唐沢寿明の内閣府会見は政治家たちにお勧め!「ナポレオンの村」最終話見逃した方のためにあらすじと配信情報

2015年09月22日12時12分ドラマ

実在のスーパー公務員をモデルにした「ナポレオンの村」最終回は、次の限界集落へ向かう浅井(唐沢寿明)を村人たちが見送る美しい映像で幕を閉じた!前回は、福本市長(沢村一樹)が記者会見で視聴者を感動させたが、9月20日(日)最終回では浅井が内閣府での会見で限界村について語った演説が視聴者の心を捕えた!最終回を見逃した方のために詳しいあらすじを紹介、番組公式サイトでは9月27日20:59まで最終話の見逃し配信をしている。

予定調和なストーリー展開に少々意地悪な見方をしようと思いながらも、結局は出演者の名演技と美しい風景に毎回泣かされてしまった「ナポレオンの村」。各回ラストの唐沢寿明と沢村一樹との静かな火花の散るエンディングに主題歌「君の鼓動は君にしか鳴らせない」(平井堅)がかぶさると、もう駄目だ。次回放送を心まちにしてしまった。最終回は異動命令が下りた浅井を見送るシーンに涙腺決壊となった視聴者も多かったようだ。
「菰田だよ~」のイッセー尾形、義理堅い腰ぎんちゃく太田役のムロツヨシ、そしてヒロイン由香里役の麻生久美子ら個性豊かな共演者たちの熱演も好感が持てた。
そんな中やはり光ったのは唐沢寿明が演じる主人公スーパー公務員・浅井だ。どんなありえない展開も唐沢が演じると妙なリアル感があった。番組公式サイトの掲示板には「こんな公務員に自分の市町村に来てほしい」や、現役公務員から「こんな人と仕事がしたい」と、いった書き込みもあった。特に最終回の演説は秀逸で、「今の政治家たちに見てもらいたい」という声も上がっていた。
途中、世界水泳大会のために全7話と短い話数となったが、出来ることなら最終回を2~3回に分けてじっくり見たかった。
「NHK朝の連続テレビ小説で半年かけて放送してほしい」という声もネットにあったが、確かに朝、仕事や学校に出かける前にこのドラマを見れば元気がもらえそうだ。「次の限界集落での続編を放送してほしい」など、ネットには視聴率では測れないドラマを高く評価する声が多く聞かれた。
とはいえ、製作サイドもドラマファンも気になるのは最終回の視聴率だろう。初回12.7%、その後 7.4%、9.1%、8.5 %、7.9%、10.2%。 シルバーウィークスタートに放送となった最終回視聴率は6.9%だったことが24日分かった。(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)

■第7話(最終回)あらすじ
廃村の危機から救われた神楽村の人々が浅井(唐沢)の家で祝杯を挙げる中、戸川(山本耕史)が内閣府国家戦略特別管理官・桜庭(西村雅彦)を連れてきた。桜庭は浅井の村興しの手法を地方創生のモデルケースにして、日本の限界集落を一気に立て直すと宣言。浅井は、マニュアル通りに限界集落を復興させることは「不可能」だと訴えるが、桜庭は、国が応援すれば「不可能はない」と断言。戸川も、「桜庭は浅井さんの同志。もう浅井さんの役目は終わった」と言って退かない。
後日、国の後押しに浮かれる村人を見て心配する浅井は、戸川に「ビジネスしか考えていないだろう!」と詰め寄るが、戸川は「限界集落問題は莫大な金が動く、ビジネスチャンスだ」と悪びれない。
桜庭は「行動を起こさないと国は動かない」と、国からの助成金がおりるのを待たず、神楽村の道路や野菜直売場の立て直しに動き出した。その莫大な費用は星河市が立て替えなければならない。危険視する浅井を見て福本市長は、浅井の決断に従うと言い、浅井は桜庭を止めようとしたが、桜庭は聞く耳を持たない。

そんな中、突然、国の予算の見直しが決定し、神楽村への援助が打ち切られてしまった。うろたえる桜庭に浅井は、「だから言ったでしょう。神楽村は村人が自発的に行動したから復興した。誰かに頼っていたら、復興なんてできない」と言いながらも、笑顔で「今出来ることを精いっぱいやろう」と桜庭を励ました。

一方、戸川の計画をあらかじめ聞いて承諾していた菰田は、予算の打ち切りを知って村人たちに謝罪した。そこに福本が現れ、みんなで行動することを呼びかけ、すでに浅井が動き出したことを教えた。浅井は、工事が中断された道路を一人で整備していた。村人たちはそんな浅井をからかいながらも、また自分たちで動くことを始めた。
由香里に伴われて戸川も現れた。謝らないと言いながらも、「浅井さんには敵わなかった」と自分の負けを認めた。
そこに、内閣府に来て、議員たちに限界集落への支援の大切さを説いてほしいという連絡が福本から入った。内閣府に駆けつけ、押し問答する浅井たちに「上司が迷惑するぞ」と脅す議員。すると、福本が現れ「浅井さんの行動は、犯罪以外は私が責任持ちます」と。前回浅井が福本に言った言葉を、今度は福本が口にした。福本は国務大臣から会見の許可を取り付けていた。浅井は内閣府の会見で次のように訴えた。
「支援金の打ち切り決定で神楽村の道路や野菜直売場は工事途中だが、村人たちが自分たちでやるからかまわない。だが、政治で夢や希望を与えるなら本気でそこにいるひとりひとりと向き合ってほしい。すべての公務員の雇い主は国民だ。なら、やるべきことはただ一つ。国民が幸せに暮らせるように働くこと。役人は役に立ってこその役人ですから!限界集落は日本が抱える最大の難問。日本の未来を暗示する場所。このまま放置していいのか?あなたたちが考えた答えを国民に提示してください。国民に!」

しばらく絶って、支援金も見直され神楽村は完全に復興の見通しがつき、浅井には異動が命じられた。最後の日、由香里には出かけてくると軽く告げた浅井は、農林商工課の面々にハイタッチで見送られ役所を後にした。「どこにもいかないで」と泣きながら追いかけてきた由香里に、浅井は「君は、もう十分成長した。僕がいなくても大丈夫」と答えた。「浅井さん…大好きです……神楽村のことが」と意味深な由香里の言葉に一瞬驚きながらも浅井は笑顔で去って行った。美しい田園風景の中、村人たち全員が浅井を見送り、車窓の人となった浅井も涙で手を振った。

■ゲスト
桜庭剛志役:西村雅彦

■出演者
唐沢寿明、麻生久美子、山本耕史、ムロツヨシ、星田英利、山下健二郎(三代目J Soul Brothers)、イッセー尾形、沢村一樹ほか

■スタッフ
脚本:仁志光佑
プロデュース:高橋正尚
演出:岡本伸吾・塚原あゆ子・平野俊一
原案:「ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? 」(講談社+α新書)
音楽:「君の鼓動は君にしか鳴らせない」(平井堅)

TBS日曜劇場「ナポレオンの村」番組公式サイト
YouTube「ナポレオンの村」チャンネル

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