権力を手にし暴君と化した秀吉（竹中直人）は外国人宣教師を警戒しはじめ、キリシタンである右近（生田斗真）や官兵衛（岡田准一）は不安を抱く…しかし危惧した通り秀吉から右近宛てに信仰を捨てるよう書面が届く…暴走した秀吉を官兵衛は止められるのか！？31日（日）「軍師官兵衛」第35話、予告動画は番組公式サイトで公開。

NHK大河ドラマの舞台になる、ということはどれだけすごいことなのか、先日の読売新聞の記事で改めて痛感させられた。記事によると公益財団法人・九州経済調査協会は「軍師官兵衛」の放送による経済効果を福岡県が169億円、大分県が74億円と算出した。物語の舞台になった地を訪れる観光客の増加が大きな要因となる。来年の大河ドラマ「花燃ゆ」ではいったいどれだけの経済効果が見込まれるのか…

官兵衛の叔父（父・職隆の弟）小寺高友（大河では隆大介が演じている）の供養塔が新たに見つかった。小寺高友は出家し名を休夢と改めた。茶人としても有名で晩年は織田信長の弟・有楽齋や豊臣秀吉の側近として使えた。
供養塔は兵庫県姫路市随願寺本堂の南西約200メートルにある地蔵院跡の斜面にあったそうだ。高さ約95センチ、幅約30センチ、奥行き約25センチ、花崗岩でつくられていた。
「軍師官兵衛」では大柄の隆大介が演じていたが、そんな有名な茶人だったとは…。主役の官兵衛だけでなく、スピンオフ的にワキ役の人物たちの物語も、調べればきっと面白いのだろう。日本史を学ぶアプローチの一つとして、大河ドラマを見るのもいいかもしれない。

前回（第34話）で蜂須賀小六（ピエール瀧）が死んだ。秀吉にとって大事な側近の1人だったが、時の流れには逆らえない。側近の世代交代、石田三成を中心とした家臣が秀吉の周りを固めるようになる。徐々に官兵衛と秀吉の間に溝ができるのだが…。
その石田三成を演じる田中圭、ハンサムで好青年な役が多いので好感度も高いのだが…。この三成のヒゲが全然似合ってない！　ヒゲのスタイルもいろいろあるが、なぜ敢えて細いヒゲにしたのだろう？　三成の性格が悪そうだから、あのヒゲのほうが効果的なのか？　
せっかく田中圭をキャスティングにあてているのだから、もうちょっとステキなヒゲにしてもらいたいとファンは願っているのではないだろうか…。

■前回のあらすじ
長政（松坂桃李）の嫁・糸（高畑充希）の父、蜂須賀小六（ピエール瀧）が死んだ。官兵衛と苦楽を共にし乱世を渡ってきた小六の死は、ある意味世代交代の象徴なのかもしれない。秀吉の側近として石田三成（田中圭）は頭角を現し、官兵衛のことを煙たい存在と思っている。
一方、徳川家康（寺尾聰）は相変わらず上洛を拒否、しびれを切らした秀吉は、実の妹・あさひを家康の嫁にと差し出すが、それでもまだ上洛しない。秀吉はとうとう実の母までも家康に（人質として）差し出し、腰の重かった家康はやっと上洛を決意した。苦肉の策、これぞ戦わずして勝ちを得る秀吉の策であった。
九州攻めの準備を進める官兵衛、毛利勢の出陣がなければ九州・島津を攻められない。しかし吉川元春（吉見一豊）は未だ秀吉、官兵衛に対し不信感を抱き、出陣を拒んでいた。清水宗治（宇梶剛士）に切腹を求めた官兵衛に対し、怒りが収まらなかったのだ。弟・小早川隆景（鶴見辰吾）の説得をもっても、動かなかった。しかし官兵衛は「命には使い道がある。ここぞという時、それが清水宗治の切腹だった。」と言い、元春に今こそその命を使ってほしいと直談判する。元春は病を患っており先が長くなかった。そして官兵衛の説得で「残りの命をお前にくれてやる」といって九州出陣を承諾した。
一方、上洛した家康の世話をすることとなった長政。家康は「ぜひ官兵衛殿にお会いしたい、そう伝えてくれ」と長政に言った。

■第35話「秀吉のたくらみ」あらすじ
やっと家康が秀吉に帰順することとなり、秀吉はこれをもって九州出陣できることとなった。秀吉に先駆けて九州入りしていた官兵衛は、九州の大名に調略をかけ、豊前の領主・宇都宮鎮房（村田雄浩）に、秀吉の命令通り本領安堵を約束する。
人は権力を持つと人が変わってしまう…秀吉も例外ではなかった。むしろそれが顕著に現れた。暴君と化した秀吉…。人を疑うようになり、特に外国人宣教師たちの動きに敏感になり、警戒するようになった。キリシタンである右近（生田斗真）や官兵衛は不安を抱くが、その予感は的中した。秀吉より右近宛に「信仰を捨てよ」と書状が届く…。

大河ドラマ「軍師官兵衛」第35回は8月31日（日）、総合よる8時から、BSプレミアムよる6時から放送。予告動画は公式サイト「あらすじ」で視聴出来る。またNHKオンデマンドでは見逃し番組として配信を行っている。

◇NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」
◇NHKオンデマンド｜軍師官兵衛