吉川晃司主演「探偵・由利麟太郎」第5話マーダー・バタフライ後編、最終回ネタバレあらすじ

2020年07月19日23時11分ドラマ
@フジテレビ・カンテレ

すべてはゆがんだ愛のため!横溝正史原作の本格ホラーミステリー「探偵・由利麟太郎」最終回が7月14日(火)放送した!第5話「マーダー・バタフライ 後編」のネタバレあらすじを紹介、FODとU-NEXTで全話配信している。



「探偵・由利麟太郎」は、京都を舞台に、元警視庁捜査1課長の白髪の名探偵・由利麟太郎(吉川晃司)が、ミステリー作家志望で助手の三津木俊助(志尊淳)と数々の奇怪な難事件に挑むホラーミステリー。7月14日に最終話「マーダー・バタフライ 後編」が放送された。

初回視聴率9.6%から回を追うごとにポイントは下降し、視聴率は不振だったが、横溝ミステリー独特の世界観と吉川晃司のカッコ良さにハマッた視聴者からは、絶賛の声が多くあがっていた。Twitter上では「全5話じゃ、全然足りない 」「これで終わるのが惜しい。 忘れた頃に、金曜の2時間枠とかでやってくれないかな 」「自分的にはめっちゃ良かった。不定期でもいいので続編期待」と前編放送後と同じく次回作が希望されている。

由利(吉川晃司)が持つ壊れた懐中時計や、無人の椅子に座る幻の女性の謎、大家さん(どんぐり)の恋の行方や、等々力警部(田辺誠一)が毎回食べている“たい焼き”の情報、俊助(志尊淳)の小説が完成したのかどうかなど、明かされていない謎や結末が多すぎる。

そのうえ、まだ『真珠郎』もドラマ化されていない…。このドラマの楽しみに、横溝原作との相違点を探すというところもあった。第3話までは、放送1時間という制限の中で、令和らしい新しい解釈で、原作とはまったく違った犯行動機、さらに犯人にまでアレンジを加えて原作ファンを(色々な意味で)うならせてきた。

どの事件も犯行の動機には“ゆがんだ愛”があった。「花髑髏」は兄と我が子への愛、「憑かれた女」はストーカーの一方的な愛、「殺しのピンヒール」は愛する妻への嫉妬…、そして最終話「マーダー・バタフライ」の犯行の動機は、“愛する人を守ることができなくなるから”というものだった。

原作『蝶々殺人事件』と犯人は同じだったが、被害者のさくらが殺人を犯していたり、不審な登場人物が多すぎたり、犯行の動機にも大きな違いがあり、ドラマの最後の最後まで、犯人特定が難しくワクワクさせられた。次回作は未定、これまでの由利麟太郎を違った角度で愉しむために、原作を再読しながら、配信中のドラマをおさらいするのも一興だ!

■第5話「マーダー・バタフライ 後編」ネタバレあらすじ
大阪での公演のため、東京から移動してきたさくら歌劇団のメンバー。オペラ界のスター歌手・原さくら(高岡早紀)が何者かによって殺され、死体は薔薇の花びらとともにコントラバスケースの中から発見された。

亡霊の謎が解けぬ中、物音が響いた現場に、由利(吉川晃司)と三津木俊助(志尊淳)、等々力警部(田辺誠一)そしてマネージャーの土屋(鈴木一真)が駆け付けると、今度はマネージャー助手の雨宮順平(水沢林太郎)が死んでいた。見上げると、4階の部屋の窓から牧野(大河内浩)が顔を覗かせている。そこにさくらの夫・原聡一郎(大鶴義丹)がやって来るが、雨宮の死体を見て倒れてしまう。

さくらに続く仲間の死に、若手歌手の相良千恵子(吉谷彩子)ら楽団員たちは騒然となる。聡一郎の部屋を検証した由利は、三津木俊助(志尊淳)と、居合わせた小野(佐野岳)を連れて5階の衣裳部屋へ行く。

嵐でホテルが停電している中で、雨宮は4階の部屋で殺害され、犯人によって5階まで運ばれて落とされた。犯人は停電中の暗闇の中で聡一郎を殺すつもりが誤って雨宮を殺してしまったのではないかと由利は推理する。

