この作品は、1996年にはCDブック化され、木村拓哉が“花沢類役”で声優初挑戦している。その後、TVアニメ化されたり、同じ登場人物のオリジナルストーリーでミュージカル仕立ての映画にもなっている。しかし、ドラマとしての「花より男子」は、台湾版がひと足先に2001年に放送し、4年遅れて日本が2005年にドラマ化した。主演は、井上真央がヒロインのつくしを演じ、F4を嵐の松本潤、小栗旬、松田翔太、阿部力らが演じた。そして、2009年1月から韓国版が放送され、アジアでの「花より男子」トロイカバージョンが完成したというわけだ。
タイトルは、本家の日本版は「花より男子」、台湾版は「流星花園~花より男子~」、韓国版は「花より男子~Boys Over Flowers」となっている。
突然だが、先日、奇妙な話を小耳に挟んだ。女子高生と思しき数人の女の子たちと電車に乗り合わせたのだが、彼女たちは、松本潤、小栗旬、松田翔太、阿部力が演じるF4と、韓国版のイ・ミンホ(ミノ)、キム・ヒョンジュン、キム・ボム、キム・ジュンのF4とどちらが花美男(カッコいい)かで言い争っている。花美男という言葉は、妙齢のご婦人達が韓流スターを呼ぶときに使うとばかり思っていたが、若い世代にも浸透しているのかと、しばらく彼女たちの会話を楽しんで聞いていた。
その内、一人の女子学生が突然薀蓄(うんちく)を傾けた。「“花男”のタイトルは“花より団子”という諺(ことわざ)からきてるんだよ!」と。母親が漫画本時代からの大ファンらしい。漫画世代なら誰でも知っているこの“薀蓄”に、皆が一様に「へぇ~っ!、そんなコトバあるの?」という驚きの声をあげている。“花美男”という言葉を知っている女子高生(たぶん)に驚いたが、今度は“花より団子”という言葉を知らないことに、二度驚いた。世代のギャップだ!
改めて手元の辞書でタイトルの語源となった諺を引いてみた。「花より団子=風流がわからないこと。見て美しいだけのものより、実際に役立つものの方がいいということ。花をながめて目を楽しませるより団子を食べて食欲を満たすこと」などとある。作者の神尾葉子が、色気より食い気という、主人公つくしの性格にちなんでつけたタイトルだ。間違いない!
韓国ドラマのタイトルを見てみよう。

[韓ドラここが知りたい!-ドラマの不思議]のコーナーでは、他にも、「地面にヘディング」、「乾パン先生とこんぺいとう」「キツネちゃん、何しているの?」のタイトルの謎などを紹介しているので、こちらもご覧いただきたい。
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※ KBS Download Mallで「花より男子」配信中