「南田南弁護士は天才肌」と「ウ・ヨンウ」はどう違う?高橋文哉に「日本版イ・ジュノ」の声、初回を比較

09時12分ドラマ
『南田南弁護士は天才肌』ポスタービジュアル ©︎カンテレ

芦田愛菜主演「南田南弁護士は天才肌」が、10月19日、カンテレ・フジテレビ系でスタートした。世界的な人気を集めた韓国ドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の日本版リメイクとなる本作。第1話では、原作を思わせる衣装や事件の設定に加え、日本版ならではのアレンジも登場した。放送直後のSNSの声を交え、日韓それぞれの魅力と違いを振り返る。



■キンパからおむすびへ、原作の世界を日本の日常に
主人公・南田南は、東大法学部を首席で卒業し、司法試験にもトップで合格した新人弁護士。自閉スペクトラム症への偏見から就職の機会に恵まれなかったが、「広川・ハワード法律事務所」で働くことになる。韓国版のソウル大学やハンバダ法律事務所を日本の設定へ置き換えながら、優れた能力を持つ主人公が社会の壁に向き合う物語は受け継がれている。
南田南©︎カンテレ『南田南弁護士は天才肌』
父親が営む店は、韓国版のキンパ店からおむすび店へ。暮らしの風景は変わっても、父の作る食べ物が主人公の日常にあるという温かさは共通する。「ウ・ヨンウ」と同じく「みなみだみなみ」も回文で、クジラが大好きという特徴も健在だ。 原作に近いファッションも相まって、韓国版を見た人には懐かしさのある幕開けとなった。

最初の事件も、認知症の夫をアイロンで殴った妻が殺人未遂に問われるという、原作に沿った設定。放送直後には「思った以上に原作通りで面白かった」という感想も寄せられた。日本版がどこを残し、どこを変えるのか。原作を知る視聴者には、それも楽しみの一つとなっている。➡【第1話ネタバレ】

■回転扉からエスカレーターへ――湊人と進む道のり
印象的な変更が、初出勤の日に主人公の前に立ちはだかる難関だ。原作の韓国版では回転扉だったが、日本版ではエスカレーターに変更。南が一歩を踏み出せずにいるところへ、パラリーガルの船井湊人(高橋文哉)が手を差し伸べる。
南田南©︎カンテレ『南田南弁護士は天才肌』
「ズン・チャッチャッ」のリズムは原作と同じ。このエスカレーターへの変更を好意的に受け止めた視聴者からは、南の「海に潜ってるみたい」という言葉が生まれたことを喜ぶ声があった。クジラを愛する南の感性を、身近な風景の中で表現したアレンジといえる。

長く続くエスカレーターは、社会に出たばかりの南が直面する壁であると同時に、これから湊人と共に進んでいく道のりを思わせる。原作の名場面を踏まえながら、日本版の二人の関係を印象づける場面になった。

■高橋文哉に「日本版イ・ジュノ」――配役への好意的な声
今回寄せられたSNSの投稿で、とりわけ印象的だったのが高橋文哉への反応だ。「完全に高橋文哉がイ・ジュノ」「なんだこの適役」と、カン・テオが演じた韓国版の人物を重ねる声があった。

原作ファンにとって、主人公をどのようなまなざしで見つめ、どんな距離で接するかは、相手役を見守る大切なポイントになる。初回から「日本版イ・ジュノ」と受け止められた高橋が、今後、湊人としてどんな魅力を加えていくのか楽しみだ。

芦田にも「演技はすごい」「この役は愛菜ちゃんしかいなかっただろう」と称賛が寄せられた。父役の角田晃広や、法律事務所代表役の平岩紙への好意的な感想もあり、主演を取り巻く顔ぶれも注目を集めている。

■芦田愛菜とパク・ウンビン、姿勢と視線から感じる違い
一方、原作に親しんだ視点から見ると、主人公のたたずまいには違いも感じられた。筆者が気になったのは、姿勢と視線の取り方だ。
南田南左:「南田南弁護士は天才肌」芦田愛菜 / 右:「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」パク・ウンビン
パク・ウンビンのヨンウは、少し猫背気味の姿勢や相手から外れる視線によって、人との距離を探っているように見えた。それに対し、芦田の南は姿勢がよく、相手を正面から見つめる印象が強い。その違いが、南をよりしっかりした人物に感じさせる場面もあった。

SNSにも、芦田の演技を高く評価する声がある一方、動作に原作の演技を意識しすぎた印象を受けたという感想や、韓国版の人物描写を支持する投稿があった。ただし、自閉スペクトラム症の特性や視線の取り方には個人差がある。ここで比べたいのは、症状の正誤ではなく、二人の俳優がそれぞれの主人公をどう表現しているかという点だ。

初回は、原作への親しみと日本版への期待が重なる一話となった。今後、事件や人との出会いを重ねる中で、南と湊人、そして周囲の人々がどんな関係を築くのか。受け継がれた物語の中から、「南田南」ならではの個性が育っていく過程を見届けたい。

「南田南弁護士は天才肌」は、自閉スペクトラム症(ASD)でありながら東京大学法学部を首席で卒業し、司法試験にもトップで合格した新人弁護士・南田南(芦田愛菜)が、社会の偏見やさまざまな壁にぶつかりながら、独自の視点とひらめきで難事件に挑んでいくハートフル法廷ドラマ。原作の全話あらすじと見どころは【「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」を2倍楽しむ】でまとめている。

「南田南弁護士は天才肌」は毎週月曜22時、カンテレ・フジテレビ系で放送。TVer、カンテレドーガで最新話を見逃し配信し、Netflixでは各話の放送終了後に順次配信する。

◇カンテレ・フジテレビ「南田南弁護士は天才肌」HP

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