吉田の失脚、台頭する芦田とGHQの思惑…ドラマ「負けて、勝つ」第3回予告動画と前回のあらすじ-NHK

2012年09月22日11時53分ドラマ

9月22日、NHK総合の土曜ドラマスペシャル「負けて、勝つ~戦後を創った男・吉田茂~」は第3回を放送、ようやく覚悟を決めて吉田茂(渡辺謙)が総理となったものの、国民の支持を得られずに吉田内閣は早々に終わりを告げる。そして次の総理となったのは吉田をライバル視する芦田均(篠井英介)だった。
<第3回みどころ>
これまで外交屋を自称していた吉田が、政治家として波乱の道を進み始める一歩が描かれる。誰が総理になるかの裏側にある様々な勢力の思惑、そして当時の日本を取り巻く国際環境などにも注目しながら吉田茂という人物を更に掘り下げていく。吉田が再び総理の座に就くまでの政争が日本をどう導くのだろうか。

■第2回あらすじ
吉田茂は夢を見ていた。亡き妻・雪子(笛木優子)の夢だった。目覚めて小りんに声を掛けられ、戸惑う吉田。その頃、内閣にはGHQから公職追放者リストを作成するとの指示があった。閣僚たちは一様に反発したが、ここは意地を張るところではないと吉田はなだめる。吉田はマッカーサーに現職閣僚の追放を辞めるように願い出るが、逆に日本人に独立する意志があるのかと問いただされてしまう。そしてマッカーサーは、将来の大統領選を見据えて日本統治を何としても完了させたい思惑があった。
発表された追放者リストには、吉田の外交官仲間で首相となった広田弘毅(佐野史郎)も交じっていた。広田が収監される直前に面会に行った吉田は、連れ去られた夫を見て泣き濡れる広田の妻の姿を見て胸を痛める。吉田はGHQの天皇制擁護の意見を持つGHQ第二参謀部部長のウィロビーに接触するが、ウィロビーは同時に日本人を来るべきソ連との戦争に利用しようとも考えていた。ウィロビーとの取引を持ちかけた白洲次郎(谷原章介)は過激な意見に交渉を一瞬躊躇したが、やむを得ずとして吉田はウィロビーとの接触を続ける。一方、GHQ民生局長のホイットニーは厚生大臣の芦田均(篠井英介)と接触を図っていた。
日本政府はGHQに新憲法の法案を提出するが却下され、代わりにGHQの用意した草案を渡される。そこには天皇は主権を持たず、象徴であると書かれていた。吉田と同行した国務大臣の松本烝治(嶋田久作)や白洲は激怒するが、象徴であろうと天皇の命が大事だとしてGHQの草案を吉田は受け取り、閣議の場に提出する。閣議でも総じて吉田は批判される。しかし、当の昭和天皇が自らを象徴とする草案に対し肯定の立場を取ったことで、日本政府はGHQの作った草案を受諾し、それを元に憲法が作成されることになる。帰宅した吉田に、長男の健一(田中圭)は吉田の成したことは素晴らしいと声を掛けるが、他国に作らせた憲法を受け入れたという屈辱は吉田の中にもあり、荒れる気持ちを健一にぶつけるしかなかった。
その後日本は新たな政府を作るために選挙が行われた。第一党の日本自由党の党首には鳩山一郎(金田明夫)が決定し、総理就任は目前だった。しかし外国人記者たちから鳩山が以前書いた著書にヒトラーと協調すべきとの下りがあったことを指摘され、結果として鳩山は公職追放処分を受けてしまう。そして東京裁判が開かれ、28名の日本人が出廷することとなる。日本自由党では誰が鳩山の後継となるかで紛糾し、芦田を推す勢力が強かった。そんなある日、自由党の衆議院議員である松野鶴平(石橋蓮司)が吉田と鳩山を料亭で引き合わせた。松野は次の総理は吉田になって欲しいと切り出した。話を断ろうと席を立つ吉田に、松野は必死でその足にすがりついた。土下座して党首の頼みを聞いて欲しいという松野に折れ、吉田は再び席についた。鳩山は涙を浮かべて吉田に総理になるように懇願する。そしてにわかに世論でも次期首相は芦田か吉田かと注目を浴びるようになる。
吉田が自宅に戻ると嫁いだ娘の麻生和子(鈴木杏)が来ていた。和子は吉田の内妻である小りんに理解を示しながらも、吉田が総理になるにあたって入籍する気がないなら出て行ってもらうべきではと意見する。その時、小りんが庭に侵入者がいると呼びに来た。一同で庭を見に行くと、そこには忍び込んだときに転倒してしまった松野の姿があった。松野はひたすら吉田に総理になって欲しいと頼み込んだ。かつてない日本の苦境時に総理になることは貧乏くじであると吉田が言うと、それでも吉田に引き受けて欲しいと松野は土下座を続けた。
ある日、吉田は広田の妻・静子が服毒自殺したという報告を受ける。静子の父親が国粋主義者だったことから、それが広田の裁判に影響することを案じての事だと思われた。そんな時、川でひとりたたずむ小りんを見つけた吉田は、小りんが自殺するのではと慌てて駆け寄る。しかし小りんは吉田の好物の豆腐を買いに出掛けていただけだった。安心した吉田は、広田のことを小りんに語り始めた。広田が総理大臣になったのは、吉田が説得したからだった。その後広田は外務大臣を兼務する激務に見舞われたが、妻の支えもあり厳しい時代を乗り越えた。吉田は広田と自分を比べ、妻を大事にした広田に対し自分は結婚式も雪子一人で行わせた事、雪子が死んでも自分はまだ生きていることなどをぽつぽつと語った。そんな吉田に、思い残すことがないなら死ねばよろしいのではと小りんは告げる。わからん、と答える吉田に、小りんはあなたのことですよと叱咤し、頬を叩くのだった。吉田はそこで目が覚める。生き恥を晒しても成すべきことがあると悟った吉田は、敗戦国の総理になることを決意する。吉田は鳩山と面会し、金策はしない、内閣人事に口を挟まないこと、辞めたくなったらいつでも辞めることなどを条件に、総理になることを承諾する。そして吉田は第45代内閣総理大臣となる。そして吉田は一日も早く講和条約を結び、GHQに出て行ってもらう事を目標に掲げる。


ドラマ「負けて、勝つ~戦後を創った男・吉田茂~」第3回は22日(土)9時から10時13分まで放送。予告動画はドラマ公式サイト「次回予告・各回のあらすじ」で視聴出来る。NHKオンデマンドでは翌9日午後6時から見逃し番組で配信予定。

負けて、勝つ~戦後を創った男・吉田茂~|NHK土曜ドラマスペシャル
NHKオンデマンド

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