命のどたん場くるまでは、見せちゃいけない任侠紋。男の腕には昇り龍、女の腕には蝶々牡丹。火野葦平の名作『花と龍』をもとに、玉井金五郎と女刺青師蝶々牡丹のお京の波乱に富んだ交流を描き上げる。大正の中期から昭和初期にかけて、二つの組の激突する風雲の洞海湾。ふとしたきっかけで、玉井金五郎の命を助けたお京が、その背に一世一代の刺青〝昇り龍〟を彫り込んだところから物語が始まる。ラストでは、玉井金五郎と元博徒親分の島崎勇次が怒りの炎となって爆発する本格的任侠大作。
監督 山下耕作(1970年 107分)
日本侠客伝 昇り龍
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