小野が少女から受け取った手紙はさくらからのもので、手紙には楽譜の暗号で「スグタカラヅカマデキタレマチアイシツ」とあった。しかし、その場所にさくらは現れず、暗号を使った楽譜のやり取りを提案したのはさくらで、藤本章二の事件から発想したそうだった。「僕と先生の間は男女に関係はなかった。心で繋がる親子のような感覚だった」と小野。

昨年の夏、小野は哲学の道でさくらを見かけ、アパートを訪ねていた。さくらは、藤本が自分の子どもだと告白し、そのことで黒いコートの男に脅迫されていると言った。小野の見た男は、黒のフロックコートを着てステッキ持っていた。それは俊助(志尊淳)が清風荘で見た男と同じだった。

そんな話の中、男装した千恵子が現れ、フロックコートの男に変装したのは、一度持ち出した写真をアパートに返しにいき、由利に真実を知らせるためだったと告げる。

千恵子の話によると、さくらは自分の子供が欲しいと願うあまり、藤本が自分の子供だ思いこみ、しまいには自分の嘘に飲み込まれてしまった。小野が見た黒いコートの男は、さくら自身の変装で、男の影をちらつかせて小野に嫉妬させるためにやったことだった。

由利達が謎解きをしているさなか、さくらの亡霊に導かれるように、志賀は自らナイフを胸に刺す。自殺にも思えたが、ナイフは小道具で、死因は心臓麻痺によるものだった。志賀のスマホには遺言の動画があった。

その動画を見て「私のせい…」と千恵子がうなだれる。さくらの亡霊のふりをして、蝶々夫人の衣装を身に着けていたのは千恵子だった。容疑者だと思える人物の前に出現し、罪の告白をさせようとしていたのだ。しかし由利は、志賀の見たさくらの亡霊は千恵子ではなく、志賀自身の幻想だと言い、自分を責める千恵子に「もう悲しんでいいですよ」と優しく言うのだった。

聡一郎の話によると、さくらは高校時代に暴行を受け、トラウマで性機能障害となり、子どもが出来ない体だった。藤本が親の顔を知らないという話を信じたさくらは、自分が母だと思い込み、藤本に会いに行ったが、頭がおかしいと罵られ、思わず藤本を殺してしまった。そして、子どもを欲しがったさくらに、聡は愛人にうませた自分の子ども・雨宮を与えたのだった。

そこへ土屋が現れると、由利は土屋に「あなたは聡一郎を殺すはずが雨宮を殺してしまった」と推理を語る。しかし、雨宮が落ちた時、土屋も1階にいた。由利がそのトリックを見破ると、土屋は聡一郎にナイフを突きつけるが由利に取り押さえられてしまう。

最初にさくらの死体を見たとき、土屋はさくらの襟の乱れを整えた。それは、愛する人の死を受け入れた人の態度だと由利は言う。さくらは藤本に全否定されたことから心が壊れてしまった。土屋は自分が喉頭がんで長くないことと、さくらの危うい状態を憂い、さくらをスターでいさせるために殺したのだ。さらに、劇団員の女性たちをもてあそんでいた聡一郎を生かしておけないと、第二の殺人も予定していた。

もともとコントラバスケースに入るというのは、さくらがみんなを驚かせてやろうとはじめた悪戯だった。土屋は清風荘で純白の衣装に着替えたさくらを殺し、ケースの中に入れ、車に乗せて大阪に戻ると、タクシーに公演会場まで運ばせたのだ。

謎解きは終わり、俊助は「先生は相良千恵子のファン」とからかい、「一番大事なことは、現場をひたすら観察し続けること。そうすれば、その先に獲物が、真実が見えてくる」と由利の言葉を真似て言う。

フジテレビ 2020年6月16日(火)スタート毎週火曜日夜9時から放送、ドラマ「探偵・由利麟太郎」全5話。出演:吉川晃司 志尊淳 田辺誠一 どんぐり 木本武宏 ゲスト出演:高岡早紀 大鶴義丹 水沢林太郎 吉谷彩子ほか。番組公式Twitterアカウントは「@ktvyuri8」。関連動画は番組公式Twitter、番組公式インスタグラムで公開されている。

フジテレビ・カンテレ「探偵・由利麟太郎」番組公式サイト
フジテレビ・カンテレ「探偵・由利麟太郎」番組公式インスタグラム

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