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物質万能の時代と言われるこの頃、お金さえあればなんでもできる。幸せの絶対価値を物質に求める時代でもある。お金と名誉、社会的な成功、どれも人生に必要な条件である。しかし、それは条件ではあれ究極の目標ではないはずなのに、いつの間にか私たちは人生の意味や価値よりは、物質に支配されて暮らしているようでもある。もちろん、お金、名誉、社会的な成功、人生の目標を何に置くかは個人の選択の問題であるが、その前提となるのは心の安らぎではなかろうか。作られた価値より私たちがうまれ持った心、その心に従って生きる人々の物語である。私たちの生きる力は｢愛」から来る。人間は誰でも自分自身を愛し、家族を愛し、又他人を愛し、その他人との愛を通じて新しい家族を形成し、もう一人の｢自分｣を誕生させながら生きてゆく。つらい人生に家族より大切なものはない。だから、血は水より濃いという。なのに、「人が見ていなければ捨ててしまいたいのが家族だ。」と言う言葉はどうしてあるのだろう。家族も血の繋がりだけでは成り立たないものだからである。愛のよって支えられなければ。このドラマは｢愛｣の物語である。愛を築いていく人々の物語、自分に素直な愛に向かって勇気を持って立ち向かう女性の物語である。何の不自由もない環境の女性が、何のとりえもない検定試験出身の高卒の男性と愛に落ちる。彼の家族は祖母と父だけ。愛も人生の縮小版である。計画通りに、思ったままにならないものだ。数多くの山があり、川がある。逆境を、愛のもう一つの名である犠牲と忍耐、許しによって乗り越え、真の人生の意味を探し、幸せを探す物語である。努力する愛。全ての愛には努力が必要である。｢ソンジュ｣と｢ドンス｣のよって語られる男女の愛。同じ血で繋がっている家族であるが、愛で支えられている｢ドンス｣の家族と物質を優先する｢ソンジュ｣の家族を通じ、本当の幸せのためにはどんな努力が必要なのかを問いかけ、結婚によって作られた新しい家族関係においてもお互いを抱き込み愛することによって希望を与える愛が生まれることを語りたい。