異人たちとの夏
渇ききった現代人の生活に、そっと忍び込んでくる孤独と幻想──おとぎ話といって笑っていられない不思議な時間と非現実的な空間。<山田太一+市川森一+大林宣彦>が、異色の世界を切り拓く。 妻子と別れ、孤独な日々を送るシナリオ・ライターは、生まれ育った浅草の町で幼い頃に死に別れた若い父母とそっくりな二人と出逢った。こみあげてくる懐かしさに身を任せつづけ、不思議な体験に激しく揺さぶられる主人公。しかし、美しい恋人ケイは、もう決して彼らと逢わないでと迫った。 いったい何が起きているのか。静かな夏の夜、窓に二つの灯がゆらめく──。
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