★「歴史ドラマ」を楽しむ-韓国三大悪女-『張禧嬪』チャン・ヒビン編②

特集 韓ドラここが知りたい 三大悪女
『張禧嬪』チャン・ヒビン編①からの続き。(ネタばれどっさり。ただし、読んでから観ても十分楽しめます)

ドラマ「張禧嬪」はストーリーも面白く、セットや衣装の豪華さも目を惹くが、なんと言ってもそのキャストの豪華さに驚く。今回はキャスト陣について紹介していくが、本作以外の作品名や韓国芸能人が続出することになるので、韓ドラ初心者には少々退屈かもしれない。そんな時にはどうぞ無理をせず、今回は読み飛ばして次回からおたのしみを。また、腕に覚えのあるヘビーな韓ドラファンは、次にあげるドラマや俳優をどれだけわかるかチェックしてみよう。

では、まずは主人公のチャン・ヒビンから…演じるのはキム・ヘス。中学生の時映画「カムボ」で芸能界デビューし、「張禧嬪」撮影当時まだ32歳ながら既に芸能界ではベテラン女優として絶対的な地位を築いていた。代表作をざっとあげても、ドラマでは「思母曲」「スンシム」「リベンジ」「愛の群像」「クッキー」など、映画では「初恋」「永遠なる帝国」「ドクターボン」「ミスターコンドーム」「新羅の月夜」 など枚挙に暇がない。韓国芸能界では“彼女が演じていない女性像はない”とまで言われている。日本の韓ドラファンでは、1999年ペ・ヨンジュンと共演した「愛の群像」が印象に強いのではないだろうか?

チャン・ヒビンと熱愛する情熱の王・粛宗を演じるのはチョン・グァンリョル。日本では、ソン・イルグク主演の「朱蒙」のクムワ(金蛙)王が有名かも知れないが、他にも「王と私」などたくさんの歴史ドラマに引っ張りだこの俳優。しかし、彼を歴史ドラマの第一人者に仕立てあげたのは、宮廷医官を描いたドラマ「許浚」だろう。なんとこのドラマは、大河ドラマ史上初めて60%超という驚異の視聴率をたたき出している。王としてのカリスマ性と愛する女性にはからきし弱いアンバランスさを実にうまく表現している。個人的には、「朱蒙」第68話で最愛のユファ(チュモンの母)を、自らの刃で殺してしまった後の取り乱しようと、「許浚」(第37話)で宮廷に使える医官となった後、禁じられている私的診療をした罰で「扁額暗唱1000回の罰」を受ける鬼気迫るシーンがお気に入り。

粛宗を間に挟んでチャン・ヒビンと激しい恋愛バトルを繰り広げるインヒョン(仁顕)王妃を演じたのはパク・ソニョン。1996年のKBSスーパータレント大会で大賞を受賞し芸能界を果たしたラッキーガールだ。「Oh!必勝ポン・スニョン」では主人公(アン・ジェウク)を補佐する完璧な秘書室長役を演じ、「18・29」(主演・リュ・スヨン)では交通事故の後遺症で29歳主婦の自分を18歳の高校生と思い込むかわいい女性を演じている。韓国芸能界では彼女のことを“まるで色のついていない白紙のよう。いかなる色を乗せてもよく合うという女優”と評している。ちなみに「チャングム」で国民的女優となったイ・ヨンエもこう呼ばれている。
パク・ソニョンは「張禧嬪」の翌年、ドラマ「王の女」で15代王・光海君(チ・ソン)との悲恋に苦しむケトン(金尚宮)を演じている。そういえば、同じ役をイ・ヨンエがドラマ「宮廷女官キム尚宮」で演じている。

