NHK海外ドラマ「アストリッドとラファエル2」第3話“アブダクション”ネタバレと第4話“フェルマータ”予告
6月4日(日)夜11時よりNHK総合でフランス発の大人気ミステリー「アストリッドとラファエル2 文書係の事件録」(全8話)の第3話“アブダクション”が放送された。ネタバレあらすじと、6月11日に放送される第4話“フェルマータ”の見どころを紹介しよう。NHKプラスで見逃し配信、番組サイトで関連予動画が公開されている。
「アストリッドとラファエル2 文書係の事件録」は、犯罪資料局の文書係として働く頭脳派のアストリッドと、猪突猛進型の警視ラファエルの女性コンビが難事件の解決に挑むフランス発のミステリードラマ。
6月4日に放送された第3話では、アストリッドとラファエルの目の前に、行方不明になっていた容疑者ソフィアが突如現れるという怪現象が起きるところから物語が始まった。アストリッドはソフィアがこれまで度々行方不明になり、記憶をなくした状態で発見されたことがあることから、彼女が“アブダクション”(宇宙人による誘拐)されたことがあるのではと推論する。
ソフィアが“アブダクション”されたことのある人達の会合に「彼らが戻ってきた」とメッセージを送っていたことから一気に「X-ファイル」の様相を帯びてくるが、実は“知らないはずなのに意味の分かる言葉を話す未知の人々に囲まれた”という彼女の体験は、幼い頃に実際に体験した残虐事件に関する記憶だった。事件が起こったのが電磁波などを研究する国防省の下請け企業で、電子機器の不具合や眩しい閃光も、それで説明がついた。ソフィアが幼い頃に受けた体験も、宇宙人に誘拐され記憶を失ったことのある人々も、どちらも本人にとっては辛い体験だったには違いなく、謎が明かされたからといって解決できるものではないことがとても悲しい。
「手品」同様、アストリッドにとって、宇宙人による誘拐「アブダクション」も、論理的推論(アブダクション)で導き出した「あり得るもの」扱いなのが面白かった。
前回、テツオに興味を示し始めたアストリッドは、月曜日だった買い物の日を、テツオが店番をする水曜日に変えていたのも興味深い。さらに、アストリッドは、ラファエロが亡き兄・バンジャマンについて、何か心を痛めているのに気づき、彼が亡くなった事件についてこっそりと調べ、何か自分にできることはないかと働きかける様子にじんわりした。
次回6月11日に放送される第4話では、国営ラジオ局「ラジオ・フランス」の巨大なパイプオルガンの近くで男性2人が相次いで死亡するという事件が発生する。
■前回:第3話 ネタバレあらすじ
国防省の下請け企業エプシロン社の研究室で、職員のマルク・ブロディが刃物で刺殺された。現場に駆けつけた警備員は、荷受け係をしている従業員ソフィア・ルノワールが逃げ去るのを目撃していた。
施設はすぐに封鎖されたが、ソフィアは行方不明でどこにも姿が見つからない。ラファエルとアストリッドが一旦帰ろうと駐車場で車に乗ったとき、急にエンジンが動かなくなり、強烈な閃光とともに突然目の前に血だらけのソフィアが現れた。しかし、彼女は事件のことを何も覚えておらず、アストリッドは彼女がこれまで何度も同じような経験を繰り返していることから、ソフィアが消えたのは宇宙人による誘拐「アブダクション」の可能性を指摘する。
その後、ソフィアが事件直前に、宇宙人に遭遇した人達の会合へ「彼らが戻ってきた」とメッセージを送っていたことが判明し、ラファエルは驚く。ソフィアを尋問すると、幼い頃、眩しい光の中で沢山の人物に囲まれて、知らないはずの言葉が理解できるという経験をしたのだという。彼女はその経験から精神的に不安定になり、薬物依存症になっていた。
現場に落ちていた凶器のカッターからはソフィアの指紋が検出され、彼女についていた血も被害者のものだったことから、フォレスト検事はソフィアのを容疑者として取り調べ、早々に捜査を終わらせようとする。しかし、ラファエルは亡兄・バンジャマンとどこか似ているソフィアが殺人を犯したとは思えず、無実を証明しようと動き出す。
ソフィアの母から事情を聞くと、実はソフィアはボスニア・ヘルツェゴビナ出身で、五歳の時に養子として迎えたのだという。当時ソフィアは、父と兄たちを目の前で殺されるのを目撃したことで心に傷を負い、その記憶が薄れるまではずっと怯えていたという。辛い記憶は時間と共に無くなっていったが、代わりに心のバランスを崩し薬物依存するようになってしまったのだという。
フルニエ検視官は、遺体の傷口から犯人は戦い慣れた人間だと示唆し、ソフィアの容疑を疑問視する。事件の関係者を調べていると、その夜ソフィアが荷受けした配達業者の中に、セルビア出身のジャン・シャルパンティエという配達員がいることが判明。かれは、民兵組織“コガネムシ”の構成員で、旧ユーゴスラビアでおきた大量虐殺事件に加担した戦争犯罪者だったことが突き止められた。
警察署でシャルパンティエの面通しを行なうと、ソフィアは幼い頃、彼が父や兄たちを殺したことを思い出し、事件の夜のことも語りだした。配達に来たシャルパンティエが戦争犯罪者だということに気づいたソフィアは恐怖し、彼女に身分がバレたことにきづいたシャルパンティエがラボまで追いかけてきた。ソフィアはカッターを掴んだが取り落してしまい、シャルパンティエに取り押さえられた。そこに被害者のブロディが助けに入り、ソフィアの代わりに殺害されてしまったのだ。
ソフィアは慌てて床下点検口に身を潜め、シャルパンティエをやりすごした。突然の電磁波と閃光は、ソフィアが配線を踏んだことで起こった出来事だった。シャルパンティエは殺人の容疑で逮捕された。
■次回:第4話 「フェルマータ」あらすじ
コンサートホールのパイプオルガンでバッハの曲を練習していた演奏家ポーリーヌが、パイプの間で亡くなっているスタッフを発見する。アストリッドは練習を録音した音に違和感を覚え、その解明に取り掛かる。一方、ラファエルはポーリーヌの師匠ライプニッツに話を聞きに行く。彼は訴訟を起こされるほどの高圧的な厳しい指導で知られる人物で、警察の到着前に現場を離れていた。だが翌日、ライプニッツも同じオルガン近くで遺体で発見され…。
■キャスト
アストリッド・ニールセン(サラ・モーテンセン:貫地谷しほり)
ラファエル・コスト(ローラ・ドベール:林真里花)
二コラ・ペラン(ブノワ・ミシェル:川田紳司)
アルチュール・オンギャン(メレディン・ヤクビ:中村章吾)
アンリ・フルニエ(ウスキ・キアル:佐々木睦)
カール・バシェール(ジャン・ルイ・ギャルソン:藤真秀)
テオ(ティミ・ジョイ・マルボ:宮瀬尚也)
ウィリアム・トマ(ジャン・ブノワ・スイル:粟野志門)
テツオ・タナカ(ケンゴ・サイトウ:中川慶一)
マティアス・フォレスト(ユベール・ドゥラトル:おかやまはじめ)
原題:Astrid et Raphaëlle
制作:2021年 フランス
【放送予定】NHK総合 2022年5月21日(日)夜11時より 全8話
[ステレオ2か国語(主:日本語吹き替え/副:英語)| 字幕放送有り]
(放送日時は変更になる場合があり)
NHK「アストリッドとラファエル2 文書係の事件録」番組サイト
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