Netflix韓ドラ「ソンサン-弔いの丘-」第1−2話:突然の遺産相続と相次ぐ怪死事件!リュ・ギョンスの怪演に注目

01月21日12時20分ドラマ
Netflixシリーズ「ソンサン-弔いの丘-」
独占配信中

「地獄が呼んでいる」の監督ヨン・サンホが企画・脚本を描いたNetflixの新しいシリーズ「ソンサン-弔いの丘-」が19日にNetflixで独占配信を開始した。第1−2話では主人公ソハが疎遠だった叔父の土地を相続することで奇妙な事件に巻き込まれていく中、警察内部での複雑な人間関係が並行して描かれた。気になるあらすじをチェックしてみよう。
【「Netflix」で独占配信の韓国ドラマ】

「ソンサン-弔いの丘-」は、存在すら知らなかった叔父の死により、先祖の墓がある土地“ソンサン”を相続することになってから不吉な出来事が立て続けに起こり、これと関連する恐ろしい秘密が紐解かれていくミステリー・スリラー。



キャスト
ユン・ソハ役:キム・ヒョンジュ
チェ・ソンジュン役:パク・ヒスン
パク・サンミン役:パク・ビョンウン
キム・ヨンホ役:リュ・キョンス
 ほか

■第1話あらすじ
ある日の明け方、酒に酔った老人が怪死する事件が起きる。遺体からは致死量ではないもののタリウムという毒物が検出され、警察も調査を始めるが、まるで誰かに祟られたかのように苦しんで死んでいった彼の死には疑問が残った。

美大で有名教授の下、非常勤講師としていいように使われるソハ(キム・ヒョンジュ)は夫ジェソク(パク・ソンフン)にも浮気され公私ともに順調とは言えない日々を送っていた。そんな矢先に警察から連絡を受け、初めて自分に叔父がいたことを知る。その叔父こそが怪死を遂げた老人ミョンギル(キム・ジェゴン)だった。

単独でミョンギルの家の捜査を始めるソンジュン(パク・ヒスン)は土地の再開発に関する契約書を発見するが、後からやってきた後輩で上司のサンミン(パク・ビョンウン)と捜査方針を巡って対立してしまう。

ジェソクを連れてミョンギルが住んでいたチンソン村に向かったソハは子供の頃に絶縁した父方の叔父の遺体を確認、自分たちに叔父が残したソンサン(先山)という土地を相続する権利があることを知るが、直後に村長のソンス(キム・ジェボム)が現れ、葬儀の手配を済ませたと言い出す。その明るい様子に困惑しながらも葬儀を行ったソハら。そこに現れたヨンホ(リュ・ギョンス)は奇声を上げ、ソハの腹違いの弟だと主張すると先山の相続権があると言ってソハに迫り、葬儀を訪れていたソンジュンによって取り押さえられた。幼い頃、金持ちの男との再婚をしようと男に媚びる母に嫌気が差し、父を訪ねたソハはヨンホを見たことがあった。

捜査の結果、ミョンギルの死因が毒物でヨンホが本当にソハの弟であることが分かる。村人の話や葬儀での異様な祝宴ムードに違和感を覚えたソンジュンは村人たちの反対で建設がストップしたままのゴルフ場施設を訪れていた。同じ頃、ソンスの協力で納骨を済ませたソハの前に建設会社のグァンス(チェ・ドング)が現れ先山を買い取ると言い出す。

教授の誕生会に参加したソハ夫婦。その席で自分より若いナレ(チェ・ユファ)が先に専任教授に昇進したことを知らされ複雑な感情を抱く。更に彼女が教授になることに期待して結婚したジェソクも不満を漏らし始め、遂にソハは離婚を切り出すが、ジェソクは先山の相続を狙って離婚を拒み始める。腹を立てたソハは浮気の証拠を突きつけ、口論の末にジェソクを田舎の夜道に置き去りにした。ソンジュンは発作で亡くなった妻と残された息子ジュニョン(シム・ヒョンソ)のことを、サンミンはジュニョンに刺されて足が不自由になったことを思い返していた。

ソンジュンの単独調査から、村ではゴルフ場の建設計画がミョンギルの反対のせいで中断状態になり、住民はミョンギルの死を喜んでいたことが分かっただけでなく、ゴルフ場建設現場からミョンギルが日常的に飲まされていた毒物タリウムが見つかり、建物の所有者であるソンスの自供から、グァンスが逮捕される。

しかし、同じ頃、置き去りにされたジェソクは何者かに銃殺され、翌朝、凍った用水路から遺体として発見された…。



■第2話あらすじ
今ではいがみ合っているソンジュンとサンミンだが、かつては息の合った先輩後輩だった。妻に先立たれ、息子ジュニョンとの向き合い方が分からずにいたたソンジュン。ある日、張り込み捜査の途中でソンジュンが忘れていった携帯に入ったメッセージを見たサンミンはジュニョンが何者かに監禁されていると思い救出に急ぐが、いじめられていたジュニョンは脅されるがままに父だと勘違いしてサンミンの脚を刺してしまう。この事件が原因でサンミンは脚に障害を負い、家族との関係も破綻してしまっていた。

