Netflix「旋風」第11−12話(最終回):強敵キム・ヒエの罪を暴くソル・ギョングの衝撃的な最後の切り札

07月01日00時20分ドラマ
Netflixシリーズ「旋風」独占配信中

キム・ヒエとソル・ギョング主演の新作韓国ドラマ「旋風」がNetflixで2024年6月28日に独占配信中だ。クライマックスとなる第11−12話では最後まで抵抗を続けるスジンに罪を認めさせ、政治の中にはびこる悪に鉄槌を下そうとするドンホの壮絶な決断とその顛末が描かれた。気になるあらすじと見どころをチェックしてみよう。(ネタバレ)

【「Netflix」で独占配信の韓国ドラマ】



「旋風」は、世界を覆すために大統領暗殺を決意した国務総理と、それを阻止して権力を掌握しようとする経済副総理の対決を描いたNetflixシリーズ。⇒【各話のあらすじと見どころ】

■キャスト
首相パク・ドンホ:ソル・ギョング
副首相チョン・スジン:キム・ヒエ
大統領チャン・イルジュン:キム・ホンパ
秘書室長チェ・ヨンスク:キム・ミスク
カン・サンウン:キム・ヨンミン
ソ・ジョンヨン:イム・セミ
ハン・ミノ:イ・ヘヨン
イ・ジャンソク:チョン・ベス
ほか

キャストについてはこちらも参照→どこよりも詳しい!Netflix「旋風」キャスト、キャラクター人物紹介(画像)…これを見れば初回から楽しめる

■第11話あらすじ
旋風Netflixシリーズ「旋風」独占配信中短い期間に政界の癌と化していたカン会長(パク・グンヒョン)とサンチョン議員(チャン・グァン)の無力化に成功したドンホ(ソル・ギョング)。スジン(キム・ヒエ)は一人で政界を退くか、不正に関与している50人の議員を道連れにするかの選択を強いられ、家宅捜索を受け逃げ場を失い、ドンホの計画も完了間近に思われた。しかし、スジンは召喚よりも前に検察庁に出頭しドンホらの意表を突いた。同じ頃、彼女に随行していたマンギル(カン・サンウォン)は自らへの家宅捜索を行わない代わりにミノ(イ・ヘヨン)が関与した不正のリストをジャンソク(チョン・ベス)に手渡していた。しかし出頭したスジンは夫の日記の日付を照会するように言い、妙な余裕を漂わせていた。

ミノの不正リストを手に入れたと知ったドンホが、国民に対してその事実を発表している最中、スジンは捏造したミノの日記を見せ、全てはミノとサンチョンが企てたことだと言い、前大統領の汚職も否定した。「清廉潔白な前大統領」を殺したドンホの責任を問うことで、再び世論を変えようと試みるスジン。ドンホとジャンソクは資料や日記の真偽について調査を進めるが、二人が密会しているところを報道され逆風はさらに強まる。

スジンは更に学生運動時の人脈を使って労働組合のストライキを命じ、法や行政のトップも辞職し国のあらゆる機能がストップし、更に日記の解析も中止に追い込まれてしまう。デモが熾烈を極める中、まだ手放せるものがあるといい闘う意志を示したドンホ。

ジョンヨン(イム・セミ)はかつての恋人マンギルに出国禁止を解いてほしいと相談し、スジンの大統領選のライバルとなる候補の弱みを出して取引を持ちかけた。全てを失ったジョンヨンを不憫に思ったマンギルは手配を約束し、スマホのバッテリーが切れたジョンヨンにスマホを貸すが、ジョンヨンの罠にかかって廃工場に閉じ込められる。

デモ隊を大統領官邸に突入させようとしていたスジンに対して、マンギルのスマホに残されていた前大統領殺害の証拠を切り札に対抗するドンホ。官邸裏の山に呼び出されたスジンはかつて前大統領と3人でまだ不正にも手を出さず純粋に微笑み合えていた頃を思い出す。スマホの中身を切り札に過去を償うよう説得するドンホだが、解放されたマンギルからの連絡でスマホには証拠が何も入っていないことを知ったスジンはすぐさま大統領官邸への突入を指示。窮地に立たされたかのように思われたドンホは最後の切り札に全てを賭けた。スジンのジャケットを掴み、ハンカチを奪い取ると自ら崖から身を投げたのだ。

