アヒルと味噌で最終回17.7%!有終の美を飾った「天皇の料理番」第12話見逃した方のためにあらすじと関連動画

2015年07月13日16時50分ドラマ

太平洋戦争に敗戦した日本は属国となり、GHQの統治を受ける!お上(天皇陛下)が軍事裁判にかけられる!?篤蔵(佐藤健)は料理人として何かできることはないかと模索するのだが…12日(日)放送に放送された「天皇の料理番」最終回は初回にあったアヒルの伏線が見事に生かされ、天皇陛下を味噌に例える秀逸すぎる描写が多くの感動を与えた!見逃した方のためにあらすじを詳しく紹介、90分SPは19日(日)まで無料見逃し配信中。

直木賞作家・杉森久英著の同名小説、大正から昭和まで天皇の料理番として、宮内省の厨司長(主厨長)を勤めた秋山徳蔵氏をモデルに描かれたドラマ「天皇の料理番」。福井の“厄介者”がカツレツと出会ったことで料理に目覚め、婿養子先から黙って上京し、華族会館、大衆食堂バンザイ軒、そしてパリへ渡り帰国後、宮内省の厨司長になった1人の料理人の波乱万丈の生涯を描いた。近年にしてはめずらしく1クールドラマなのに半年かけて撮影し、代役なしに佐藤健本人が料理シーンに挑んだり、大正、昭和の丸の内を壮大なオープンセットを用意するなど、TBSが金と時間をじっくりかけ、丁寧に作り上げたすばらしいドラマだった。

特にGHQが宇佐美(小林薫)に「あなたにとって天皇陛下とは?」との問いに、「味噌のようなもの」と答えたのは印象敵だった。日本人の食生活にとって、味噌は必要不可欠。しかしある日突然「今日から味噌を使ってはならない」と命じられたら、多くの日本人は戸惑い、そして怒り、暴動が起きるだろう。日本人から味噌を取り上げたら、統治することは困難になるのではないか…そう宇佐美は答えた。GHQに「現人神」と崇められた天皇陛下の存在意義を理解させるのに、非常によい例えだったと言えよう。

初回視聴率は15.1%、第2話11.4%、第3話12.0%、第4話12.7%、第5話14.5%、第6話14.1%、第7話14.9%、第8話15.3%、第9話16.7%、第10話16.1%、第11話16.8%、最終回17.7%と有終の美を飾った。平均視聴率は14.9%、同クールに放送された木村拓哉主演「アイムホーム」の平均視聴率14.8%を上まわった(全てビデオリサーチ調べ、関東地区)。
特に10時21分、篤蔵(佐藤健)が退任し、亡き妻・俊子(黒木華)の形見の鈴を取り出すシーン、瞬間最高視聴率20.3%をたたき出した。

劇中、秋山徳蔵氏の著書『味‐天皇の料理番が語る昭和』が登場した。1955年に刊行された書籍だが、現在中央公論新社より復刊され発売されている(Kindle版もあり)。58年にわたって大正天皇、昭和天皇の料理番として台所をあずかった初代主厨長の一代記。若き日のフランス留学での出来事や、宮内省のこと、天皇陛下の嗜好、宮中のしきたり、外遊に同行した際の体験などが綴られている。ドラマを見て、篤蔵に興味を持たれた方はぜひ、秋山徳蔵氏の著書をご覧いただきたい。

■DVD&Blu-ray情報
「天皇の料理番」DVD BOX 26,600円(+税)、Blu-ray BOX 33,600円(+税)は11月27日発売。

■最終回(第12話)あらすじ
1937(昭和12)年、支那事変が起こり、その後1941(昭和16)年、太平洋戦争に突入。日本軍は苦戦を強いられるようになった。昭和天皇は民と同じ物をとおっしゃり、皇室への配給も国民と同じになり食糧物資が乏しくなった。それこそ、めざし1匹が貴重なほど…。そんな中、篤蔵は陸軍・偕行社に出張を命じられると、そこには宮内省とは比べものにならないほど、豊富な食糧が備蓄されており、篤蔵は憤りを隠せなかった。そして1945(昭和20)年8月15日、日本は敗戦し属国となり、GHQ(連合国最高司令官総司令部)の統治を受けることとなる。この戦争は軍部が熱り立って始めた戦争だったが、日本国元首である昭和天皇に戦争責任があるかどうか、軍事裁判にかけられるのでは…というウワサで巷は持ちきりだった。
篤蔵は、宮内省にとってGHQは最上級の来賓であり、真心のこもったおもてなしをすれば「情」を分かってくれる、天皇陛下には罪がないことを理解してもらえると思った。しかしGHQの中には、日本、そして天皇陛下を愚弄するような発言をするものもおり、篤蔵はその度にかんしゃくを起こしそうになるのだが、俊子(黒木華)の形見の鈴の音を聞いて、心を落ち着かせた。
20年もの間、篤蔵は毎日昭和天皇のために食事の用意をした。陛下の食生活を見て来たからこそ、陛下のお人柄、陛下の健康状態がわかるようになった篤蔵は、料理人の自分が陛下をお守りすることはできないかと模索する。
そんなある日、GHQが宮内省の新浜鴨場にてファミリーパーティーをやることになり、篤蔵が料理を担当することになる。宇佐美(小林薫)、新太郎(桐谷健太)、辰吉(柄本佑)に手伝ってもらい、最高級の料理でGHQをもてなした。しかし1人の軍人が篤蔵をからかい池に突き落とし、天皇陛下を愚弄する暴言を吐いた。怒りが込み上げる篤蔵だったが…ここでも俊子の鈴の音に救われた。篤蔵は怒りを爆発させず、池の中で「クワッ、クワッ」とアヒルの真似をする。その姿を見た新太郎と辰吉も池の中に入り、アヒルの真似をしてその場を和ませた。
その後、昭和天皇には戦争責任はないとGHQが判断を下し、篤蔵は再び厨司長として陛下にお仕えする身となった。
そして昭和47年10月18日、58年もの長きに渡り、宮内省厨司長として勤めてきた篤蔵はこの日退任した。陛下からは「あなたが私の身を労ってくれたのと同じように、自分の身体を大切に…。料理は真心だね」とのお言葉をいただき、篤蔵は俊子の鈴を握りしめうれし涙を流した。

TBSテレビ60周年特別企画‐究極の夢と愛の物語‐日曜劇場「天皇の料理番」最終回(第12話)は7月12日(日)放送。出演は佐藤健、黒木華、林泰文、天野義久、桐谷健太、柄本佑、高岡早紀、小林薫ほか。番組公式サイトでは最終回予告動画を視聴できる。「天皇の料理番」最終回はTBSオンデマンドにて19日(日)夜8時59分まで無料見逃し配信中。

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