1月24日、NHK総合でドラマ10「タイトロープの女」がスタート、父親が遺した借金だらけの工場を立て直すべくその娘と愛人が反発しあいながらも奮闘する姿を描く。2012年のドラマ10第一弾となるこの作品は、女同士の複雑な関係から生まれる幾つもの感情を繊細に映し出す作品となる。

主人公・十倉由梨（池脇千鶴）は売れないピアニスト。大阪で工場を営んでいた父親が愛人と結婚したのを機に家を出て東京でホテルのピアノ演奏をして生計を立てていた。そこへ突然知らされた父の訃報。久々に舞い戻った実家では、後妻となった恭子が喪主を務めていた。苛立ちながらも父の遺言開示に立ち会うと、そこには父の会社「十倉ワイヤー」の株券全ては由梨に遺すと書かれていた。しかし工場には8億もの負債がある事を知らされる。ショックと戸惑いの中で、由梨は恭子へ対する反発から工場を引き継ぐ事を決めるのだった…

父親の愛人と共に巨額な負債を抱えた会社を経営する羽目に陥るという、崖っぷちの状況と人間関係で気丈に振舞うヒロインを演じるのは実力派・池脇だ。対する愛人は、悪女役に定評のある高岡だ。共に高い演技力を誇る二人が役柄の上でも役者としてもどう渡り合うのかが一番の見どころだ。亡き父に田村亮、由梨を支える辛口税理士・永沢に小澤征悦、経理担当・高木に本田博太郎、現社長・小野田に笹野高史といった手堅い俳優陣を揃え、リアルな人間ドラマを作り出す。前クールの「カレ、夫、男友達」が男女の機微をテーマにしていたのとは一転した雰囲気のドラマとなり、気分も新たに楽しめる。池脇自身も大阪出身とあって、現代版「細うで繁盛記」として幅広い世代からの支持も期待できそうだ。由梨と恭子、反目する関係ながらも会社再建という目指す場所は同じ。果たして二人はどのようにしてゴールに向かっていくのか？
ドラマ10「タイトロープの女」は24日スタート、毎週火曜日よる10時から放送、全6回。予告動画はドラマ公式サイト「次回予告」で視聴出来る。


タイトロープの女｜NHKドラマ10


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