯から外興安嶺(スタノヴォイ山脈)以南の外満州にかけて居住していたツングース系民族。建州女直(自称は「マンジュ」(満洲))5部・海西女直(自称は「フルン」)4部と、それより東方に住んでまとまりの弱い野人女直(この当時の野人女直は女真族の集団の中では最も勇猛だった)と呼ばれる4部からなっていた。1115年に完顔(ワンヤン)部出身の阿骨打(アクダ)が金を建国。16世紀末に建州女直出身のヌルハチが13部族を統一し、1616年に後金を建国。1636年に第2代のホンタイジ(太宗)のとき国号を中国風に改め清とした。 高麗時代から絶えず朝鮮半島侵入を試み、朝鮮王朝初期になっても止めなかった。“四郡六鎮”はそうした女真族からの侵攻を防ぐための施策。世宗は豆満江の下流南岸に置かれた4つの郡(閭延、茂昌、慈城、 虞芮)と6つの地区(鍾城、穏城、会寧、慶源、慶興、富寧)に城を開拓して北方の安定を図った。特に、新設された六鎮には土官を置いて地方官・都護府使を補佐し北方を安定させた。この四郡六鎮により朝鮮の領土は、現在の北朝鮮の国境線とほぼ等々の鴨緑江と豆満江まで拡張し、中国東北部を手中に収めて清帝国とする。
高麗時代と朝鮮時代の地図であるので見比べてみよう。こちらでその他の時代の地図も拡大版で参照できる。
さて、チョンは玉漏のどんな仕掛けが気になったのか?


ヨンシルが作った自動水時計、玉漏は漢陽で大きな評判を呼ぶが、チョ・グァンが送った刺客が常にヨンシルを尾行し、ヨンシルは身の危険を日夜感じながらも、風に代わる新しい動力を考えていた。
ヨンシルの名声はさらに高まり、ソックの店の客は天才ヨンシルに会いたがり、儒教を重んじる臣僚(士大夫)の息子たちまでが職人になりたいと言い出し、チェ・マルリたち臣下は危機感を募らせていた。マルリに近づいたグァンは、玉漏が危険な時計だと教える。
実物を見たマルリも玉漏の素晴らしさに驚いたが、それ以上に驚いたのはチョンが心配した欹器(いき=水桶)の仕掛けだった。水がいっぱいになると溢れる欹器はまるで、「身の程をわきまえねば何れ足元を救われる」という王への警告のようだととらえたのだ。マルリはすぐに上訴文をあげる。
さすがチョンは話を聞くだけでこれを察していたのだ。

もちろん世宗とてそんなことに気づかないはずはない。だが、ヨンシルが不敬の念を抱くと思わない。世宗は、水桶に託したヨンシルの真意を楽しみながら考えていたのだった。
そして、世宗は病身を押してついに朝鮮固有の文字を完成させる。ところが、ついに世宗が倒れてしまう。
ここでも世宗の懐の大きさが分かる。いったい、ヨンシルはどんな思いでこの水桶を造ったのか?さあここからは、「根の深い木」ファンには納得の展開が始まるのでお楽しみに。

一方、ヨンシルは玉漏の水桶を眺め、ある事件を思い出していた。それは弟子ユルが、ピルギョやガンチュンが免賤されたのに自分だけができなかったことに不満を募らせていた日のこと。ヨンシルの作業所に免賤してくれるように口利きをしてくれと大勢の民が押しかけ、乱闘騒ぎが起きてしまった事件だ。
その時、ヨンシルのもとに世宗からの新しい文字で書かれた手紙と世宗が病床に就いたという知らせが入り、世宗の元に駆けつける。世宗とヨンシルはその目と目で互いの夢を語る。
世宗とヨンシルは何を語るのか?

グァンは、問題の水桶に気づいている世宗がこれを問題視せず、いまだに世宗とヨンシルが固い信頼関係で結ばれている理由が分からなかった。そんな中、世宗が次に世の中を変えるために何かをしていると睨んだグァンは、朝廷にいる仲間に探らせる。

一方、明では、皇族チュ・テガンが官僚中心の明の朝廷を愚弄していると問題視される。ユン内官は、朝鮮が明以上の技術革新が進んでおり、世宗とヨンシルは従属国としての禁を犯していると報告。皇帝の側近が、これはかつてテガンが朝鮮に天文観測を許した結果と補足し、テガンが明を裏切り朝鮮と密約を交わしたという疑いまで口にする。

その頃、ヨンシルは世宗が転地療養の際に安全かつ快適に乗れる輿を考案し、部下たちと製造準備にかかる。一方、グァンは世宗が固有の文字を作るのをチョン・マルリを使って思い止まらせようと動く。マルリは世宗とヨンシルが話している場所に現れ、経典の本質を深く極め、性理学道をひたすら進むように進言し、チャン・ヨンシルが朝鮮の前途を阻んでいると告げる。そして格物は性理学の探求に混乱を来すとも。世宗は若い儒学者であるマルリの偏狭な考えを一喝するが、マルリはひるまない。朝鮮の文字を作るのは格物以上に経典を冒涜する行為だと言い出し、やましくなければなぜ隠しているのかと食い下がる。
ヨンシルが輿を考案したのは史実通り。そして、これにより失脚したのも…。史実が気になる方は「蒋英実は科学革命の提唱者!」を参照されたい。

グァンの策略はさらに続く。ヨンシルの弟子ユルを買収して陰謀を企てる。一方、ブリョンはヨンシルに危険を知らせに朝鮮にやってくる。これは反ヨンシル派の臣下たちの耳にも届き、ついに内官ユン・ボン一行が来朝する。
その夜、ユルは…。
免賤してもらえないことを逆恨みするユルは、ヨンシルの元を離れて商人に鞍替えする様子。ユルはグァンにとんでもない言葉を口にするのでお聴き逃しなく。一方、ブリョンはなんといってヨンシルに危険を知らせるのか?結局、明を怒らせたのは朝鮮の臣下とな情けない。

BS-TBS「チャン・ヨンシル」番組公式サイト
 2017.06.01スタート 月~金17:00-17:54
DVD 公式サイト
 「チャン・ヨンシル ~朝鮮伝説の科学者~」
 DVD-SET1&レンタルDVD Vol.1~8リリース中
 DVD-SET2&レンタルDVD Vol.9~16リリース中
 各22,800(税別)
 発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント

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