ジェソクの死で警察に取り調べを受けたソハはヨンホを疑うべきだと主張。検死の結果、30年前の猟銃で殺害されたことが判明するもヨンホにはアリバイがあった。警察署では人員削減の噂が広がり、ソンジュンとサンミンの間に起こった悲しい過去も再び噂の的になる。的確な捜査と細かな報告書をサンミンの名義で作成して、自分なりの償いをしてきたソンジュンだが、人員削減で削られると噂されたサンミンはそんな彼の配慮を見下されていると感じ激昂してしまう。

猟銃というキーワードに父ミョンホ(キム・ホヨン)を思い浮かべるソハ。同じ頃、ヨンホは畑に父ミョンホの写真を供えると何かを念じていた。ジェソクの葬儀で心無い陰口を聞いてしまうソハは怒りをあらわにするが、ジェソクの浮気調査を依頼していた興信所のホンシク(ヒョン・ボンシク)からも先山の話題を出され動揺する。ヨンホの気配を感じ、悪夢にうなされるソハ。

ホンシクからの紹介でビル買い取りの話を持ちかけられたソハは当日、話を聞きに繁華街を訪れるが、ビルのオーナー(ユ・スンモク)は明らかにカタギの人間ではなかった。そこでもまた先山の話をされ、相続のいざこざを解決するというオーナーの言葉に心揺らぐソハだが、帰宅途中に手を血で染めたヨンホを目撃し、家の玄関に描かれた血文字を見て言葉を失う。彼女の脳裏には幼い頃に見た巫堂の儀式と激昂して暴れる父の姿がよぎる…。



■見どころ
映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』、Netflixシリーズ「地獄が呼んでいる」のヨン・サンホ監督作品、「車輪」で夫婦役を演じたキム・ヒョンジュとパク・ヒスンの再共演作として公開前から注目を集めていた作品が遂に封切られた。

事件の舞台となるチンソン村は、よくある山間の閉塞的な村ではなく、ただ都市部から離れただけで畑が一面に広がる一見するとどこにでもあるような田舎だ。ある老人が明け方のあぜ道で怪死する事件から物語が始まるのだが、この場面では断片的に韓国独特の宗教文化である巫俗や、巫堂による儀式の映像が差し込まれ、どこか不気味なオカルト的要素を感じさせる。

物語の主人公として、この老人が遺した先山を相続することで、奇妙な事件に巻き込まれて行くのがキム・ヒョンジュ演じるソハだが、非常勤講師として務める大学では教授のゴーストライターとして、教授への昇進をちらつかされいいように使われるだけ、私生活では年下の夫との愛のない結婚生活の末、浮気をされ、突然の腹違いの弟の登場や周囲の人物の相次ぐ怪死と、まるで呪われたかのような薄幸さが物語のダークさに更に拍車をかける。

上述の腹違いの弟を演じるのはNetflixシリーズ「地獄が呼んでいる」のリュ・ギョンス。まるで何かに取り憑かれたように何かを呟き、ソハに迫る彼の目つきや足取りの不気味さは鬼気に迫り、彼の怪演っぷりに驚かされる。また、土地の利権を狙ってソハに近づく村長ソンス役のキム・ジェボムの満面の笑みもリュ・ギョンスとは違ったサイコパス的な不気味さを醸し出している。

第2話では捜査を通じて的確に真相に近づいていく敏腕刑事ソンジュン(パク・ヒスン)と、そんな彼の活躍に複雑な思いを抱く班長サンミン(パク・ビョンウン)の間に起こった悲しい過去も明かされ、物語は更にダークな方向へ進んでいく。

登場する不気味な人物、凶器に使われた古い猟銃、合致しないアリバイと謎が深まる一方で、ソハの脳裏に蘇る巫堂による儀式の記憶。まるで全ての事件は幼い頃に絶縁し、既にこの世を去ったはずの父ミョンホの亡霊が起こしているかのような展開で幕を閉じ、続く第3話への期待を高めた。

土地の相続を巡って巻き起こる奇妙な事件とその陰に隠された家族の物語を描いた「ソンサン-弔いの丘-」は1月19日よりNetflixで独占配信を開始した。


YouTube「ソンサン」公式予告編(日本語字幕なし)
※日本語字幕付きはNetflixサイトで公開中だ。

■作品情報
制作国:韓国
制作年:2024年
スタッフ:
演出:ミン・ホンナム
脚本:ヨン・サンホ
原題:선산
英題:The Bequeathed

kandoratop【作品詳細】【関連・各話のあらすじ】