■第12話(最終回)あらすじ
旋風Netflixシリーズ「旋風」独占配信中ヨンスク室長とジャンソクにメッセージを残したドンホ。悪い予感がよぎったヨンスクが官邸の庭に駆け出すと、裏の山からドンホが転落するのを目撃。ドンホは緊急搬送され、スジンはドンホ殺害を企てた容疑で緊急逮捕された。ヨンスクは政治にはびこる悪を根絶し、自身の行いを清算するために一人で丘を登ったドンホの心情を察して心を痛める。

手術も虚しくこの世を去ったドンホはスジンに一つの選択肢を残していた。取調室を訪れたヨンスクが見せたのはドンホが最期に残したビデオメッセージで、スジンがドンホを殺していない証拠となる遺書について語られていた。ドンホはこれまでの罪を自白すれば遺書を渡し、自白しなければスジンを殺人者に仕立て上げるつもりだった。このまま殺人の濡れ衣を着せられるか、過去の悪行を自白するかで厳しい選択を強いられたスジン。ドンホの葬儀が行われる中、スジンは遂に不正に関わった議員たちの名前を供述し始めた。

殺害の容疑が晴れ釈放されるスジン。ジョンヨンはマンギルの前に現れるとスジンに尻切りされないように警告。追い詰められてなお、大統領代行としての権限を行使して罪を認めようとしないスジンを見たジャンソクは押収していたミノの日記をメディアに公開。スジンは日記を改ざんし、前大統領殺害をマンギルになすりつけていた。何も知らずに事務室に戻ったスジンと彼女に失望したマンギルの間に重い空気が漂う。実際にスジンが前大統領にとどめを刺した時の状況を事細かに口にし言い争いになるが、一部始終は全国に中継放送されていた。遂にスジンが前大統領殺害やその名分を口にするが、娘からの電話で全てが国民に知れ渡ったと知り、呆然としながら身柄を拘束された。

刑務所に収監されたスジンは独房で自分が30年前に学生運動で収監された時に彫った壁の傷を見つけ、民主主義を追い求めていた少女時代と、どこかで道を誤ったことにようやく気づき泣き崩れた。ドンホの国葬が執り行われ、宣言通りに大韓民国の政治に「旋風」を起こした彼の棺は先人たちの志がしたためられた太極旗と共に荼毘に付された。



■見どころ
短時間で3人のうち2人の悪事を暴き、社会的な地位を失わせたドンホ。スジンだけを残し、あと一息というところまでこぎ着けたかのように描かれたのも束の間、クライマックスとなる第11−12話ではスジンの往生際の悪さが最大限に炸裂し、最後の罠でドンホが再び窮地に追いやられてしまう。そして第11話のラストでドンホが選んだ最後の切り札はスジンが自分を殺したと疑わせる状況を用意して自ら崖から身を投げることだった。第12話序盤ではドンホが死亡するという衝撃の展開が続き、それでも罪を認めようとしないスジンが最終的にはジョンヨンが仕掛けた罠によって、国民が観ている前で仲間割れを起こし、前大統領殺害を自白し自らの政治人生に幕を閉じる、予想を遥かに超えた壮絶なクライマックスとなった。

最後は主人公が死亡しているのでハッピーエンディングとは言えないものの、政治から悪を排除するという大きな志を成し遂げるための自己犠牲が物語に深い余韻を残した。一方、最後まで往生際が悪く、狡猾に罪を逃れようとし続け本作最大の悪役となったスジン。彼女はただ自分の保身のためだけではなく、それが国にとって正しいと信じていて、宗教にも似た盲信と狂気をキム・ヒエが熱演した。終盤では前大統領就任時に、ドンホとスジンが同じように明るい未来を志していたころの回想がたびたび挿入され、クライマックスで収監されたスジンが30年前の自身を垣間見て泣き崩れるシーンからは「悪に染まった政治家ももともとはよい世界を作ろうと志していた」というメッセージ性が伝わり、こちらもやはり深い余韻を残した。

政治的な難しい用語が登場したものの、状況がどのように変化しているのかは比較的分かりやすく描かれ、一話のうちに何度もどんでん返しを迎えるようなドンホとスジンのせめぎ合いは間延びすることなく視聴者に緊張感を与えてくれるとても完成度の高い作品だ。

「旋風」は6月28日からNetflixで全話独占配信中だ。

■スタッフ
監督:キム・ヨンワン
脚本:パク・ギョンス

YouTube「旋風」公式予告動画

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