官兵衛（岡田准一）から制されていたにもかかわらず、宇都宮鎮房（村田雄治）攻めに出陣してしまった長政（松坂桃李）は自らも討ち死に寸前まで追い込まれた…官兵衛は鎮房を召し抱え豊前で共存する道を選ぶが、秀吉（竹中直人）はそれを許さなかった！14日（日）「軍師官兵衛」第37話、予告動画は番組公式サイトで公開。

明るく、誰からも好かれるキャラだった秀吉が権力を手にしたとたん人が変わってしまった。「バテレン追放令」も、自らの地位を守るため疑心暗鬼からくる発令だったと思われる。その犠牲となったのが、生田斗真が演じていた高山右近。これまで官兵衛のよき相談相手として登場してきたが、とうとう前回でその姿を消してしまった。生田ファンにとっては残念でならないが、史実がそうなっているので仕方が無い…。
しかし、これからの「軍師官兵衛」は長政役の松坂桃李を始め、小西行長役の忍成修吾、長政を支える後藤又兵衛役の塚本高史など、若手実力派の活躍が増えると思われる。「軍師官兵衛」も世代交代？　残り3ヵ月どのような展開になっていくのか楽しみである。

■高山右近その後
前回（第36話）でキリシタン大名・高山右近（生田斗真）は追放されてしまった。右近は信仰を守るため全てをなげうったのだ。その後、同じキリシタン大名・小西行長（大河では忍成修吾）の助けをうけて身を隠していたが、天正16（1588）年、羽柴秀長（大河では嘉島典俊）の口添えもあり金沢・前田家に招かれ利家の相談役となった。そして「南坊」と名乗って茶道と宣教に力を注いだ。
慶長19（1614）年、徳川家康によるキリシタン国外追放令を受け、右近はマニラへ移住した。マニラではフィリピン総督フアン・デ・シルバから大歓迎を受けたが、長旅の疲れと慣れない異国での生活がたたって、翌年マニラで息を引き取った。享年64。

■前回のあらすじ
「バテレン追放令」を出した秀吉（竹中直人）は高山右近（生田斗真）を許すことなく追放した。しかし、このままでは多くのキリシタンたちから反発を食らうと官兵衛は忠告。秀吉は「おのおのの信心は認める」と妥協した。追放された右近はその後マニラに渡り、異国の地でその生涯を閉じた…。

本領安堵を約束したからこそ、秀吉についた宇都宮鎮房（村田雄治）だったが、秀吉から国替えの命を出され憤慨する。しかも豊前の領主になるのが官兵衛と聞き、鎮房は官兵衛にダマされたと恨みを持つようになった。
播磨の地を去り、九州・豊前へやってきた黒田家。しかし領民や地侍たちは、新しい領主に反発し一揆を起こした。官兵衛は長政（松坂）に戦わずして領民の心をつかみ、地侍一人ひとりを説得し宇都宮を孤立させるよう命じるのだが、血気盛んな若い長政は、官兵衛の命に納得できず、出陣したくてウズウズしていた。

そんな中、九州平定を成し遂げた秀吉は意気揚々と大阪城へ戻り、茶々（二階堂ふみ）のもとへ走った。茶々は自分を側室ではなく、2人目の正室として迎えるよう秀吉に申し出る。大好きな茶々の言うことなら何でも聞いてしまう秀吉は、二つ返事で茶々の要求を受け入れた。

一方、播磨では九州移転のため引っ越しの準備で大わらわ。そんな中、光（中谷美紀）の侍女・お福（阿知波悟美）が「もう年なので播磨に残り、黒田家の墓前を守りたい」と申し出た。しかし光はなんとか一緒に九州へ行ってほしいと懇願。すると侍女のおゆうが「自分が播磨に残って墓前をお守りします」と申し出た。お福は腹をくくり「死ぬまでお仕えします」と九州行きを了承した。

九州平定したものの、各地で一揆が起こっていた。肥後の佐々成政に反発した地侍たちが一揆を起こし、秀吉は鎮圧のため官兵衛を肥後へ送った。その間、豊前で宇都宮が一揆を起こした。長政はすぐにでも宇都宮を攻め入りたかったが、又兵衛（塚本）に止められた。しかし、他の若い家臣どもは勢いづいて、長政に出陣を促す。とうとう堪えきれなくなった長政は、宇都宮を攻めるため出陣を命じた。

■第37話「城井谷の悲劇」あらすじ
長政（松坂）は官兵衛（岡田）の命に背いて宇都宮鎮房（村田）を攻めに出陣してしまった。しかしそれは宇都宮のワナだった。多くの家臣を失い、自身も討ち死に寸前のところで又兵衛（塚本）に救われた。
官兵衛は争いを避け、地侍たちの反乱を徐々に鎮めるよう努力した。そしてついに宇都宮と和睦。鎮房らを召し抱え、豊前にて平和共存を図ろうとする。
しかし、それを許さなかった秀吉（竹中）。このままでは黒田家を滅ぼす構えを見せる秀吉に、官兵衛は…。


大河ドラマ「軍師官兵衛」第37回は9月14日（日）、総合よる8時から、BSプレミアムよる6時から放送。予告動画は公式サイト「あらすじ」で視聴出来る。またNHKオンデマンドでは見逃し番組として配信を行っている。

◇NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」
◇NHKオンデマンド｜軍師官兵衛