【最終回ネタバレ】「科捜研の女2022」マリコが冷凍死!?“熱音響冷却装置”に恐怖…日本の科学に未来はあるのか?第9話視聴率8.4%

2022年12月21日10時59分ドラマ
@テレビ朝日

12月21日(火)「科捜研の女 2022」(テレビ朝日、よる9時)最終回の第9話が放送され、視聴率は8.4%を記録した。ドモマリ17年ぶりのお姫様抱っこにキュン!予告動画は番組公式サイトで公開されている。



「科捜研の女」は、京都府警科学捜査研究所(科捜研)の法医研究員・榊マリコ(沢口)ら個性あふれる研究員たちが、科学捜査で難事件に挑む人気サスペンス。気になる視聴率は、初回から11.9%、8.9%、9.2%、8.4%、8.4%、9.5%、8.4%、7.8%と第1話以降は二桁に届かず、最終回は8.4%を記録した。

12月20日に放送された第9話の最終回で、凍り付いたマリコを土門がお姫様抱っこ。Twitterには「お姫様抱っこ素敵だった」「一瞬だったけど、それが土門さんとマリコさんなんだよな」「17年前のお姫様抱っこと比較鑑賞してみよう」といったコメントが寄せられた。無茶ばかりするマリコとそれを黙ってフォローする土門の程よい関係が健在なことにホッコリさせられた。

そして、ついにシリーズ最強の敵と評される古久沢彰(石黒賢)が牙をむいた。科学者の待遇や権利、そして「純粋な科学」に固執する古久沢は、自分が生み出す化学は“人類の宝”になると言いながら、一方では、それが“武器”として使われてもかまわないという矛盾に満ちた性格だ。

古久沢は自分の最高の科学技術を駆使し、殺人のためだけの「冷凍庫」を作り上げた。自分を冷遇する日本に敵意を剥き出しにし、あろうことか、日本に敵対する国にその技術を売り渡したことも明かす。

確かに今の日本は科学者や科学者の卵たちが冷遇され、優秀な頭脳が海外に流出しつづけている。新しい技術を開発させる人材の大切さを今シリーズでは取り上げられてきたが、残念なことに、科学者たちに日本で開発することの魅力をアピールするところまでは描かれなかった。

救いとなったのは小学校の先生になった呂太からの手紙だ。日本の未来を担う子供たちに科学の楽しさを伝えることのやりがいを語る希望が詰まった手紙だけが、明るい未来への指針だった。

大人マリコのスタイリッシュな装いやスマートさは目新しかったが、日本を象徴する“京都”の美しい景色や、マリコや科捜研のメンバーたちが繰り広げる閑話の豊かさが削られてしまったため、「科捜研の女」の魅力が半減してしまったとみる視聴者も多い。科学の大切さや人材流出への恐怖は充分伝わった、次回作では、マリコたち科捜研のメンバーたちに、日本で働くことの楽しさや有益さをこれまでのようにたっぷりと描いてほしい。

■最終回 第9話:ネタバレあらすじ 
京都市内のビルの一室で、女性の遺体が発見された。臨場した榊マリコ(沢口靖子)と土門薫刑事(内藤剛志)は驚愕する。現場のビルは、つい最近まで古久沢明(石黒賢)がひそかに属していた“シャドーラボ”が存在した場所だったのだ。そのシャドーラボは、海外の機関が日本人科学者を秘密裏に研究に従事させ、その成果を本国へ持ち帰るための“闇”の施設だった。

その場で検視したマリコは、遺体に凍傷の痕があったことなどから凍死の所見を示していることに気がづく。現場のビルは全館空室で現在電気も止まっていたが、シャドーラボに利用されるほど気密性が高く、夜でも10度前後の気温は保っているはずだった。10度前後のビルで凍死することなど、通常ではあり得ないはず…。
 
まもなく被害者の牧村美優(篠原真衣)が以前、マリコと対峙した“科学者専門の人材ブローカー”奥居秀俊(福士誠治)と面識があり、奥居と同様に、科学者に研究環境を紹介する“イントロデューサー”として活動していたことがわかる。調べたところ、奥居は事件直後に突如、出国していた事実が判明する。海外の奥居と連絡がとれるが、すぐには帰国できないといい、科学者だった牧村を“イントロデューサー”としてスカウトしたのが自分だと明かす。

