杉咲花「おちょやん」第18週「うちの原点だす」、終戦の時を迎え、みな放心状態に!予告動画

2021年04月02日12時30分ドラマ
@NHK

NHK朝ドラ「おちょやん」第18週、軍の統制などの厳しい時代を終え、終戦となる!戦時中、愛国もので戦意高揚に尽くした千代(杉咲花)は、みつえ(東野絢香)の息子に「嘘つき!」となじられる!それでも人の心を動かす芝居を続けるために立ち上がる!NHK朝の連続テレビ小説、第18週「うちの原点だす」(4月5日~4月9日)のあらすじと見どころをご紹介!予告動画は番組公式サイトで公開されている。



3月29日から放送された第17週は、戦争の開始から一気に昭和20年までをかけていった。NHKの朝ドラは、ヒロインが夫や息子を戦争で亡くすなど、戦争の被害者の立場になることも多く、幾多の作品で、戦争が描かれた。「おちょやん」の前作である「エール」では戦争に協力してしまったことから戦後までそのトラウマをかかえる姿が描かれ、2019年度前半の「なつぞら」では戦争孤児が描かれた。「おちょやん」では戦時中、芸術を生業としている人間が表現の自由を奪われるシーン、「エール」同様に戦意高揚となる愛国ものを演じたことによる葛藤などが描かれている。3月31日(水)の第83話では防空壕の中で人々の心もささくれ立っているところに、漫才師・花車当郎(塚地武雅/ドランクドラゴン)と出会い、千代(杉咲花)と一瞬でも笑いを巻き起こさせる。花車は戦後、千代とラジオ番組で大人気となる人物だ。

第17週の前半、ドラマを引っ張ったのは、千代と一平(成田凌)の幼馴染で、みつえ(東野絢香)の夫である福助(井上拓哉)だ。出征の前に好きなジャズをトランペットで演奏するが、井上自身はこの作品が決まるまではトランペットとは無縁であった。約1年間の練習で、千代たちが見守る中で演奏を行ったが、かなり緊張したという。一年間の練習の模様は番組公式サイトに動画で公開されている。

4月5日から放送される第18週「うちの原点だす」では、大阪大空襲の後、終戦を迎える時代が描かれる。京都へ行っていたことで、千代と一平は空襲の被害からは免れたが、福富楽器店も岡安もひどいことになる。また、戦争が終わり、放心状態となるなが、たくましい千代は周りの人の気持ちに寄り添おうとするが、戦時中に愛国もので戦意高揚に一役かっていたことから、「嘘つき!」と言われてしまう。それでも芝居が人の心を動かすとする千代の葛藤、たくましさも見どころとなる。

【第17週(2021/3/29-4/2)ネタバレあらすじ】
昭和16年の暮れに始まったアメリカとの戦争は、初めは大勝利で沸くも戦況は大きく変わっていた。昭和19年1月、鶴亀家庭劇は相変わらず愛国ものの芝居を続けていたが、客の不入りが続いていた。一方、福富楽器店は、敵国の音楽であるジャズのレコードの販売が禁止され、店内は軍歌一色となり、様変わりしていた。軍歌のレコードが売れ、店自体はもうかっていたが、福助は好きなトランペットが吹けずにいる日々だった。そんなある日、千代(杉咲花)と一平(成田凌)の家に幼なじみの福助(井上拓哉)があるものを持って訪ねてくる。実は、赤紙が来て、招集されることになったのだ。福助は、妻のみつえ(東野絢香)と息子の一福のことを千代と一平に託しにきたのだ。千代は、福助が出征する前に、トランペットで大好きなジャズの曲を思う存分演奏させてあげたいと考える。しかし一平は、このご時世にそんなことをすれば問題になり、鶴亀家庭劇の興行にも影響しかねないと心配する。

出征壮行会の当日、店を閉めることになっている「岡安」に大勢の人が集まる。最後は盛大にというシズ(篠原涼子)の思いから戦時中にしては贅沢な料理がふるまわれた。そんな時、千代と一平は福助を鶴亀家庭劇を演じている小屋に連れて行ったのだ。そこなら若干大きな音を立てても問題ないと踏んだのだ。みつえ、千代、一平が見守る中、恐る恐る音をだした福助だったが、近所の人に通報されてしまう。しかし、そこは、家庭劇のみなの機転で、発声練習をしているかのようにふるまい、警察は去っていった。そして、壮行会にきていた人の前でジャズを演奏できた。

昭和19年2月、福助の出征の日がやってきた。妻のみつえと息子の一福、両親、そして幼なじみの一平と千代に見送られながら、福助は前に向かって歩きだすのだった。その数日後、芝居茶屋「岡安」にとっても、特別な日がやってくる。道頓堀60年の歴史に幕をおろす日である。女将の岡田シズと宗助(名倉潤)は、岡安を支えたお茶子たちに労いの言葉をかけるのだった。

