7月18日、BSフジの中国時代劇「三国志Three Kingdoms」は第77話「張飛、殺害される」を放送、続く19日に第78話「劉備、呉を伐つ」、20日に第79話「黄忠、矢に当たる」を放送する。とうとう義兄弟の中で一人だけ生き残った劉備は、関羽や張飛たちのために呉へ70万の大軍を率いて出陣する。劉備軍は勝利するものの、これを機に三国鼎立は大きく崩れ去る。

■第74話「七歩の詩」
曹操が死去し、残された曹丕は弟の曹植、曹彰との後継者争いを懸念する。司馬懿はすかさず曹彰を説得、曹丕が後継者となることの同意を取り付けた。司馬懿に深く感謝した曹丕は謝礼を申し出るが、官位も褒賞も全て司馬懿は固辞する。そこで曹丕は美女・静シュ（女偏に朱）を司馬懿に差し出した。静シュは貂蝉も及ばぬ美しさとまで讃えられる女性だった。司馬懿は静シュを側に置き寵愛し、同時にこれ程までの美女を自分のものにしない曹丕にも感服していた。
曹丕に残る懸念は曹植であった。曹植は曹操の葬儀にも出席せず、曹丕の呼び出しにも応じない。内心は曹植を処分してしまいたい曹丕だったが、曹植が文人たちの人望を多く集めていることや母からの提言、司馬懿の意見によって条件付で曹植を降格処分止まりにすることに決める。その条件とは、居並ぶ百官の前で即興で詩を作らせるというものだった。曹丕は曹植に「七歩歩くうちに詩を作れ。題は兄弟についてだが、兄弟の文字を使用してはならない」と申し付ける。そして曹植は豆を題材に見事に詩を作り上げた。曹丕は曹植の詩才を大きく讃え、降格処分のみで一連の騒動に幕を引いた。

■第75話「退位を迫る」
兄弟間の争いを収め、曹丕は曹操の後継者となった。献帝の承諾も得ず、魏王という位ごと継承した曹丕に対し、司馬懿は今こそ帝位に就くように勧める。亡父・曹操に比べると凡人である曹丕だからこそ帝位に就く必要性があることを司馬懿は説く。ある朝議の際、居並ぶ家臣たちは曹丕に禅譲するように上奏する。献帝は憤るが、誰一人として献帝の味方になるものはいなかった。祖先の廟の前で嘆き悲しむ献帝の前に、曹皇后が現れた。曹操の娘である皇后に怒りを覚えて突き飛ばす献帝だったが、直後に我に帰り皇后を助け起こす。そこへ曹洪と曹休が訪れ、剣を持って脅すように連れ戻す。曹皇后は献帝への無礼を咎めるが、それすらも耳を貸さないありさまだった。失意のうちに献帝は譲位することを認めるしかなかった。この一連の騒動に怒った曹皇后は曹丕を短刀で刺そうとするが、鎧を身につけていた曹丕は無事だった。曹皇后に対し、曹丕は敢えて咎めなかった。
献帝は禅譲の詔をしたためたが、文意が気に入らない曹丕は辞退という形を取って書き直しをさせる。やむを得ず自ら献帝は筆を取り禅譲の詔を書くものの、曹丕はこれも固辞。あまりの侮辱行為に献帝は自殺も試みるが、これも挫折してしまう。そこへ司馬懿が訪れ、今や誰も頭を下げるもののいなくなった献帝の前に叩頭する礼を取った。忠臣らしい態度に一瞬舞い上がる献帝だったが、司馬懿はすぐさま態度を変えて献帝に話を切り出す。

■第76話「曹丕、漢を簒奪する」
司馬懿が訪れたのは、自分が禅譲の詔を書くという目的の為だった。最早意欲の失せ切った献帝は司馬懿を咎めることはなかった。そして曹丕への譲位の儀式が行われ、献帝は劉協という名の一家臣になるのだった。西暦220年、後漢帝国は500年の歴史に幕を下ろし、新しく魏という王朝が始まった。曹丕は曹操に武帝の称号を贈り、劉協を山陽公に封じ、更に許都から洛陽へ遷都することを明言した。船に乗って赴任する劉協と曹夫人だったが、突如船が沈み始める。曹丕の罠ではと色を失う曹夫人だったが、実は劉協自ら船に穴を開けたと打ち明けられる。王朝を自分の代で終わらせてしまった事を恥ての自害を選んだのだった。
その頃蜀では、劉備が関羽を失って嘆き悲しんでいた。そこへ追い討ちを掛けるように曹丕が魏王朝を立てたこと、廃位された劉協が死去した知らせが入る。生きる価値無しとばかりに悲嘆に暮れる劉備は、献帝のための祭壇を築く。しかし献帝亡き後、誰が漢王朝を告ぐべきかとの問いに対し、劉備が帝位に就くべきと主張する諸葛亮以下家臣に対し、劉備は断固として拒否した。屋敷に篭った劉備は息子・劉禅に学問指南をするものの、劉禅は漢詩もまともに覚えられない様子だった。数日後、諸葛亮が病に倒れたという知らせを受けた劉備はすぐさま駆けつける。それは、劉備が帝位に就く事を説得するため諸葛亮が仮病を装ったものだった。劉備は帝位の話しを持ち出されて諸葛亮の仮病を見抜くが、これまで劉備も仮病を使って篭っていたことと同じであると諸葛亮が返すと、久々に劉備は声を出して笑った。諸葛亮の熱意から、劉備は帝位に就くことを認めつつあったが、それにはまだ多くの問題が山積していた。

「三国志Three Kingdoms」は月曜から金曜の午後5時から放送。作品オフィシャルサイトでは予告篇とダイジェスト動画を公開中。

ドラマ「三国志」公式サイト
BSフジ「三国志Three Kingdoms」

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