画魂~愛の旅路~全30話

中国国内における新思想の牽引役たらんとする作家・潘贊化(バン・ザンファ)は、雲南で革命を起こした後、蕪湖に帰郷した。庶民の思想的啓蒙を目指す彼は、上海で友人らと共に新聞発行を志す。上海を訪れた潘贊化は、新聞社で血気盛んな若き詩人・蘇諾と陳の歓迎を受ける。蕪湖の花街の老舗“立春院”。ここでは連夜の享楽が繰り広げられていた。立春院一番の売れっ子で上海出身の暁蘭は気高く美しかったが、地元の名士たちにも媚びることなく、歯に衣着せずものを言うため、陰で敵も多かった。しかし周囲の者たちが何を言おうと、暁蘭の付き人である三宝だけは人々の中傷から彼女をかばい、暁蘭を敬愛していた。
  • 字幕
  • 中国
    2003年
  • 監督:スタンリー・クヮン(關錦鵬)(「ロアン・リンユィ」「藍宇」)
  • ミシェル・リー、フー・ジン、リウ・イエ
  • 再生時間 : 45分
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激情に任せて潘贊化(バン・ザンファ)のもとへ出奔した安娜が、潘贊化の本妻と鉢合わせした。嫉妬にかられる安娜は、潘贊化に自分への愛情を問い詰めるが、気持ちに応えられず、潘贊化は返答に詰まる。だが彼女の愛は暴走し、止まる事を知らなかった。軍閥を批判する潘贊化と将軍の娘である安娜は度々ぶつかり合い、傷つけ合いながら感情を育んで行く。紆余曲折の末、ついに父親に二人の仲を認めさせた安娜は、潘贊化披露の宴会を開こうとするが、潘贊化が拒否したために二人は喧嘩になる。上海で開催されるミスコンテストの話を聞いた暁蘭は、参加のために貯めて来た身請け銭を使い果たした。上海に到着し、密かにかつての恋人を訪れた暁蘭。だが彼女が目の当たりにしたのは、既に家庭を持ち、子供と楽しげに過ごす恋人の姿だった。
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    2003年
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  • 再生時間 : 44分
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安娜と潘贊化(バン・ザンファ)の関係はすれ違いが続いた。もはや関係を保つことは困難と覚った潘贊化は、良い友人に戻ろうと告げて彼女のもとを去る。深く傷ついた安娜は潘贊化を恨み、新聞に彼への別れの手紙を掲載した。だが二人の仲を知った本妻は苦しみと怒りをじっと堪え毅然としていた。恋人のことでショックを受け自暴自棄になった暁蘭は、酩酊したままコンテストに参加し、大失態を犯した。蕪湖に戻り、時間と共にようやく落ち着きを取り戻した暁蘭は、三宝にかつての恋人の話をする。呉に見初められ、身請けされることになった暁蘭。三宝は彼女から、自分はもう抜け殻であり、身心に何ら執着のないことを告げられる。
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  • 再生時間 : 46分
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母の気持ちに逆らいきれず、潘贊化(バン・ザンファ)は税関の仕事についた。だが日々仕事をこなしていく彼は、上司の不遜な態度と事なかれ主義の同僚達に対して苛立ちを募らせていた。ある日、とうとう宴席を借りて組織に根ざす腐敗を指摘し問題提起した潘贊化。だが、彼の指摘にその場にいた誰もが目を背け、またお茶を濁すばかりであった。暁蘭と呉の祝宴に参加した潘贊化はすっかり酒に酔い、三宝に助けられて床につく。だがろうそくの失火を責められ、薪部屋に閉じ込められた三宝。自分に非がないことを主張し頭を下げない彼女は、店主からの暴行を受け生死の境をさまよった。暁蘭が三宝のために立春院の店主に許しを請うも甲斐なく、傷から発病した三宝はそのまま放置された。
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潘贊化(バン・ザンファ)は三宝を心配して家に連れ帰り静養させた。他人に優しくされたことのない三宝は彼の気遣いに深く感動する。暁蘭も毎日三宝に見舞いを届けさせ、彼女の容態を案じる。潘贊化は三宝の退屈しのぎにと画集を買い与えた。これまで見たことのない鮮やかな絵は彼女に新鮮な驚きと感動をあたえ、すっかり魅了された三宝は繰り返し画集をながめるようになる。旅行の途中で潘贊化の家を訪れた上海の新聞社の仲間、陳、蘇諾と安娜は、彼の家で三宝も交え久々に熱い討論を展開する。だが嫉妬心から三宝が気にいらない安娜は、二人の関係を疑い、潘贊化を問い詰めた。日々討論を続けるうち、三宝の純朴ながら筋の通った言葉に心服した彼らは、三宝を師と仰ぎ「玉良(ユーリャン)」という名を捧げた。