更に連協は悪化し、劇団の百久利までもが招集され、出征していく。意気消沈しかけるも、気丈に振る舞い、芝居を続けようと引っ張る千代だったが、その矢先、座長の一平(成田凌)が鶴亀家庭劇の解散を宣言する。戦況悪化で採算がとれない鶴亀株式会社の大山社長の経営判断でもあった。納得できないながらも、それぞれに事情を抱える劇団員たちは、渋々飲み込んでいく。ルリ子(明日海りお)は田舎の一人暮らしの父の元に帰り、徳利(大塚宣幸)は5人の子供と疎開したいという。しかし千代は、また一つ大切なものを失う現実を受け入れられないのだった。みつえは、出征した夫・福助のトランペットを金属の拠出を求める大日本婦人会から守り抜いた。シズは芝居茶屋・岡安を再興させ、お茶子たちを呼び寄せたいと願うため、岡安から離れないという。それぞれの、大切なものを守りたいという意地に触れた千代は、自分一人でも家庭劇を続けることを一平に宣言する。

突き放されても、千代は今までの稽古場を自分で間借りすることに決め、「鶴亀家庭劇」の掛け軸も勝手に書きかえてしまう。それを寛治が見ていた。寛治は自分は失うものもないと家庭劇に参加するという。そうしているうちに、ルリ子たち全員が戻ってきていた。一平が京都の小屋が一日だけ借りられたといい、面々は稽古にはいってゆく。

3月に入り空襲がひどくなってきた。東京での大空襲の話をきき、シズに「生きていてなんぼものも」と疎開を勧める菊(いしのようこ)だったが、シズは亀(楠見薫)に宗助(名倉潤)を連れて疎開するようにいい、自分は道頓堀に残る。

京都での公演を控えた朝、寛治が前夜、大阪に大空襲があったことを告げる。



【第18週(2021/4/5-4/9)あらすじ】
■第86話(月)
昭和20年3月13日深夜、大阪の街が大空襲に見舞われた。公演のため京都に来ていた千代(杉咲花)と一平(成田凌)は、そのことを聞き、急ぎ道頓堀に戻ってくるのだった。千代の目には壮絶な光景が広がる。福富楽器店は焼かれて跡形もなくなり、かつての岡安の店前もひどいありさまだった。シズ(篠原涼子)を含め、道頓堀の人々が無事かどうか、気がかりでならない千代。近所の人々は言葉少なげに遺体安置所を指さすのだった…

■第87話(火)
千代(杉咲花)と一平(成田凌)の家は、運良く空襲を免れ、住む場所を失ったみつえ親子が居候することになった。そんな折、寛治(前田旺志郎)が満州に渡り、慰問団に入って給金を仕送りすると言い出す。千代と一平は大反対するが、寛治は、千代と一平、そして劇団のおかげで初めて人の役に立ちたいと思うようになった気持ちを真剣に語るのだった。数日後、朝早くに旅立とうとする寛治を前に、千代はある条件を突き付ける…

■第88話(水)
昭和20年7月、大空襲以降も大阪には大規模な空襲がやってきていた。そんな中、最近の千代(杉咲花)の様子がおかしいことに気が付く一平(成田凌)とみつえ(東野絢香)。たまに夜中に家に居ないことがあり、昼間にうたた寝をすることも。その態度からみつえは、千代が誰かと密会していると疑う。一方で、寛治のことで悩んでいた千代を支えなかった一平のことを責め立てる。ある夜、こそこそ出て行く千代。一平が後をつけると…

■第89話(木)
昭和20年8月15日、日本は戦争に負けた。相変わらず、床に伏せたままのみつえ(東野絢香)。無気力な一平(成田凌)。縁側に座ったままの一福。千代は、何とか一福に寄り添おうとするが、一福の「嘘つき」という言葉に、図らずも心を揺さぶられる。自分たちの芝居で高揚し、戦争に送り出された兵隊たちは無駄死にだったのか。自分たちは、嘘つきだったのか。戦争で最愛のものを失った人々を前に、自分たちには何ができるのか…

■第90話(金)
一平(成田凌)の電報で再結集した鶴亀家庭劇の面々。瓦礫の中でも芝居はできると、道頓堀の復興まで、旅一座として日本中を回るという新たな船出を決める。一方、亡き父・福助のトランペットと向き合おうとする一福。千代(杉咲花)は旅立つ前に、福富楽器店があった場所で、みつえと福助の結婚のきっかけとなった芝居「マットン婆さん」を公演したいと提案する。みつえに笑ってほしい。願いを込めて、千代は舞台に立つのだった…

【作】八津弘幸
【出演】杉咲花、成田凌、篠原涼子、名倉潤、星田英利、中村鴈治郎、明日海りお、西川忠志、前田旺志郎、東野絢香ほか
【語り】桂吉弥
【音楽】サキタハヂメ
Twitter公式アカウント「@asadora_bk_nhk」

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