そんな中、凍死の謎を追っていたマリコや君嶋直樹(小池徹平)は、数々の証拠からビルの一室が“冷凍庫”になっていたと仮説する。そしてその仮説の殺人方法を可能にするには、古久沢が研究開発を進めてきたガソリンに匹敵する高性能蓄電池と、もうひとつの最新技術が必要不可欠だとわかる。

牧村が古久沢とコンタクトを取っていたことがわかり、マリコたちは今回の事件にも古久沢が関与していると睨む。奥居の情報から、古久沢の滞在先ホテルが判明、さらに古久沢が高性能蓄電池研究で取引している会社をみつけると、現場に残されたセラミックと照合しようと試みる。照合の結果、古久沢が取り寄せていたセラミックと現場に残されていたものが一致、しかし、決定的な証拠は掴めない。

科捜研に抗議しにやってきた古久沢と対峙した君嶋は「君の科学は濁っている…」と古久沢に指摘されショックを受ける。その後、“急激な冷凍、雷の音、セラミック、凍らない油、耳小骨の損傷、蓄電池、天才的な頭脳”という要素から君嶋が現場を冷凍庫にした技術を見つけ出す。君嶋は古久沢に「僕だけは純粋な科学者であるべき」と気づいたと古久沢に連絡し、科捜研が迫っていることを告げて逃がす。

古久沢は犯行に使ったと思われる装置を運び出す。Nシステム(自動車ナンバー自動読取装置)を使って古久沢の車を止めたマリコは、古久沢が使った科学技術について耳打ちする。古久沢は証拠がないと白を切る。

マリコが再び一人で現場を訪れると、そこには奇妙な装置が仕掛けられていた。何者かに扉を閉められ、急激に冷えていく室内に取り残されたマリコは絶叫、雷のような爆音が響いた後、気を失って倒れてしまう…。

絶命したことを確認しに古久沢がやってくると、マリコは目を覚まして不敵にほほ笑んだ。

全てはマリコと君嶋たちの策略だった。古久沢が開発した「熱音響冷却装置」の存在に気が付いた君嶋は、寝返ったと装い古久沢を手引き。相手が油断し、マリコの殺害を企てたところで、古久沢の「明晰な頭脳」にしか創り出せない「冷凍庫」のシステムを再現させたのだ。これで決定的な証拠を掴むことができた。

マリコは鼓膜を破る爆音に備えて大声を出し、倒れた後は古久沢が用意していたカメラに偽の映像を送って冷凍庫からは脱出していた。

古久沢が今回の殺害を計画したのは、牧村が自分を裏切ったからだと話す。自分のような人類に貢献できる科学者は待遇のよい国で働くべきだと…。マリコは「あの部屋にあったのは人類のための科学ではない。それが貴方の最後の科学です」と古久沢が科学を濁ったかたちで利用したことを指摘する。

すると古久沢は「私はそれ(熱音響冷却装置)をすでに海外に流した。どこの国に流したか、それは裁判でも絶対に言わない」と言い出し、それによって日本が被る災いについて語り、「それが科学者を冷遇する国の末路だ。自分たちがした正義の選択に未来永劫苦しめばいい…」と最後まで自分の論理を曲げなかった。

マリコと土門は自分たちの選択が間違っていないことを確かめ合い、呂太から送られてきた希望の詰まった手紙の中に、明るい未来を見出すのだった。

テレビ朝日「科捜研の女2022」は10月18日スタート。出演:沢口靖子、内藤剛志、小池徹平、若村麻由美、風間トオル、金田明夫、斉藤暁、西田健、山本ひかる、石井一彰/第9話ゲスト出演:石黒賢 福士誠治 篠原真衣 ほか。主題歌:坂口有望『サイレント』。番組公式Twitterアカウントは「@kasouken_women」。PR動画は番組公式サイトにて公開中。

テレビ朝日「科捜研の女2022」番組公式サイト

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