次は、粛宗の実母でインヒョン王妃を擁護するミョンソン(明聖)大妃役を演じたキム・ヨンエ。1971年にドラマ「捜査班長(原題)」でデビューし、前出の「愛の群像」で主人公ジェホの気丈な伯母役を演じた実力派女優だ。彼女は女優以外にも化粧品販売事業で成功しており、「張禧嬪」の翌年に一旦女優を引退し事業に専念している。2006年ハ・ジウォン主演の「ファン・ジニ」で女優復帰を果たした。
名作「砂時計」では主人公テス( チェミンス)の母役など、多くの大作で重要な役を演じている彼女だが、“相手を思いやるやさしい気持ちを心の底に隠して主人公を鍛え上げる”といった難しい役どころを演じさせれば、彼女の右に出るものはいないのでは…彼女の役、日本の芸能人で演じるとしたら野際陽子?

他にも、チャン・ヒビンの母を演じたイ・ボヒは、「宮廷女官キム尚宮」「女人天下」や「裸足の青春」など日本でも人気の作品に多く出演している女優。オム・テウンvsチュ・ジフンの「魔王」では、ヒロイン(シン・ミナ)の聴覚に障害を持つやさしい母を演じている。

後に粛宗の側室となりインヒョン王妃を助けるチェムスリを演じているのはパク・イェジン。「バリでの出来事」でハ・ジウォン、ソ・ジソブ、チョ・インソンとドロドロの愛憎劇を演じたあの女優だ。

このドラマ、まだまだ大物俳優が登場している。
粛宗に誠心誠意仕え、時には父のように導く家臣チェ・サンアンは、「許浚」でもチョン・グァンリョルと共演したパク・ヨンジ。「宮廷女官 チャングムの誓い」「商道」「イサン」、「砂時計」「I love ヒョンジョン」「白い巨塔」など歴史、現代の両ドラマで活躍する実力派ベテラン俳優。

インヒョン王妃を推す西人派の巨頭ソン・シヨルを演じるのは韓国芸能界の重鎮イ・スンジェ。「許浚」では、主人公ホ・ジュンの恩師だ。知的で長老的な役と言えば、この人を置いていないだろう。演技者協会初代会長、国会議員、大韓赤十字社の親善大使など、社会的に貢献するまさに韓国芸能界の“ドン”!日本で言えば、森繁久弥というところか…。

もう一人忘れてはいけないビッグな俳優が登場している。
「朱蒙」の主人公チュモン王子のソン・イルグクだ。「張禧嬪」では、物語後半に大切な働きをしている。ソン・イルグクは26歳俳優デビューと遅咲きのスターながら、今では韓国歴史ドラマに欠かせない俳優となっている。「張禧嬪」に出演した当時は、まだそれほどの人気者ではなく、「ボディーガード」など現代ものが主だったが、翌年「海神」で切ないヒーロー・ヨムジャで大ブレークした。その後の「朱蒙」「風の国」などの活躍は日本でも広く紹介されている。

韓国歴史ドラマの楽しみ方は、物語のストーリー、セットの豪華さ、アクションなどいろいろあるだろうが、歴史大作になると、現代ドラマ以上に登場人物が多くなるだけに、知ってる俳優探しをするのもひとつの楽しみ方かもしれない。

では、韓ドラファンの皆さんに、ナビコン韓ドラおすすめ隊からの挑戦!
粛宗の忠実な部下パク・ドゥキョンを演じた俳優は誰だろう?本当にたくさんの歴史ドラマに登場し、一度はご覧になったことがあるのでは?見事な立ち回りで歴史ドラマのアクションシーンを締めているあの俳優だ。さて、名前は?他にどんな作品に登場しただろう?答えはシリーズのどこかで発表!

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キャスト:チャン・オクチョン(後のチャン・ヒビン)(キム・ヘス)、肅宗(スクチョン)(チョン・グァンリョル)、インヒョン王后(仁顕王后)(パク・ソニョン)、ミョンソン王后(キム・ヨンエ)
監督/演出:イ・ヨングク/ハン・チョルギュン、脚本:カン・テワン