こんな制度があったら?映画『PLAN 75』は“生きる”ことを全世代に問いかける衝撃作…Netflixでも17日配信開始

02月16日22時42分映画
YouTube『PLAN 75』予告動画よりキャプチャー

第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門正式出品、カメラドール特別表彰された映画『PLAN 75』(2022年)がいよいよ明日2月17日(土)より、Netflixにて配信開始する。YouTubeにて予告動画が公開中だ。



本作は、少子高齢化社会が一層進んだ近い将来の日本で、75歳から生死の選択権を与える架空の社会制度<プラン75>を媒介に、「生きる」という究極のテーマを問いかける衝撃作。2022年6月17日に劇場公開された。

監督・脚本は本作で長編映画監督デビューを果たした早川千絵。2018年公開された、是枝裕和監督が総合監修を務めにオムニバス映画『十年 Ten Years Japan』で短編『PLAN75』を撮った。その短編からキャストを一新し、物語を再構築した本作が長編初監督作ながら、2022年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門正式出品、新人監督賞に当たるカメラドール特別表彰という快挙を成し遂げた。

夫と死別し、長年一人で暮らしてきた主人公・角谷ミチを演じるのは、9年ぶりに主演を務めた名優・倍賞千恵子。<プラン75>の施設で働く若い世代のヒロムと瑶子を『ヤクザと家族 The Family』(21)の磯村勇斗、『由宇子の天秤』(21)の河合優実が演じ、たかお鷹やステファニー・アリアン、大方斐紗子、串田和美ら実力派俳優が顔を揃える。

監督は本作政策の理由を「最近の日本は社会的に弱い立場の人への風当たりが強い。その憤りを原動力にしてこの映画を制作した」とし、名優・倍賞の起用については「倍賞千恵子さん演じるミチという女性の姿を通して、人が生きることを全肯定する。そんな映画にしたい。」と語った。一方、磯村勇斗は「最初脚本を読んだとき鳥肌が立って、直感的にこの作品に携わりたい」と感じたと語っている。

<プラン75>に翻弄される人々が、最後に見出した答えとは――。衝撃の結末は大きな問いを我々に投げかける。

■あらすじ
少子高齢化が一層進んだ近い将来の日本。満75歳から生死の選択権を与える制度<プラン75>が国会で可決・施行された。様々な物議を醸していたが、超高齢化問題の解決策として、世間はすっかり受け入れムードとなる。
夫と死別してひとりで慎ましく暮らす、角谷ミチ(倍賞千恵子)は78歳。ある日、高齢を理由にホテルの客室清掃の仕事を突然解雇される。住む場所をも失いそうになった彼女は<プラン75>の申請を検討し始める。一方、市役所の<プラン75>の申請窓口で働くヒロム(磯村勇斗)、死を選んだお年寄りに“その日”が来る直前までサポートするコールセンタースタッフの瑶子(河合優実)、フィリピンから単身来日し<プラン75>の関連施設で働いているマリア(ステファニー・アリアン)は、このシステムの存在に強い疑問を抱いていく…。

■キャスト
倍賞千恵子
磯村勇斗 たかお鷹 河合優実 ステファニー・アリアン 大方斐紗子 串田和美

■スタッフ
脚本・監督:早川千絵
脚本協力:Jason Gray
撮影:浦田秀穂
照明:常谷良男
録音:臼井勝
美術:塩川節子

Netflix

YouTube『Plan 75』予告映像