死者で敵を動かす罠!悲しい王の慈悲!「イ・サン」29-30話見どころと予告動画-NHK
反世孫派の中心人物と目されているチョン・フギョムと密会していたのが貞純王妃だったことで、一連の事件の黒幕が王妃だとわかった。29話と30話ではついに全ての事実が明らかになり、王妃に処罰が下される。
29話では、フギョムを罠にかける大捕り物のシーンが、30話では、王妃に下された処罰が一番の見どころとなる。
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【29話】
ホン・グギョンは儺礼戯(ナレイ)でのサン暗殺の黒幕が貞純王妃だということを報告するが、サンは、これまで何かと自分を気遣ってくれた祖母でもある王妃が、自分を暗殺しようとしたとはにわかには信じられないでいた。何しろサンは、歴代の王の中でも特に孝心が厚い人物として名を残しているくらいだから…。この事実を知った後、サンが王妃とばったり出会うシーンがある。この場面の名優二人の演技をお見逃しなく。
ここから、グギョンは王妃が黒幕だという確証を掴むために動き出す。まず、事件の実行犯で既に自害した役人からの手紙をフギョム宅に投げ入れた。死者からの手紙で敵をおびき出そうという罠を仕掛けたのだ。だまされたフギョムは手下たちを約束の場所に送るが、そこにはグギョンの兵が待ち受けていた。さあ、ここから一大捕り物が始まる。中でも大活躍はテスだ。逃げる敵たちを一人で追跡し、大勢を相手に一人で跳び蹴り、回し蹴り、踵落とし、まるでアクロバットのような技を駆使して敵をバッタバッタとなぎ倒していく。しかし、さすがのテスも力が尽きた…テス危うし!そこに助けに来たのは、なんとサンだッ!臣下を主君が助ける!古来より、危機の主君を臣下が助けるというのが時代劇の常識だ!と筆者は思っていた。何しろサンは護衛兵の誰よりも弓がうまく、腕が立つのだ。
この逮捕で、フギョムが事件に関与していたのは間違いない。しかし、物証がない。ここでもサンが助け舟を出す。あれだけの事件を起こすには大金が動くはずと、大金の流れに着目させた。サンは孝心が厚い上に、腕が立ち、頭もキレる、まさにスーパーマンだ。
グギョンに大金の流れを掴まれたフギョムは、自分たちも下っ端でバックに黒幕が控えていることを匂わす。和緩(ファワン)とフギョムを手下に仕える人物など、王以外には王妃しかいない。つまり、黒幕は王妃だと自白したも同じだ。
さて、貞純と和緩&フギョムの微妙な関係を整理しておこう。自分たち老論派を快く思わない思悼世子を倒すまでは運命共同体だったが、めざす終着駅は違った。貞純はサンの腹違いの弟の恩全君を王位に就け、自分が摂政をしようと考え、和緩は養子のフギョムを王位に就けようとしていた。
話を戻して…貞純王妃が黒幕だと確信したグギョンは最後の手に出た。捕らえていた王妃の兄ギジュに、フギョムが「一連の事件は全て王妃が黒幕だった」と自白したと告げたのだ。結局フギョムのみごとな話術でギジュは全てを自白した。さあ、反世孫派たちが、何故これほどまでにサンの暗殺にこだわったか?そのわけは29話のラストで確認しよう。
ところで29話の図画署はほのぼのしている。相変わらすイ画員とタク画員の迷コンビの会話は傑作だし、あるきっかけで、タク画員がついにソンヨンを認めることになる。
【30話】
ギジュの自白で貞純が一連のサン暗殺の黒幕だと知った英祖とサンはひどくショックを受けた。特に英祖の落胆振りはドラマではほんの一瞬ながら胸が痛んだ。
フギョムと和緩はこの期に全ての罪を王妃に押し付けようとした。この後貞純をフギョムがすれ違うシーンがある。さあ、このとき貞純はどうしたか?29話でサンとすれ違った時と今回、たった1話でこの展開、見比べてみるのも一興だ。
これにて貞純は一巻の終わりと誰もが思ったとき、英祖がとんでもない形で事件を終わらせた。「そんなバカな!それじゃサンの立つ瀬がない!」これは筆者の素直な感想。この感想と次のエピソードで英祖の下した結論を推理しよう。
英祖という人物は情が深いがその分気性も激しい。そんな彼の性格がわかる有名なエピソードを二つ紹介しよう。まずひとつは、第1王妃貞聖のこと。
貞聖には生涯子供がいなかった。これは、二人の初夜の日に、王妃の手を誉めたところ、王妃が用事をしたことがないからと答えたことにある。イ監督の最新作であるドラマ「同伊(トンイ)」のヒロインは英祖の母。三大悪女のドラマ「張禧嬪(チャン・ヒビン)」と戦った女性だ。彼女は元は宮中下働きだった。英祖は母の荒れた手を想像したのだろう。英祖は王位に就くまで卑しい母から生まれた王子として、随分な扱いを受けたようだ。英祖は、初夜の会話以降王妃を遠ざけ、子宝に恵まれるチャンスはなかった。
これと正反対だったのが第2王妃貞純。既に老齢の域に達していた英祖だが、新王妃を選ぶ際に、好きな花を聞き、貞純は木綿と答えた。木綿は民の服を作る素材になるのがその理由と聞き、これがきっかけで王妃に選ばれた。その後貞純は献身的に英祖につかえた。英祖66歳、貞純15歳のことだった。この二つは英祖の人となりを知る有名なエピソードだ。
英祖の下した結論は、命がけで事件を究明したグギョンやテスたちをがっかりさせた。そして一番傷ついたのはサンだった。サンはその夜、姿を消した。
さて、前回タク画員は御真画師といって王の肖像画を描く画員に選ばれ、その助手にソンヨンが選ばれた。しかし、当日タクは緊張のため手が震えて絵が描けない。タクに代わって肖像画の下絵を描くということを提案するが、もちろんお付の者は、茶母に王の肖像画を描かせるなどとんでもないと許さない。しかし、それを英祖は快く認めた。これも母の出自が関係しているだろう。英祖の生い立ちを知るとてもよいシーンだ。ソンヨンを気に入った英祖は彼女を寝殿に呼び寄せた。サンを愛するソンヨンが愛するサンのおじいちゃんと…ソンヨンの貞操が危ない!でもご安心あれ。
英祖はソンヨン目当てではなく、彼女の描く筆致に興味が湧いたのだ。英祖はソンヨンに梅花図を描かせた。梅花図はサンも落ち込んだときに良く描く画だ。英祖が誰を思ってソンヨンに梅花図を描かせたのか?この絵にどんな意味があるのだろう。
気になるドラマの展開は、24日金曜日よる10時からNHKBShiで。
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