磯村勇斗、感銘を受けた憧れのパク・チャヌク監督の言葉は?『別れる決心』ジャパンプレミアムレポート

2022年12月26日22時58分映画

12月26日、都内劇場で韓国映画『別れる決心』ジャパンプレミアが行われ、に来日中のパク・チャヌク監督が登壇し、解説ゲストとして古家正亨、特別ゲストとして磯村勇斗が参加した。オフィシャルレポートが到着したのでご紹介、映画公式サイトで予告動画が公開中だ。



《 映画『別れる決心』ジャパンプレミア 概要 》
◆日 時:12 月 26 日(月) 18:00〜18:30 ジャパンプレミア
◆場 所:TOHO シネマズ 日比谷 スクリーン 12(千代田区有楽町 1-1-3 東京宝塚ビル地下)
◆登壇者:パク・チャヌク監督、特別ゲスト:磯村勇斗 解説ゲスト:古家正亨(韓流•K-POP MC)


映画『お嬢さん』(2016)以来、5年10ヶ月ぶりの来日となるパク監督は、巨匠の新作を待ちわびる日本のファンを前に「今日は寒い中、このように集まっていただきありがとうございます」と感謝しながら「この作品は『お嬢さん』以来となる私の映画監督作であり、コロナ禍を経て初めて作った映画でもあります。とても意味深い作品であり、ベストを尽くして制作した作品です」と挨拶した。

別れる

古家が「映画賞を総なめしているのみならず、作品としての質も高く評価されている。これまでのパク・チャヌク監督作に比べて暴力や性描写が抑えられているけれど官能的。かなり興奮しました」と絶賛するように、『別れる決心』は第 75 回カンヌ国際映画祭監督賞受賞のほか、青龍賞 7 冠を初め韓国国内でも数多くの映画賞を受賞。さらに第 80回ゴールデン・グローブ賞にもノミネートされ、第95回アカデミー賞の韓国代表作品にも選ばれている。

また韓国では脚本集がベストセラーになり、決めセリフが SNS で流行するなど社会現象的ヒットを記録。BTS の RM も本作に大ハマリしており、Instagram で映画のセリフを話す映像を投稿したりしているという。これにパク監督は「RM さんは自分でお金を出して何度も本作を観てくれたようで本当に嬉しいです。次回お会いする際にはお礼を言おうと思います」と笑顔。本作制作においては古典的スタイルをテーマにしたそうで「それが私がこれまでに作ってきた刺激的な作品よりも好評を博しているということが非常に興味深いです。人を愛する感情や別れの辛さというものはどの国のどの世代でも共通するものであると再確認することができました」と反響に手応えを得ていた。

舞台挨拶中盤には特別ゲストとして俳優の磯村勇斗が監督への花束を抱えて登壇。磯村は自身の出演作『PLAN 75』でパク監督と同じく第 75 回カンヌ国際映画祭に参加しているが、この日が念願の初対面となった。10 代の頃に、パク監督の映画『オールド・ボーイ』を見て衝撃を受けたという磯村は「あの作品を見たときに“俺はこういう作品に出るような俳優になるんだ”と思ったくらい衝撃を受けました。それを手掛けた監督とお会いできているなんて本当に夢のよう」と感慨無量。これにパク監督は「私も今日こうしてお会いできて嬉しいです。今後磯村さんは大俳優になって簡単にはご挨拶できなくなると思うので、お会いできてよかった」とリスペクト返礼で、当の磯村は「そんなことを言われたら…頑張るしかない!」と自らに気合を入れていた。

また磯村は『別れる決心』について「中毒性のある映画で面白かったです。過激なシーンを抑えつつも登場人物たちの心情にフォーカスを当てて、刑事ヘジュン(パク・ヘイル)と容疑者ソレ(タン・ウェイ)の掛け合いに胸がウズウズ。何度も観たくなる大人の危険なラブストーリーだと思いました」と絶賛。古家も「美術セットにもすべて意味があり、セットから聞こえてくるセリフもあって、見ていてドキドキする。あんなにもセクシーなハンドクリームは初めて」とヒントをちりばめながら見どころを上げていた。

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そして磯村は憧れのパク監督に対して「撮影現場で心掛けていることは?」と質問。これに監督は「対話」と明かし「私の作品を見た方は、私という人間は一人で色々なことに拘り、周りの意見を聞かないような人間だと思われるかもしれませんが、私は誰よりもキャスト・スタッフと話をして彼らの話をよく聞きます。ディスカッションすることでそこから良いものを選択することができるし、そこから自分の考えが発展成長もする。これはとても重要なこと」と説明。その返答に磯村も「一番大切なことですね。僕も改めて仲間たちと会話をしながら作ることを大切にしたいと思いました」と感銘を受けていた。

また司会からパク監督作品への参加の意思を問われた磯村は「出られるものならば出たいですよ!そのためには韓国語を頑張って勉強しようと思う!」と前のめり。するとパク監督も「磯村さんが韓国語をマスターするのではなく、私が日本語を勉強して日本映画でご一緒するのもありかもしれませんね」と日韓合作作品の制作に意欲を見せていた。最後にパク監督は「私にとって幸せな瞬間は、この作品を見て観客の皆さんが笑ってくれた時です。ユーモアとは言語の壁を超えるのが難しいものですが、そのユーモアの部分を外国の皆さんが笑ってくださるということは、この映画で描かれているユーモアが通じたということ。皆さんもこの映画を見て面白いと感じたら、躊躇することなく笑ってくださいね」と日本の観客に呼び掛けた。

■映画概要
監督:パク・チャヌク
脚本:チョン・ソギョン、パク・チャヌク
出演:パク・ヘイル、タン・ウェイ、イ・ジョンヒョン、コ・ギョンピョ
提供:ハピネットファントム・スタジオ、WOWOW
配給:ハピネットファントム・スタジオ
原題:헤어질 결심|2022 年|韓国映画|シネマスコープ|上映時間:138 分|映画の区分:G
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