Kis-My-Ft2玉森裕太主演「信長のシェフ2」最終回…ケン（玉森裕太）は平成に戻るチャンスを得たが信長（及川光博）の元に残り浅井家（河相我聞）からお市（星野真理）を救い出した！浅井家は滅んだがその血は残り江戸という平和な時代を築く礎となる子どもたちを世に残した…そして信長の天下統一まであと一歩となった！「テレ朝動画」で全話配信中。

西村ミツル原作、梶川卓郎作画、人気コミック『信長のシェフ』が初ドラマかされたのが2013年3月。金曜深夜という時間帯にもかかわらず（だったから？）高視聴率をあげ、2014年7月、木曜7時58分というゴールデン枠へ昇格、シーズン2が始まった。

平成のシェフがタイムスリップして戦国時代へ…そこで織田信長の専属シェフとなる、奇想天外なストーリー。そしてキスマイ玉森裕太というフレッシュなキャスティング、及川光博が持つカリスマ性を活かした織田信長、そのほか、ガレッジセールのゴリ、デビット伊東、カンニング竹山など今まで時代劇に馴染みの薄かったキャスティング。さらに若い世代（キスマイファン）にもわかるよう、難しい時代劇用語を使わずわかりやすいセリフ、そんな工夫がなされた新しいタイプの時代劇となった。

平成のシェフ・ケン（玉森）のパートナーとして大切な存在になっていく夏（志田未来）も、男姿でぶっきらぼうな口の利き方をする割に、ハートは乙女でかわいらしい。玉森ファンにはどう思われているか別として、ケン＆夏は息の合ったコンビだったと思う。

シーズン2の目玉は、なんといっても明智光秀役の稲垣吾郎だ。SMAPの中で唯一悪役を演じられるのが稲垣。三池崇史監督『十三人の刺客』（2010）では播磨明石藩第七藩主・松平斉韶を演じた。これがまだ極悪非道なお殿様で、いつもテレビで見る“吾郎ちゃん”とは大違い。こんな憎らしい役をSMAPがやっていいのだろうか？　と余計な心配をしてしまうほどのすばらしい悪人ぶりだった。
そして「信長のシェフ」では、ケンのことを疎ましく思う明智光秀。決定的にケンに対して妨害行為をするわけではないが、ケンのことをよく思っていない。それが顕著に表れたのが最終回、「おぬしはワシにとって本当に邪魔な男となったのだ」このセリフで決定的となった。ケンに微笑む光秀の目が…怖かった。

シーズン2の結末、信長（及川）の「おぬしはワシの料理人だ。天下をとるために必要だ！ついてまいれ！」、これにはシビれた！　そこまでケンを愛しちゃっているのか…ここまで必要とされたら、おいそれと平成にゃ戻れない。視聴者もこのセリフを聞いて、ケンとともに信長の最後（本能寺の変）を見届けたいと思ったのではないだろうか。シーズン3、もしくは単発ドラマなどでぜひ、ケンと信長の行く末を見たい。そして、ケンは夏（志田未来）の想いを受け止めて、幸せになるのか？　信長と顕如（市川猿之助）の対立にも決着がついていない。シーズン2で終わってしまうのは非常にもったいない。次作へ続く…そんな期待を視聴者に持たせるラストとなった。

シーズン1よりずっと男らしく成長した玉森裕太。ぜひシーズン3と続き、さらなる成長ぶりを見せてほしい。包丁一本、鍋を背負って戦国時代を生き抜くケンの未来を、視聴者は心待ちにしているはずだ。

■最終回あらすじ
浅井長政（河相）を剪滅するために、信長（及川）はケン（玉森）を浅井の居城・小谷城に潜入させる。長政とお市（星野）に信長の真意を伝えるためケンは小谷城へ向かうのだがその道中、光秀（稲垣）が現れ「10日後に再び黄泉の祠（ほこら）が開き、平成の世に帰ることができる」と告げる。しかしケンはお市を放っておくことはできない、と光秀の忠告を無視した。ますます、光秀はケンへの不信感を募らせる…。
小谷城へ着いたケンと夏。しかしケンは正規の使者ではないので直接長政と面談することはできない。そこでお市にある料理を作らせ、長政に食べさせることにする。
〈鰹のフュメ・サラダ仕立て〉〈紅冷麺〉〈ベーニュ・スフレ〉
これら3品を食した長政は、ケンの仕業と見破る（当たり前だが）。そして信長の…時代の変化に対応し、信長に降伏せよ。それが浅井家が生き延びる道…という意図をくみ取るのだが、武士として、浅井家当主として信長に屈することはできないと言った。

一方、早々に浅井家を見捨てた朝倉義景だったが、小谷城陥落後たった8日で信長に滅ぼされた。

明智光秀（稲垣）はケンの素性に気づいているようだった。「ワシが親方様を倒す姿が見えるであろう」と言った光秀に、ケンは思わず「本能寺の変…」と呟いてしまう。それを聞き逃さなかった光秀は、「ワシは本能寺で討つのか…」と言った。

朝倉義景を倒した信長に、ケンは〈鴨のイチジクソース〉を献上する。そしてもう一度、浅井の元へ行かせて欲しいと懇願する。ケンはなんとしても、お市とその子どもたちを助けたかったのだ。
信長の許しを得たケンは、再び小谷城へ…。その日の夜、戌の刻まで待つがそれまでにお市らを救い出せなければ、本丸に火を放つと信長はいった。その日の戌の刻とは…光秀がケンに伝えた「黄泉の祠」が開く時間。ケンは平成に帰るか、小谷城へ行くか悩むのだが…。信長の元に残ることを決意したケン。
そして再び小谷城へ向かった。

朝倉家も滅び、孤立無援となった浅井家。そこへケンが現れ、長政に信長の気持ちを伝えるための料理〈鶴のコンフィ・夏ゴボウのソース〉献上する。
タンチョウヅルは、生涯つがいの絆が深いとされている。どちらかが死んだ後も、その死骸から離れないほど…と言われている。長政に鶴を出したのは、お市を「鶴」にしてよいのか、という意味だった。
お市、茶々、初、江を生き延びさせることが浅井家の血を残すこと…とし妻や子どもらを信長に引き渡し、自らは切腹をして幕引きをした。

無事に戻ってきたケンに光秀は、黄泉の祠の話は、ケンが本当に信長に仕えるつもりかどうか、確かめるためのウソだったと白状した。しかし、ケンは平成に戻らないことを決意した…光秀は改めて「おぬしはワシにとって本当に邪魔な男となったのだ。次に会うのは本能寺になりそうだ」と意味深なことを言って去って行った。

天下統一まであとわずか！　信長は「おぬしはワシの料理人だ。天下をとるために必要だ！ついてまいれ！」とケンに言った。


なお、番組公式サイトでは、ケンが数々の難関を突破するために作ってきた「戦国のキュイジーヌレシピ」が有料公開されている。ケンの腕前だから出来た料理なのだが、はたして素人でそれらを再現できるのか？！

テレ朝動画にて「信長のシェフ」全8話を有料配信中。
さらに2015年2月18日「信長のシェフ2」DVD＆Blu-RayBOX発売が決定した。豪華映像、ディレクターズカット版＆オリジナルブックレット付き！


◇テレビ朝日「信長のシェフ」番組公式サイト
◇テレ朝動画「信長のシェフ2」公式サイト