【最終回ネタバレ】「19番目のカルテ」松本潤は師匠・田中泯のドナーになり、総合診療科の将来を見届けることを誓う

10時44分ドラマ
©TBS

9月7日に「19番目のカルテ」(TBS、日曜21時)の最終回・第8話が放送され、世帯視聴率11.0%、個人視聴率5.5%と高い視聴率で終えた。総合診療医として、一人の弟子として、人間として“やさしさ”を持ち続ける徳重(松本潤)は師匠の赤池(田中泯)を説得した。徳重によって風通しのよくなった魚虎総合病院は良い方に変わり始めた。最新話はTVer、全話はParaviでは配信中だ。



「19番目のカルテ」とは
TBS日曜劇場「19番目のカルテ」は、「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」などの作画を手掛ける富士屋カツヒトによる連載漫画「19番目のカルテ 徳重晃の問診」(ゼノンコミックス/コアミックス)の原作を、「コウノドリ」シリーズの坪田文が脚本を書き、松本潤がキャリア30年目で初めて医師役に挑戦する、新領域・総合診療医を描く新しいヒューマン医療エンターテインメントドラマだ。その最終回・第8話が9月7日に放送された。

■第8話ネタバレあらすじ

徳重(松本潤)は、倒れた赤池(田中泯)を魚虎総合病院に緊急搬送する。茶屋坂心(ファーストサマーウイカ)のオペにより一命を取り留めたものの、抜本的治療となる肝移植を行わなければ赤池の余命は一ヶ月程であるという残酷な診断が下される。

しかし、赤池は以降の治療を拒否し、徳重に対し「これから一言も喋らない」と宣言する。問診を武器とする総合診療医にとって、沈黙は何よりの痛手だ。滝野(小芝風花)は赤池の本意がわからず苦悩するが、一方の徳重は冷静に動き始めていた。

魚虎で進む院長選は、現院長の北野(生瀬勝久)と経営を立て直すことを誓う東郷(池田成志)の一騎打ちになっていた。東郷が有利だと思われていたが、小児科、総合診療科などを廃止しようとする統合に息子の康二郎(新田真剣佑)が、“優しさをなくしたら医者ではない”という。いろいろ考えて、東郷は選挙を降りた。そんな東郷に北野も勝手に総合診療科を作ったことを謝る。二人とも魚虎をよりいい病院にしたい気持ちは変わらない。

そのころ、滝野は咳に苦しむ女子高校生を診ていた。検査をしても病名はわからない。苦悩する滝野に赤池は「病名をつける必要はない。もうそこにあるのだから」と助言した。

そして、そこに徳重がやってくる。徳重には何も話そうとしない赤池だったが、徳重は驚く提案をした。根本治療のために肝移植をしようというのだ。家族のいない赤池のドナーに自分がなるという。臓器売買でないことを証明するため、いろいろな書類も手に入れていた。赤池の元に行く前に救急救命医として働いていた時代の上司(吉田鋼太郎)の元へも行った。そして、赤池に“天寿”を全うして欲しいという。しかし、赤池はまだ首を縦に振らない。赤池はこれまでの総合診療科の苦労を話す。そんな赤池に徳重は、自分たちが見ているものは“夢”なのかと問う。目の前にいる“助けて欲しい”という患者がいるのは“現実”だ。そして、これからの総合診療科を一緒に見届けようといい、赤池を説得した。

滝野は診察にきた女子高生に“風邪”と診断する。驚く高校生だったが、不安を取り除き、ゆっくり休むように優しく話す滝野だった。

徳重の肝臓が赤池に移植された。二人はICUで目を覚ます。二人でピースサインを送り合った。赤池は涙を流す。

数ヶ月がたち、滝野は町を自転車で走り回り、医師たちは休憩室で活発に議論を交す。北野と東郷は総合診療科への支援を求める書類を厚生労働省に提出していた。離島では赤池が診療を続けている。

徳重は町で黒岩(仲里依紗)に出会った。黒岩は今でも痛みはあるが、薬を処方してもらえてよかったと徳重に話す。黒岩が魚虎での最初の患者だったといい、黒岩の笑顔を忘れないと告げる。

ラストに大物ゲストがサプライズ出演

総合診療医・徳重(松本潤)の救急救命医時代の上司として吉田鋼太郎が登場し、55分遅れで放送された最終回を見守っていた視聴者に驚きを与えた。また、第1話のゲスト仲里依紗、杉田雷麟も登場し、それぞれの人物のその後の姿も描かれ、総合診療医としての徳重の診療が立体的に描かれる一助になった。

9月6日(土)には「情報7daysニュースキャスター」に出演した松本潤

9月3日朝に「19番目のカルテ」に出演中の俳優・清水尋也が麻薬取締法違反の疑いで警視庁に逮捕されるという衝撃的なニュースが流れた。ドラマ制作サイドは再編集して予定通りに最終回を放送すると公表した。そんな中、6日の情報番組「情報7daysニュースキャスター」に主演の松本潤が出演した。もともと出演は決まっていたというが、衝撃的なニュースが流れた中、“生”の声で自分の意見を伝える場所に松本潤が“あえて”出てきたこと、そして心境をしっかりと話したことに好意的な意見も多く出ていた。

松本潤©TBSそんな松本潤はクランクアップに際し、「総合診療医の先生方の“ドラマをきっかけに総合診療に触れ、少しでも見方が変わるような作品にしてほしい”という思いを背負い、病気と向き合うきっかけとなり、総合診療科を受診してみようと思っていただけるような作品にしたい――そう願いながら、この約4カ月を走り抜けてきました」とコメントした。

「こんな先生に診てもらいたい」松本潤演じる総合診療医への信頼

最終回を迎えた「19番目のカルテ」は世間にそれほどは認知度がなかった総合診療医にフォーカスを当てた作品だ。そして、ドラマを見る人からは“見る度”に、「こんな先生に診てもらいたい」という言葉が番組に届いたと、岩崎愛奈プロデューサーが話す。プロデューサーはそんな反応に対して「このドラマを見てくださった方にもその優しさが広がっていって、世界が今よりほんの少し優しくなったら…ということを大きな目標に掲げていたので、受け止めてくださった皆さんのおかげでその目標に少し近づけたのかなと感じています」と話している。

視聴率は夏ドラマNo.1

松本潤が主演することでも放送前から話題となっていた「19番目のカルテ」の世帯視聴率は11.4%、11.6%、10.0%、10.3%、9.6%、9.6%、7.9%、個人視聴率は7.0%、7.1%、6.1%、6.2%、5.8%、5.9%、4.9%と推移し、最終回は世帯11.0%、個人5.5%を記録した(ビデオリサーチ社調べ)

TBS 2025年7月13日スタート。毎週日曜日21時放送「19番目のカルテ」。出演:松本潤、小芝風花、新田真剣佑、木村佳乃、田中泯、清水尋也、岡崎体育、池谷のぶえ、本多力、松井遥南、ファーストサマーウイカ、津田寛治、生瀬勝久、池田成志 ほか。番組公式X(Twitter)アカウントは「@19karte_tbs」。

TBS「19番目のカルテ」番組公式サイト

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