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潘贊化(バン・ザンファ)の仲間たちとの数日の交流で自己の世界を広げた玉良(ユーリャン)。一方嫉妬心から潘贊化の家に残り居付いてしまった安娜は、常に玉良の行動を監視していた。そんな中、密かに潘贊化への思いを募らせていた玉良はとうとう彼に愛を打ち明けるが、その気持ちはすげなく拒まれる。自分が潘贊化に見合わないことを痛感した玉良は、安娜にもそう告げるが、恋愛と結婚は全く別なものであり、愛情とは利己的なものなのだ、と安娜は玉良に教える。潘贊化への気持ちが抑えきれない玉良は、再度潘贊化に愛を告白するが、潘贊化は彼女の気持ちに応えようとはしなかった。二人の間に微妙な空気が流れたまま、体が癒えた玉良は、ついに立春院に戻る。
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    第6話~第10話 840円/7日間
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玉良(ユーリャン)は瞬く間に立春院の売れっ子にのし上がった。毎日を遊興で過ごし、たちまち人を魅了する彼女は多くの人々に愛される一方で仲間の嫉妬をも買った。玉良に夢中になった唐文駿はついに彼女に結婚を申し出るが、潘贊化(バン・ザンファ)への密かな想いが消えない玉良は応えられない。暁蘭と玉良が再会した。お茶を飲みながら語り合う二人。たが、二人の気持ちは既に昔とは異なっていた。刹那の快楽に甘んじる玉良の態度がかつての三宝が最も嫌うものだったことを、暁蘭は知っているのだ。今の玉良は明らかに別人だった。唐文駿からの度重なるアプローチを受けつつも、気持ちは依然潘贊化に向う玉良。たまらない思いで潘贊化を訪れた彼女は、よそよそしい応対をするばかりの彼に失望する。
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玉良(ユーリャン)はついに唐文駿との結婚を決意する。暁蘭が妊娠した。呉の本妻は彼女に堕胎をほのめかすが、暁蘭はその言葉を聞き入れず、産むことを決意する。子供を守るため、暁蘭は船夫と結婚して立春院を出ることになった。別れの対面をする暁蘭と玉良。暁蘭の様子を見た玉良は、自分は決して彼女の様にはならない、と心ひそかに思いながら、また一方でどうしても唐文駿に嫁ぐ我が身の行く末を案じずにはいられなかった。潘贊化は馬会長と共に立春院を訪れ、玉良に酌をさせた。心中密かに玉良に惹かれながらも、どうしても本心を打ち明けられない潘贊化。そんな苦しい彼を前にして、玉良はもう一度、自分の心の中を占めているのは今も潘贊化ひとりであることを告白する。
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ついに訪れた玉良(ユーリャン)の結婚の日。美しく装い、今まさに他人に嫁ごうとする玉良の姿に、ついに抑えきれない気持ちを解き放った潘贊化(バン・ザンファ)。玉良もまた、唐文駿を振り切って潘贊化を選んだ。立春院を出た二人は、小さな家に移り住む。多忙な潘贊化との新生活は決して玉良が思い描いていた甘いものではなかったが、この時はまだ、愛し合う二人にはなんの迷いや憂いはなかった。だが潘贊化の息子が発病し、彼が本妻のもとへ通いつめるようになると、玉良と潘贊化の二人の時間は極端に少なくなっていく。一人の時間をじっと耐えて過ごしている満たされない心。それを玉良は必死で立て直していた。だが潘贊化が戻らぬ限り、彼女の押しつぶされそうな寂しさが癒されることはなかった。
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街で偶然出会った唐文駿と玉良(ユーリャン)は久しぶりに会話を交わした。唐文駿は玉良の寂しさを理解して慰める。玉良は上海の友人と偽って潘贊化(バン・ザンファ)の本宅を訪れた。何も知らない本妻が応対し、帰宅した潘贊化とも何食わぬ顔でやり取りする玉良。だがその行為は、結局のところ虚しさを増すだけの結果となった。唐文駿はそんな玉良を慰めようと、彼女にシェイクスピアの本を贈る。間もなくして、玉良の元に戻った潘贊化は、彼女を長い間一人にしていたことを詫び、再び二人の生活を始めた。だが彼女が読みふけるシェイクスピアが唐文駿から送られたものだと分かると、潘贊化は嫉妬心から彼女に唐文駿と距離を置くように告げた。
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